○湖南市事務処理ミス等の公表に関する要綱

平成29年9月1日

訓令第11号

(趣旨)

第1条 この訓令は、職員の事務処理ミス等(指定管理業務及び委託業務における場合を含む。)について、公表を原則とすることにより、事務処理ミス等の発生を防止するとともに、行政の透明性を確保し、より一層の情報開示を進めるために必要な事務処理の手順等について定める。

(定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 職員 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職に属する職員をいう。

(2) 事務処理ミス 次に掲げる要件を全て満たす事象をいう。

 事務処理における確認不十分、不注意等を主たる原因とする所期の目的と異なる結果を生起させた事象

 手順を定めて遵守することにより、防止が可能である事象

 市民又は社会に影響を与え、又は与えるおそれのある事象

(3) 職員の非違行為 次に掲げる行為をいう。

 公金の着服、個人情報の漏えい及び接遇上の暴力等の職務上の犯罪行為

 職務上又は職務外における法令違反等により市の信用を失墜させる行為

(4) 事件 次に掲げる事案をいう。

 放火、盗難、暴力等の専ら外部要因による事象により、市の施設において市民、利用者等又は市の財産が被害を受けた事案

 外部からの虚言、詐術等により、市の事務事業に過誤が生じた事案

 及びに類する事案

(5) 事務処理ミス等 事務処理ミス、職員の非違行為及び事件をいう。

(6) 所属長 事務処理ミス等のあった業務又は事務処理ミス等を行った職員を所管する課長又は課長を置かない局若しくは室の長をいう。

(7) 判明日 所属長が、事務処理ミス等があったことを認識した日をいう。

(公表の区分)

第3条 事務処理ミス等の公表は、別表の公表区分に応じて行うものとする。ただし、次に掲げるものを除く。

(1) 公表することが市民等関係者に不利益をもたらすおそれがあるもの

(2) 公表することが捜査、裁判等に支障をきたすおそれがあるもの

(公表の決定)

第4条 所属長は、事務処理ミス等が判明したときは、判明日の翌日の正午までに、知り得る範囲内で事務処理ミス等報告書(様式第1号)を作成の上、人事課長の意見を聴くものとする。

2 所属長は、前項の規定による人事課長の意見を踏まえ、速やかに公表区分及びその内容を決定する。

3 所属長は、公表に当たって必要があれば、関係する団体及び個人に事前に了解を得るものとする。

(個別公表)

第5条 事務処理ミス等のうち前条の規定により個別公表と決定されたものの公表は、次の各号に定めるところによる。

(1) 個別公表は、所属長において、原則として当該事務処理ミス等の内容に応じて判明日から11日以内に速やかに行う。

(2) 所属長は、公表日の前日までに(事務処理ミス等の内容により至急に公表する必要がある場合は、当該公表までに)事務処理ミス等報告書を作成し、人事課長に提出する。

(3) 所属長は、報道関係者への公表及び湖南市ホームページ(以下「ホームページ」という。)等への掲載に用いる資料を作成する。

(4) 所属長は、人事課長の意見を踏まえ、必要に応じてホームページ等掲載資料を追加しなければならない。

(5) 報道関係者への公表は、記者会見又は資料提供により、秘書広報課長と調整して、所属長が行う。

(6) ホームページ等への掲載は、第3号の規定により作成した資料により、所属長が行う。

(7) 個別公表した事務処理ミス等に関する問合せの対応は、所属長が行う。

(一括公表)

第6条 事務処理ミス等のうち第4条の規定により一括公表と決定されたものの公表は、次の各号に定めるところによる。

(1) 一括公表は、人事課長において、原則として毎週木曜日に、前々週の月曜日から日曜日までに判明したものをとりまとめて行う。

(2) 所属長は、判明日から10日以内に事務処理ミス等報告書を作成し、人事課長に提出する。

(3) 人事課長は、提出された事務処理ミス等報告書に基づき、報道関係者に資料を提供し、ホームページ等への掲載を行うことにより公表を行う。

(4) 一括公表した事務処理ミス等に関する問合せの対応は、所属長が行う。

(日数の計算)

第7条 この訓令において、日数の計算は、事務処理ミス等の判明日から起算する。

2 この訓令において定めた日が、湖南市の休日を定める条例(平成16年湖南市条例第2号)第1条に規定する市の休日(以下「休日」という。)に当たる場合は、直後の休日でない日とする。

3 年末年始等、休日が連続する場合の取扱いは、その都度、関係規定を考慮して人事課長が定める。

(再発防止策等の報告)

第8条 所属長は、個別公表又は一括公表を行った事務処理ミス等についての再発防止等に関する所要の措置を行い、判明日の属する月の翌月末までに、事務処理ミス等の再発防止策実施報告書(様式第2号)を作成し、人事課長に提出する。

2 所属長は、前項に定める報告書の提出に当たり、再発防止策の内容を示す書面等がある場合は、これを併せて人事課長に提出する。

3 所属長は、第1項に規定する報告書の提出に当たり、再発防止策等の実施が完了していない場合は、実施完了後、速やかにその旨を記した事務処理ミス等の再発防止策実施報告書を再度作成し、人事課長に提出する。

4 前3項の規定は、職員の非違行為、事件その他専ら外部要因による事象として組織的な再発防止策を講じることが困難な事務処理ミス等は除くものとする。

(市長への報告)

第9条 人事課長は、前条の規定により事務処理ミス等の再発防止策実施報告書の提出を受けた場合は、一定期間ごとにその旨を市長に報告する。

(再発防止策の公表)

第10条 所属長は、必要と認めるときは、速やかにホームページ等への掲載を行うことにより、事務処理ミス等の再発防止策の公表を行う。

(委任)

第11条 この訓令に定めるもののほか、事務処理ミス等の公表に関し必要な事項は、市長が別に定める。

この訓令は、平成29年9月1日から施行する。

(令和2年訓令第2号)

この訓令は、告示の日から施行する。

(令和2年訓令第10号)

この訓令は、令和2年4月1日から施行する。

別表(第3条関係)

公表区分

公表の要件

個別公表

(1) 複数人の個人情報の漏えいがあったもの

(2) 特に秘匿性の高い個人情報の漏えいがあったもの

(3) 今後、被害の拡大又は二次被害のおそれがあるもの

(4) 今後、市民等に不利益を与えるおそれがあるもの

(5) 市民等の生命若しくは身体に影響を与えた又は与えるおそれがあったもの

(6) 市民等に速やかな注意喚起が必要なもの

(7) 職務放棄のほか、著しく不適切な事務処理があったもの

(8) 職員の非違行為で、刑罰の対象となるおそれがあるもの

(9) 事件のうち、類似の事案発生に注意喚起が必要なもの

(10) その他市長が公表すべきと判断するもの

一括公表

個別公表の要件に該当しないもの

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湖南市事務処理ミス等の公表に関する要綱

平成29年9月1日 訓令第11号

(令和2年4月1日施行)