第4回湖南市障がい者計画および障がい福祉計画策定委員会 会議録

更新日:2021年04月30日

第4回湖南市障がい者計画及び障がい福祉計画策定委員会 【第2次障がい者計画(中間見直し)・第5期障がい福祉計画】

日時

 平成29年(2017年)11月20日(月曜日) 午後2時から

場所

 湖南市社会福祉センター 1階 活動室

出席者

 委員(17人)、事務局(5人)、コンサルタント(1人)

欠席者

 委員(4人)

資料

会議内容

開会

事務局

 ただ今から第4回湖南市障がい者計画及び障がい福祉計画策定委員会を始めます。
 本日、委員21人中、出席は14人、1人遅れて来られるとお聞きしています。過半数以上の出席になりますので当会議が成立していることをご報告します。
 それでは、策定委員会運営規則に基づき委員長に進行をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

1.あいさつ

委員長

 皆さんこんにちは。だいぶん寒くなってきましたが、体調はいかがでしょうか。前回に引き続き審議が佳境に入ってまいりました。ご意見を忌憚なくお願いいたします。ごあいさつをすべきところですが、貴重な時間ですので早速議事に移りたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

2.議題
(1)第2次湖南市障がい者の支援に関する基本計画(後期計画)(素案)について

委員長

次第に沿って(1)「第2次湖南市障がい者の支援に関する基本計画(後期計画)(素案)について」ですが、まずは「第3回策定員会のご意見シート」の内容も含めて、前回からの流れについて事務局から説明をお願いします。

事務局

 「第3回策定委員会の会議内容、ご意見シートのまとめ」説明

委員長

 今の説明についてご質問はございませんでしょうか。ほかにご意見がありましたら、これからの審議のなかでもご発言いただければと思います。
 次は「障がい者計画」について、資料は「第2次湖南市障がい者の支援に関する基本計画(後期計画)(素案)」です。事務局から説明をお願いします。

事務局

 「第2次湖南市障がい者の支援に関する基本計画(後期計画)(素案)について(障がい者計画)」説明

委員長

 資料について、前回のたたき台からの変更点が結構あるように思います。皆様にお考えいただく時間が必要かと思いますので、少し時間を取りたいと思います。
 その間に、私が気づいた点をいくつか述べます。資料の9ページの基本理念に関しては「4つのテーマ」は前回からそのまま引き継がれていますが、文言の変更はかなりあります。その下の「3つの原則」についてはそのままです。まず基本理念、原則、目標の関係と整理ですが、10ページの目標が前回のたたき台の段階では5つあったのが今回は3つになっています。ここは基礎土台の部分ですから、資料(1)の対応表では、現計画との比較で説明いただいたのですが、たたき台から変わった理由についても説明がないと、委員の審議が具体的にならないと思いますので、そこの説明をお願いします。
 あとは、施策の数が1から15になっています。資料12ページから、目標が5つあったのが3つになって、3つの目標のなかで施策の数が1から15になっていますが、前回までは施策の数が16ありました。内容もよく見ると順番が変わっています。
 施策に関しては二点あって、一点目は指標のところです。指標というのは、いくつか目標があるうち、なぜこの値を指標とみなすのかということを説明しなければいけないというのが前回の議論に出たように思います。なおかつ、目標値を出すということで、次の第5章の障がい福祉計画の数値との整合性はどうするのかという議論も出ていたと思います。なぜこの指標が出てきたのかということと、ここでいう指標はこういう意味合いがあって書かれているのだということを、少なくとも読む方にわかりやすく示してほしい。そうしないと第5章でも目標値が出てきて、第4章でも目標値が出てきて、どちらが何の目標なのかというのがわかりにくいだろうと申しあげていたのですが、見る限りでは施策1から15のところに指標の説明がないように思いますので、この点について説明してもらいたいのが一点目です。
 二点目は、施策1から15の順番が変わっていることと、項目がなくなっているのが前回の資料にあった施策15「権利の擁護」です。「権利の擁護」は他の項目に統合できるのではないかという意見があったのですが、その後のいろいろな意見交換のなかで、これは独立の意味をもっているので、施策15「権利の擁護」はそのままの意味でいこうという方向性になったと思います。施策15「権利の擁護」が今回なくなっているのはどういうことなのか理由があれば説明がほしいというのが二点目です。
 私がお聞きしたい点を整理しますと、まず9ページ第3章の理念と目標のところで、目標が前回は1から5まであったのが今回3つに統廃合されているあたりの説明。二つ目は、施策1から16番まであったのが今回は15番までになって、かつ「権利の擁護」が項目としてなくなっているのと、順番も微妙に変わっている、そのあたりの説明。もう一つは、施策ごとに指標が挙げられているので、これはどういう意味をもつのかということを読む方が混乱しないように説明してほしい。あるいは、なぜ数ある指標のなかでこの一つだけを取り上げるのかという説明がほしい。この三点について説明いただきたいと思います。

事務局

 発達支援システムに関しては、課題1で前回、システムができたけれどそのシステムに乗ってこなかった成人期の方のところでさまざまな問題があるというご意見をいただき、その部分の課題が付け足しされていると思います。施策1「発達支援システムの充実」に今回新たに入れたのが2「義務教育終了後の相談支援事業」です。
 指標については、「発達支援室での相談件数」を挙げたいと思います。なぜなら、湖南市では、義務教育が終わったあとの高校生以上の相談支援を担当するのは発達支援室ですので、そこの相談件数を挙げることを重点的にしてはどうかと思っています。できれば高校生の件数、義務教育終了後の件数を挙げていけたらと思います。
 施策2「支援が必要な子どもの早期発見・対応」も発達支援室が担っています。そこの指標について「発達課題を認められた子ども」を分母にするとその捉え方が難しいので、「小学校へ入学する前の5歳児で専門機関につながった児童の割合」に、つまり専門機関である療育教室やことばの教室で指導を受けた割合を挙げたらどうかと思います。というのは、早ければ早いほどいいのではなく、園の先生につなげるまでに個々のケースに応じて丁寧に、就学前にきちんとつながるべき子どもをつなげておきたいということを最終目標にしているので、分母は人口全ての5歳児にして、そのうち何割が専門機関につながったかというところを指標にしたいと考えています。

委員長

 指標の根拠についてわかりやすく説明いただいたので、そういう意図でこの指標を用いるというところは理解できたのですが、個々の指標は今回の資料では挙がっていないものが多いので、委員の皆様から、施策何番の指標はこういうものを入れたらいいのではないかというご意見、ご提案をいただきたいと思います。
 私がお尋ねしたのは、全体の構成で変わっている部分や数が減っているところの根拠を示していただきたいことです。なぜこうなっているのかというプロセスが見えないのでお聞きした次第です。

事務局 (コンサルタント)

 資料が分かりにくくて申し訳ございません。
 考え方ですが、一つは、前回(第3回)の策定委員会の資料で5つあった目標について、目標1「共生する地域をつくる」と目標5「暮らしの安心を守る」は、地域社会側の話が両方に入っている状態でした。かつ、目標5のなかで「保健・医療の確保」と「経済的負担の軽減」は、いってみれば個々人の方に対する施策であり、目標4「毎日の生活を支える」と同一の質のものが混じっていたということで、目標5のなかの施策13「保健・医療の確保」と14「経済的負担の軽減」が目標4「毎日の生活を支える」と合わさって、今回の資料では目標2「当たり前な毎日の生活を支える」の施策として5つの事業となっています。
 施策16「災害への備えの強化」は目標3「共生する地域をつくる」に入って、地域社会側の話としてひとまとまりにしています。残りました施策15「権利の擁護」ですが、前回の議論で最終的に、地域社会の人権文化の醸成をしていくことと専門職サイドが行っていくことに境目がはっきりあるので分けましょうという意見がありましたが、分けたままでいくと、「権利の擁護」に書いてある内容が、日常生活を支える福祉サービスを利用するための権利を守るというある種、限った形になっていますので、目標4「毎日の生活を支える」という、日常生活の支援をするための権利の擁護だということで、そこに埋め込む形にして、人権擁護の話と仕分けたまま構成を変えている状態です。
 目標3「『働きたい』意欲に応える」は就労に特化した形になっていたのですが、実はもう少し状況がありまして、もともとの計画を随分整理してきたなかで余暇活動支援に関係するような項目がなくなっていました。というのは、後ろにつながっている事務事業が「移動の確保」しかなかったので項目として見えにくくなっていました。それで、前回の会議で、一旦就労してから戻ってこられて再チャレンジができるようにというお話があったなかで、発達支援システムという湖南市の一番大事なシステムの出口の話として、余暇活動なり、働くということが大事なだけではなくて社会参加をしているということにつながり、つながった結果また戻ってきても大丈夫というシステムになっていくのだというお話だったかと思いましたので、「発達・成長・活躍を応援する」に含めて、発達支援システムの一貫したところの話として含め、かつ湖南市のいちばん大事なシステムですので、項目の1番目にして、地域社会的な話をいちばん後ろに集めました。項目の移動の話はそういうことです。
 それの前段となります「4つのテーマ」の内容ですが、1つ目は地域共生の話で、4つ目は地域生活の安心の部分と日常生活の安心の部分が2つ入っていましたので、地域生活の安心の部分は地域共生と合わせた形の表現にして日常生活のほうを切りだしたということです。3つ目は「働きたい気持ちに応え」ということで働くが強調されていたのですが、ここに余暇活動なりという形で、当たり前な社会参画と就労の話とセットにしたということです。
 「早期発見・発達支援」のところはもともと入っていたところなので、4つのテーマとしては、一部切ってつないだりしていますが内容としては質的に変わっておりません。新しく組み直した「4つのテーマ」の上の2つを踏まえて目標1になっている。3つ目のテーマを踏まえて目標2になっている。最後のテーマを踏まえて目標3になっているということです。
 前回ありました「たて・よこ・ななめにすき間なく」という部分については、ここのテーマとして起こすと横断的な話になってきますので、「計画の推進」のなかの進行管理のところで「たて・よこ・ななめにすき間なく」という視点を重視したいと思います。この計画を進めていくうえでその面から評価をしていくのだという形で「計画の推進」という項目を別途章立てして受け止めているという形で整理をしています。

委員長

 前回のたたき台案から今回の素案への変更の根拠について説明いただきました。最初にこのことを確認したのは、前回策定委員会からの変更点についてこれでいいのか皆さんに確認してからでないと今日の素案の議論に入れないと思いましたので、変更点についての説明をしていただきました。変更点について何かご意見がありましたらお聞きしたいと思います。

委員

 お話を聞くと、おっしゃることはよくわかります。ただ、説明を受けないと理解しづらいというのが正直な感想です。
 資料7ページの「計画課題」は、3年間やってきてこういうところがまだできていないということが挙がって、それが資料9ページの「4つのテーマ」のなかに挙がってくる、そのテーマに対して目標が出てくる流れとしてはこうだと思いますが、説明を聞いていると、それぞれの項目と内容を振り分けているような感じがします。一般の人がこれを見たときに課題や施策のことがわかってもらえるのか、疑問に思います。

委員長

 非常に貴重なご意見をいただきました。これは参考になるかわかりませんが、他の自治体等でこのような計画に関わる機会があったなか、ある計画では表に示しました。前回からの課題、今回のテーマ、具体的な目標等、これを見開きで表のような形で示すと流れがわかりやすくなると思います。福祉の施策の知識のない方が読んでもわかりやすいような図表を活用するのも一つの手かなと思います。これはあくまでも意見ですが、ご質問の答えはいかがでしょうか。

事務局 (コンサルタント)

 今回いろいろ経緯がありまして、一つは、この計画が今回は半期での改定になるので、なるべく前期の計画を引き継いでいこうと思っていました。かつ、基本計画という性格の障がい者計画ですので網羅的に書かれている施策体系になっています。今回は全部課題をひもといて書くというのではなくて、残された計画期間の重点的な課題を主要な課題として挙げようということで、「計画課題」のところは、団体とのヒアリングでや甲賀地域障がい児・者サービス調整会議からの意見、また、障がい福祉担当がいちばん思っていることのなかで、残りの期間に手を打っていきたい、あるいは手を打たなくてはいけないけれど打てないことかもしれない、そこの部分を課題という形で挙げて、後ろの基本計画の部分はなるべく平たく、今後の継続的な方針作業とか事務事業の張りつけとか、そういうことも含めて管理運営のしやすい計画にしていこうということで整理をしてきました。ですので、主要課題のところがすべての福祉課題に網羅的になっていて、基本計画の体系と合致しているというような体裁にはなっていませんので、後期計画の残りで今たちまち頑張りたいというあたりを引っ張ってきているという形です。
 今後計画を改定していくときに、なるべく進捗を踏まえて内容を改定していけるような枠組みにならないかということで整理しましたので、そのへんが、あっち切り、こっち貼りみたいな感じになっているかもしれませんが、実は後ろに行うことがきちっと配置できるようにということを一緒に置いた作業をしております。

委員

 資料を見る中で、現計画で5つの目標を置いて基本計画を立てたのが今回4つになるだけで、1個達成できたのかなと思ったりします。チャート図ではないですが、これができて、これができない、これはこれから取り組みが必要であるというようなものがあるとわかりやすいと思います。今回の計画は中間見直しなので、5項目だったら5項目のまま引き継いでいくほうがいいように思います。

委員

 資料31ページの第5章「障がい者計画」と「障がい福祉計画・障がい児福祉計画」の対応関係の表で、障がい福祉計画(第5期)・障がい児福祉計画(第1期)が埋まっていないのはなぜですか。第5章と第4章は関連づいているほうがわかりやすいと思います。第5章で実際の計画と目標があって、管理されていく数字があるわけですが、それは全て事業として挙がっているので、対応する第4章の施策のところは第5章に書いてある事業をそのまま載せていって、障がい者計画に挙がっていない事業については、第4章の施策のなかに盛り込むという形にすると、第5章の計画の位置づけが第4章の施策との関連でわかりやすくなると思います。
 例えば就労のところでいうと、障がい福祉計画では事業として、就労継続支援A型・B型、就労移行支援、就労定着支援というふうに事業が取り分けられているのですが、それが施策5「社会参画・就労の促進」ではまた別の切り方をされていますので、第5章の切り方に応じた第4章の施策の事業の載せ方をするほうがわかりやすいのではないか。そのうえで事業計画のなかに挙がっていないもので施策に入れたものはそこに付け加えていくような構成にしたほうが、第4章の施策と事業計画である第5章の関連がわかりやすくなると思います。そうすることによって、施策のなかの事業の目標管理の重要なものについては第5章で数値目標が同時に示せるという形になるので、31ページのところを整理していただくとわかりやすくなると思います。

委員長

 第4章をやって次に第5章というより4章と5章を同時に両者の関係を整理しながらという性質もかなりあると思いますので、今のご指摘は大事だと思います。資料31ページの表が空欄のままですが、これについて事務局から説明があればお願いします。

事務局

 第5章の31ページの表の右側の空欄は、本日の資料として準備ができなかったためです。申し訳ございません。4章と5章の対応関係ということで、4章の15の施策につながる具体的な数値目標を示しているのはどういう事業なのかというところを掲載していきたいと思います。31ページ以降の障がい福祉計画の「成果目標」に挙げている5つの項目、並びに35ページからの「福祉サービスの見込み量と確保方策」で具体的な事業を挙げていますが、その事業名を31ページの表の右欄に掲載していきたいと思います。

委員長

 スケジュールの話をしますと、次回の12月13日予定の委員会でパブリック・コメント前の仮の完成段階を目指すとなると、4章と5章の関係は非常に重要ですし、ある程度時間のかかる議論になろうかと思いますので、皆様に資料を事前に検討いただく時間等も配慮して、事務局には資料の準備をお願いしたいと思います。

事務局

 先ほどの質問の三点目の指標の説明ですが、資料13ページに凡例ということで指標の設定の考え方を書いております。「計画全体としての達成」を大きく捉えて評価できるように、施策目標に対する進捗を測る参考として、継続的に把握していく統計などから、なるべく適切なものを選択し、各1指標を設定しています。このような説明をしております。

委員長

 わかりました。ここで指標の意味について説明いただいているということで確認しました。
 それでは、今回の素案についてご意見をお願いします。

委員

 資料7ページの「計画課題」で、言葉の選択や表現で適切なのかと思うところがあります。課題1の二つ目は「その進路先」が「その就労先」に変更されていますが、就労先となれば限定されるので「その進路先」に戻したほうがいいと思います。
 「家庭療育の負担」の部分についてですが、家庭では養育だと思うので「家庭養育の負担の軽減」に。その次の「継続を助長する」という表現は違和感があるので、言葉の選び方を検討していただきたいと思います。
 その下の「支援を引き継いだ子ども」は、引き継ぐ者の立場で表現されているのですが、実際には「支援を引き継がれた子ども」にするなど、そのへんの言葉のやりとりをもう少し考えていただきたいと思います。
 課題2の「高齢化の進展」という表現に違和感があって、もう少し違う言葉がないかなと思います。
 資料8ページの課題6の2番目の「多様な生活のしづらさ」は、「一人ひとりの生活のしづらさを柔軟に受け止める」という表現のほうがよいと思います。

委員長

 言葉の選択で意味も違ってきます。今のご指摘の全てをご検討いただければと思います。

委員

 施策11「人権文化の醸成」の施策目標として「障がいのある人が差別がないと感じる地域社会をつくりましょう」となっていますが、「こういうことが障がいのある人に対する差別にあたる」ということを皆が知ることが大事だと思います。だから障がいのある人だけが差別がないと感じる社会ではなくて、一人ひとりの生きづらさというところで捉えていただきたいと思います。これを単純に障がい者の計画だということで湖南市の6%の人だけの計画にしてしまうと、誰もが手に取る計画にはならない気がします。
 もっといえば、計画策定の前段で、事業者とか、権利擁護をやっている社会福祉協議会とか、地域で支えている方もいらっしゃるので、この部分に対する我々の課題意識も書いて、全体でつくっていくということをしないと、策定委員会だけが何かチェック機関になってそこで完結してしまってはいけないと思います。

委員長

 目標が5つから3つに変わったとか、基本理念の「3つの原則」「4つのテーマ」とか、こういうところに落とし込むというより、もっと根本的な部分でのご提言ですね。

委員

 施策15「権利の擁護」は高く掲げておくべきことだと思います。そういったものが達成されていないから、住まいの問題とか、保証人の問題がいつまでもなくならない。親が亡くなって、何年も入院していてお金もなく、頼る人もいなくて、一人暮らしをしたいと思っても部屋を貸してもらうことができないような事例があり、これは人権侵害ではないのかなと思うことがあります。みんながそういうところに関心をもって、もっと社会のなかで受け止めるという意味では、「人権」とか「権利擁護」は章立てをして、専門職向けと、まちのなかで共生というところに飛ばしていくのなら飛ばしていくで、別に立てておいてもいいのかなと思います。

委員長

 全てにかかってくるということでいうと、私もその部分はそのとおりだと思います。現計画では糸賀一雄先生の思想を1ページ分入れていたので、やはり計画の目的のところに土台となる理念のようなものがあるといいのかなと思います。すべての基本となるような考え方を計画に示すと目的が見えてくるように思いますので、皆さんからご意見があれば出していただきたいと思います。

委員

 現計画の「つばさプラン」の「たて・よこ・ななめにすき間なくみんなが担うしくみ」は、湖南市のいちばん特徴的なことだと捉えています。「たて・よこ・ななめにすき間なく」、漏れないような形でやるというのを基本的な考え方として今までずっときたので、これからもそうしていったほうがいいのではないか。これは行政がこういう形でやりますよという意思表示ですから、それがなくなるということは、では今度はどうしてくれるのかという疑問が生じるのではないかと思います。

委員長

 「たて・よこ・ななめにすき間なく」は、わかりやすいし網羅的で、さらに「みんなが担うしくみ」も入っているので、シンプルな非常にいい言葉だと思います。ここはもう一度しっかり確認したほうがいいかと思います。

委員

 第2次計画の後期計画であることを考えると、前期に掲げたものと後期の表現の仕方が大きく変わってしまうと、継続性という点でどうなのか。前期でやった施策の課題がここにあって、それに対して後期はこういうやり方をしますよというところはつながったほうが、事業者としてもどこに頑張らないといけないのかというのが見えると思うので、そのへんは変わらないほうがわかりやすいと思います。

委員

 この計画ができると、これから地域の方に協力していただかないといけないことがいっぱい出てきます。資料3ページに法制定のことが書いてありますが、例えば障害者雇用促進法についても法律が変わることしか書いていませんが、障害者雇用率に「精神障がいの人や発達障がいの人たちもカウントされることになる」という説明も入れて、みんなにわかりやすくしていく必要があると思います。
 もう一つ気になるのは、精神に障がいのある人が段々自分の思いを告げるようになってきて、自分たちも参画していきたいとか、一緒にできることがあればやっていきたいという方がおられます。その人たちにもこの計画を見せて一緒にやりましょうというには、これだけの文章では足りないと思います。障がいのある人にも、その家族にも、まちの人にも、近所の方にもこれを説明していく義務があると思うので、わかりやすいものにしていただきたい。法律の面だけでももう少し詳しく書いてもらうとありがたいと思います。

委員長

 「4つのテーマ」のところですが、現計画では5つあったのが4つになったのは、意味をミックスして4つに統廃合したというより、5の部分の要素が消えたという印象があります。「たて・よこ・ななめにすき間なく」は湖南市のオリジナリティでもありますし、非常にいい言葉だと思いますので、内容的にほかの項目に吸収させるというよりは、独立でしっかりとした大事な意義をもっていると考えますので、この議論のまとめとして、ここを戻していただくということでお願いします。

 (委員一同了承)

委員

 資料10ページの「3つの目標と求める市民像」の表現について、目標1の一つ目の「気軽に頼っている」という表現ですが誰に対して言っているのかわかりません。「そういう環境になっている」とか、わかりやすい表現のほうがいいと思います。

委員長

 それでは第5章の「障がい福祉計画・障がい児福祉計画」について事務局から説明をお願いします。

事務局

 「障がい福祉計画・障がい児福祉計画」説明

委員長

 今ご説明いただいた内容についてご質問、ご意見がありましたらお願いします。

委員

 第5章は基本計画を受けての数値目標ということですが、国の成果目標に合わせてつくられているのか、今まで議論してきたことが急に第5章で変わってしまっています。湖南市として本当に、「施設入所者の地域生活への移行」が重点項目の1位なのですか。成果目標にある地域生活移行者数の2人を地域に出すということを重点目標の1として我々は議論してこなかったように思います。
 国の指針に従ってつくらなければならないのはわかりますが、資料の7ページ、8ページの「計画課題」は第5章の障がい福祉計画には何ら反映されてなくて、グループホームの整備が進むように補助をしますとなっています。数値目標は仕方がないと思うのですが、そこに今までの議論を含めて言及できる部分は言及して、例えば資料47ページの「共同生活援助」については、多くの時間を割いてグループホームは本当に必要とされているのか、入りたい人が入れるのかという議論をしたのに、最終的には「グループホームの新設や、定員の増加に伴う改修、備品購入に係る経費を補助し、創設に向けて支援していきます」というのは従来どおりであって、議論をしても担保されないということになります。議論したことは少なくともここで加えておいてほしかったなという気がします。湖南市独自の議題を出して議論してきたので、そこは少し言及しないと、湖南市としての意思がなくなってしまうと思います。

委員長

 今のご指摘は非常に重要で、湖南市の意思というふうにおっしゃったのですが、それをどう反映するのか。今回の案を見るかぎりでは、例えば「成果目標」のところであれば「考え方」という項目がありますが、ここの記述が少ないと思います。項目そのものは動かせないにしても、湖南市の意思があって、計画としてはこうだけれども本当はこういうこともやりたいという関係を見られるようにするということを、今のご指摘を受けて思いました。

委員

 今の件に関して、現計画の「つばさプラン」の94ページに施設入所者の地域生活への移行についての「考え方」として、なかなか厳しい状況なので、「国ではこう出ているけれどあえて目標設定しません」ということで押し通しています。数字を入れるからには根拠がいると思います。この3年間でこれをやってきたからできる道が開けましたという、そこは必要かと思います。それができないかぎり数字を入れるのはちょっと苦しい話かなと感じます。

委員長

 現計画の「つばさプラン」94ページの「入所施設利用者の地域移行者数」と「施設入所者数の削減数」に比べると、今回の案の資料32ページの「成果目標」のところは、たしかに記述量が違います。まさに「考え方」に根拠が書かれているということが重要ですし、このあたりは我々委員も事務局任せではなくて、こういうふうに根拠を示すべきだという案を出していくことも大事だと思います。国の成果目標に基づいて地域移行や入所者数の削減を数値目標に出しても、できないというからには理由が必要です。
 資料32ページの「考え方」の2行目が少し気になりました。「高齢化や障がいの重度化等のため、地域生活が厳しい状況となっています」は、たしかに現状はそうだと思いますが、地域生活は誰もが当たり前にすることであって、高齢や障がいが理由というよりは、それに見合う支援体制が確保できないから、心苦しいながら施設入所という選択肢しかないという状態になっています。地域生活の保証を本来はすべきであるけれども、こういう障壁があるから現時点ではこうせざるをえないという説明が必要だと思います。本来はもっと地域移行を進めていきたいというのが共通認識としてありながら、できない理由を具体的に書いていくことが必要です。

委員

 構成の話ですが、第5章は国の施策を引き継いだという形で、第4章はさらに湖南市が考えるプラスの施策が入っているということであれば、章としては、第5章を先に記載し、それに対して第4章を載せてはどうですか。国の施策にさらに湖南市の施策を乗せるような厚みをもたせたものを、もっていったほうが展開としてきれいになると思います。

委員長

 章立ての構成ですが、フォーマットで決まっている5章の障がい福祉計画で数字が出てくる。これを何とか全体の流れのなかでしっかりと位置づけたい。さらに湖南市としての意思、基本計画の理念の部分とかとうまく結びつける構成として、今提案していただいたのが第4章と第5章を入れ替える。これも一案だと思います。ほかにご意見がありましたら、いかがでしょうか。

委員

 国の基本指針はここに載せないとだめなのですか。

委員長

 障害者総合支援法第88条に基づき、地方自治体に策定義務がある計画です。厚生労働大臣が定める指針に従うという解釈になります。

委員

 入所施設が滋賀県はほかの都道府県の70%ぐらいしかないということを考えたら、施設入所者の地域移行自体が大変で、現実と乖離しているところがあります。先日、知的障がいの関係の全国の事務局会議で、東京都は入所施設をどんどんつくっていると聞きました。国がいっていることと東京都のやっていることは逆なので、国の指針はこうだけれど、湖南市は現状から考えてこういうところを目指しますというところが出てきてもいいのではないかと思います。

委員長

 指針を無視はできないと思います。全国一律で何パーセントという指針のあり方そのものが疑問であるという意見もありますが、現時点ではそういう矛盾を感じつつも指針そのものに触れざるをえないというのがこの計画に関してはあります。
 章の構成の部分もありますが、湖南市としての意思も必要です。ただ項目はある程度決まっているので、それをうまく整合させて、「考え方」とか、数値目標を挙げたあとの補足説明や市のオリジナルな施策との関係を書くことも必要かと思います。第5章でいきなり数字が並べられると、読み手は混乱されるので、現計画の94ページのように文章で補足するなど、そういったアイデアを出していただければと思います。

委員

 今回の計画が第2次計画の後期計画で中間点ということであれば、基本的な章立ては変えずに、第2次の最初で計画したことがどこまで進んで、計画どおりに終わらせるために後期は何をするのかというまとめ方のほうがわかりやすいと思います。大幅に変えるのは第3次にしたほうがよいと思います。第2次の途中で変えると、第2次の最初に決めたことはどうなったのかという話になります。そこの総括もやらずに、あれしましょう、これしましょうといわれても、しっくりこない感じがします。

委員長

 たしかに前期・後期というあたりも視野に入れないといけないと思います。

委員

 現計画の「つばさプラン」策定のときは利用者や家族の方の意見を反映させながら、「こうやっていきたい」という計画だったと思います。まずしないといけないことは、利用者が本当にどれくらい仕事がしたいのか、家族の人がそれをどれだけ後押ししたいのかという実態をつかむことです。湖南市は、発達支援システムをはじめ、先行していろいろなことをやってきたまちだと思いますので、もっと利用者の意見を聞いて、その意見を反映するようにしてほしいと思います。

委員長

 現計画では第5章で障がい福祉計画の数値目標をもってきているので、前期・後期の流れを継承するという形も一つの考え方かと思います。たしかに章立てを全部見直したほうがいいと思いますが、時間的制約と前回からの流れの継承ということで、章立てに関してはこのままでいく方向でよろしいですか。

 (委員一同了承)

委員長

 章立てに関しては現計画を継承して、中身の部分は、考え方とか、市としての施策、あるいは数値設定に至った背景とかを分厚く書いていくということでお願いします。事務局のほうで今の時点でお考えがあればお聞かせください。

事務局

 基本的な流れにつきましては、コンサルタントとも協議を重ねながら、まずは進捗管理がしやすい計画に整理をするということで、柱立てについてもわかりやすいように、重なっているところがないかというところで整理をしたつもりですが、先程からご指摘をいただいていますとおり、第2次計画の後期計画(中間見直し)になりますので、踏襲すべきというご意見も当然かと思っています。再度検討しまして、できるだけご意見を反映した形にさせていただけたらと思います。
 第4章と第5章のつなぎの部分に関しては、第4章で掲げた課題の解決策をどのように認識し、どこに課題があって、それを解決するためにどういったことを考えないといけないのかという「現況と課題」の考察が不十分なのかなと考えています。障がい福祉サービス全てについて第4章とリンクさせた形で書けるかというと正直厳しいですが、できるだけ第4章での指摘事項等を踏まえて、「これは」と思うサービス等については「現況と課題」で掘り下げて記述をし、見込量確保にも言及できればいいかなと思います。改めて次回までに事務局で精査してご提案させていただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。

委員長

 私自身も事務局任せではなく、何か案を、4章と5章のつながりを工夫できる点があれば考えてまいりたいと思います。皆様も、次回まで1か月もないという非常にタイトな状況ですが、積極的に案を出していただければと思います。

事務局

 第4章と第5章のつながりのところで、事務局の一人としての意見ですが、第4章のなかでは今回しっかりと発達支援システムについて取り上げていただいており、実は施策1、2、3に関しては福祉サービスではないところで、様々な職員やスタッフが活動しているところがあります。発達支援システムに関しては何度も会議を重ねて、それだけで計画書が1冊になるぐらいで、きちんと毎年総括の数字を挙げてまとめているものを5章に反映できたらいいのかなと感じました。個別の指導計画についても、どれだけの割合でつくっているとか、会議の内容なども全部残していますし、巡回相談の数や件数も全部残しています。それは福祉サービスとは全然関係のないところですが、きちんと挙げていったほうがいいのかなと思いました。

委員

 例えば第5期の推計値を出すときに、発達障がいであれば「ここあいパスポート」があるから、この人たちが例えば平成31年度何人が卒業する、32年度何人が卒業するという推計値が出ます。そういういう推計値が何人かというのが、私たちにとっては大事な数値ではないかと思います。そういう実態を把握したところで湖南市としてどうあるべきかというのが出てくるのではないかと思います。漠然とした数字ではなくて、そういう実績に基づいた数値を使っていただきたいというのが実感です。

委員長

 数値目標を設定される際に根拠は確認されていると思いますが、今のご指摘に対する説明・回答がありましたらお願いします。

事務局

 先ほど「生活介護」と「就労継続支援B型」の人数については、高等部の人数を見込んだという説明をしたのですが、そのほかのサービスについては見込みきれていない部分もあるので反映させていただきたいと思います。また、現計画の「つばさプラン」94ページには施設入所者の削減数が0人としています。たしかに今も変わらない状態であると思っているのですが、今回の案では2人としました。見込めないという考え方が現状として正しいのかどうかというのは判断の難しいところですので、事業所にも現状を聞きながら検討したいと思います。

委員

 私は現計画の「つばさプラン」と今回の第5章の両方を見ながら聞いているのですが、一般市民の方が見られたときにもわかりやすいものにしていただきたいと思います。
 「就労移行支援」で高校3年生の利用が少なかったという説明でしたが、利用が少なかったのは別に原因もあると思いますので、また養護学校から情報提供をさせていただきます。
 「施設入所者の地域生活への移行」という部分で、現計画の冊子では「考え方」のところに「非常に難しい」ということで具体的な数を挙げていないということや、今回の策定委員会の話のなかで、入所施設すらもないという現状があるということ、生活介護の事業も非常に少なくて進路指導担当が困っている現状があります。平成29年度にはこのような状態になるということが何年も前に予測されていたと聞いていますが、89%の達成ということは11%が達成されないということで、それは1人、2人なりの進路先がなくなっているということなので、今後どのような計画をたてていくのかということをどこかに明記いただけるといいのかなと思います。学校だけでは限界に来ているということをお伝えしておきたいと思います。

委員

 前回この冊子をつくったときにいちばんこだわったのは、とにかく手に取って読んでもらおうというところだったと思います。見てもらう、わかってもらう、そのためにいかにわかりやすくつくるか。いちばん気にしたのは、「障がい」という字が出てくると自分たちは関係ないといって見られないのではないかと。読んでみようと思ってもらえるように、表現なり、中身もそうですが、やはり手に取ってもらえるということを意識してもらいたいと思いますのでよろしくお願いします。

委員長

 他にご意見はないようですので、それでは進行を事務局にお返しします。

3.その他

事務局

 本日は長時間にわたりご議論いただきありがとうございました。貴重なご意見をたくさんいただき、事務局で早急に検討したうえで、変えるべきところは変えていきたいと思います。「ご意見シート」の締切りは11月24日とさせていただきますので、よろしくお願いします。
 次回、第5回策定委員会は12月13日午後1時30分から開催します。
 最後に閉会のごあいさつを副委員長にお願いいたします。

4.閉会

副委員長

 障がい者計画のほうは、湖南市がこれからどういう方向で進んでいくかということを示す大事な計画であり、前期がどうであったかということを踏まえて後期計画に結びつけていくものだと思いますので、そのへんも踏まえて計画づくりに取り組んでいただければと思います。
 障がい福祉計画については、国の指針もありますが、そこにいかに湖南市らしさを出していくかということで、今日もいろいろご意見をいただきました。何よりも、数値目標が一人歩きしてしまいますが、そこにもっていくプロセスが大事だと思っています。湖南市が事業者や市民も含めてどう取り組んできたのかということがあってはじめて、最終的に数値目標を達成できた・達成できないということだと思うので、プロセスもできることがあれば具体化してほしいと思います。例えば資料33ページの「地域生活支援拠点の設置」に関しては、サービス調整会議でかなり議論して、プロジェクトを立ち上げてこの地域に合った拠点づくりをしてはどうかという話も出ています。そういうことも盛り込んでいただいたら、この計画がそうやって進められていくのだなということも見えてくると思います。
 非常にタイトなスケジュールだと思いますが、皆さん方のご意見をますますいただきながら進めていければと思います。ありがとうございました。

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健康福祉部 障がい福祉課 障がい福祉係

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