大腸がん検診の便のとり方
便潜血検査とは
便潜血検査とは便に潜む血液の有無を調べる検査です。
大腸がんやポリープがあると、便が腸内を移動するときに便と組織がこすれて血液が付きます。便潜血検査では便に血が混じっているかどうか調べ、目に見えないわずかな出血も検知することができます。便潜血検査を受けることで、がん検診の中でも最も死亡率が下がる事が証明されています。
便の採取は自宅で行う事が出来ます。便の表面を採便用の棒でまんべんなくこすり、通常2日間分の便を採取します。食事制限の必要のない簡単な検査です。

資料提供:NPO法人ブレイブサークル運営委員会
便をとる時のポイント!!
1表面をまんべんなく
大腸がん患者の便は、便内部よりも表面に血液が存在していることが多く、便の中の血液分布も均一でないため、採便部位によっては偽陰性(大腸がんであるのに、陰性となること)になる可能性があります。そのため、便の表面からまんべんなく採便することを推奨しています。
2スティックの溝が埋まるくらい
健常者の便にもごく少量のヘモグロビンが存在するため、便が多すぎると偽陽性(大腸がんでないが、陽性となること)となることがあります。スティックの溝が埋まるくらいが適量です。
3冷蔵庫で保管し、速やかに提出
温度が高いところにおいておくと、ヘモグロビンが分解し潜血反応が陰性となってしまいます。採便後は温度管理が重要です。冷蔵庫か、保冷剤を入れた発泡スチロールで保管し、採便後は採便した日を含む3日以内に医療機関に提出してください。7月17日に1回目を採取したときに3日目とは19日を指します。例)7月17日 1回目、7月18日 2回目、7月19日 提出
正しい大便のとり方

令和5年度湖南市大腸がん検診結果
(令和6年度大腸がん部会報告時点)
受診者数 1,685人
要精検者数 93人
要精検率 5.5%
精検受診者数 83人
精検受診率 89.2%
がん発見数 5人
がん発見率 0.30%
Q&A
Q便秘で毎日はとれない…
2回目の便通までに期間が空いてしまう場合は、1回ずつ提出することも可能です。提出日については個別の医療機関にご相談ください。
Q生理中でもとれますか?
生理中は検査できません。生理が終わって2~3日後に採取してください。
Q便潜血検査を受けて陽性だったが、痔だと思うので精密検査は受けなくていい?
前提として市の大腸がん検診は、便潜血検査が陽性だった場合、必ず精密検査(大腸カメラ)を受けることに同意して頂いています。また痔などの自覚症状がある人は検診ではなく医療で治療をして下さい。
便潜血検査は出血元が特定できません。また、痔の出血だと思っていたが実はがんだったということもあり得るので、便潜血検査で陽性になれば精密検査を受ける必要があります。
更新日:2025年04月01日