第3回湖南市障がい者計画および障がい福祉計画策定委員会 会議録

更新日:2021年04月30日

第1回湖南市障がい者計画及び障がい福祉計画策定委員会 (第3次障がい者計画・第6期障がい福祉計画・第2期障がい児福祉計画)

日時

 令和2年(2020年)10月7日(水曜日) 午後1時30分から午後3時40分

場所

 湖南市共同福祉施設 大ホール

出席者

 委員20人、事務局

欠席者

 委員2人

資料

会議内容

1.あいさつ

委員長

ただ今から、第3回湖南市障がい者計画及び障がい福祉計画策定委員会を開催させていただきます。10月になり、朝夕が冷えこむようになりましたが、どうぞご自愛いただければと思います。また、今週末には台風が来るということで、大きな被害が出ないか懸念されるところですが、今回の計画においても、災害への備えはひとつのテーマになっています。災害時支援についてはまだまだ考えなければならないことが山積しています。この委員会も第3回目となり、折り返し地点を迎えました。次回には計画の素案が出来上がってくるということになりますが、今回はその素案に向けて、活発なご意見をいただければと思います。よろしくお願いいたします。

それでは次第に沿って進めてまいりますが、議事に入る前に事務局から、委員会の公開要領に関して報告があります。

事務局

本日はどうぞよろしくお願いいたします。まず、この部屋では現在、ひとつの机にお二人の方に座っていただいておりますが、9月19日の国からの施設の使用要領に関しての変更を受け、このような形にしております。今後もこのような形を取らせていただきますので、よろしくお願いいたします。委員長からお話のあった、委員会の公開要領に関してですが、前回の委員会で、委員の方から録音は可能かというご意見を頂いており事務局の方で録音し会議録を公開するため、ご遠慮いただきますようにお願いをしておりました。任意のご協力という形でのお願いでありましたので、今後録音されるという場合は、データの取り扱いには十分ご注意いただいた上で可能であるということにさせていただきますのて、ご了承ください。

委員長

 では、次第はお手元にあるかと思いますが、資料のご確認はよろしかったでしょうか。

事務局

確認させていただきます。次第の他に、障がい者福祉に関するアンケート調査【前回・前々回調査との比較】、障がい者計画の骨子案、第2次障がい者計画の施策の指標をまとめた資料、団体ヒアリング調査のまとめ、今までにいただいた委員の方々からの意見書です。

2.議題(1)障がい者福祉に関するアンケート調査【前回・前々回調査との比較】

委員長

 それでは議事に移ります。議題は2つあり、まず障がい者福祉に関するアンケート調査【前回・前々回調査との比較】に関してですが、これは前回の委員会でアンケート調査の結果報告をした際に、前回・前々回調査との比較があればいいのではないかというご意見を受けたものです。もうひとつは、計画の骨子案に関してであり、大きく2つのテーマで進めてまいります。今、事務局からお話のあったように、複数の委員からご意見を頂いております。この委員会につきましては、ご承知の通り、第1回目からコロナ禍における会議ということで、長時間にならないよう進めてきました。そうすると各委員の方々のご意見を多くは聞けないということにもなってしまいますが、ご意見シートでご意見を取りまとめ、計画に反映させていただく形をとってまいりました。今回、ご意見シートにいただいたご意見を資料として共有していただきました。ひとつひとつのご意見を確認できればいいのですが、時間の制約もありますし、また各委員の方々にも初めて内容を見ていただいておりますので、今回は各自でご確認いただき、素案の検討のときに活かしていただければと思います。今回いただいた意見につきましても、次回の委員会までに、事務局、委員長、副委員長で協議、内容を確認いたしまして、素案に反映させてまいります。提出していただいた委員の方々には、こういう形を取らせていただくということでいいでしょうか。

委員

 意見の確認や検討で会議の時間を使ってしまうと、議論が不足したり、言いたいことを言えないという人が増えてしまうので、もし可能であれば、議事録のようにご意見シートを公開してもいいのではないかと思っています。

委員長

委員会の議事録は公開しているということでしたがご意見シートでの意見も公開できないかということですが、事務局いかがですか。

事務局

いただいたご意見シートの公開につきましては、提出いただいた委員さんのご了解が得られればいいかと思うのですが、ホームページ上でどう公開するかということは今まで前例がありませんので、他部署とも協力し、検討が必要です。議事録等は委員のお名前は伏せて公開しており、一方でこのご意見シートの場合は皆様の実名を記載して共有しておりますので、どういった形で公開するのかということや、文言等につきましても、ご意見シートを公開するという前提で書いておられない方もいらっしゃるかと思いますので、そういった委員さんのご意見も踏まえた上でと思います。

委員

検討されるということですか。

事務局

検討します。何名かの委員さんからご意見シートを頂いており、ボリュームもありますので、この会議の後、担当者から委員さんには連絡を取らせていただくということでよろしいでしょうか。

委員長

 そのようにご検討いただきたいと思います。それでは議題に入ります。アンケート調査の前回・前々回調査との比較についてご説明をお願いします。

事務局

―「障がい者福祉に関するアンケート調査【前回・前々回調査との比較】」についての説明―

委員長

ご意見やご質問等がございますか。

委員

アンケート調査の前回・前々回調査との比較をしていただいてありがとうございます。前回の調査報告書より各データの推移が分かるようになり、議論を進める上で非常に参考になる資料だと思います。10ページの、18以上の障がい者の「70歳以上」の方の割合が、前回と比較して27.0ポイントも増えており、その増え方が著しいのはどうしてなのかと思います。例えば団塊の世代が70代に入ったなどの、湖南市全体の人口構成の問題がここにも表れていると見ていいのでしょうか。また、「発達障害を最初に心配した年齢」で、「3歳」「4歳以上」の割合が増えており、それと連動して「発達や障がいを最初に気づいたきっかけ」の結果が出ているのかと思いますが、この「3歳」「4歳以上」の割合が増えてきた意味合いは何でしょうか。そのために計画にどういったことを反映させないといけないのかと思います。最後に、これは感想になりますが、6ページ「『障がい』に対する市民の理解」の結果を見ていると、理解を広げるということは難しいのだと改めて思いました。

委員長

委員から2点のご質問をいただきましたが、いかがでしょうか。

事務局

 ご意見ありがとうございます。今回の調査では、回答者の70歳以上の割合が、湖南市全体の手帳をお持ちの方の70歳以上の割合とほぼ同じであることは判明していますが、前回調査で70歳以上の方をどこまで対象として配布されたかということが、手元の資料ではわかりませんので、事務局と協議させていただきまして、その数字が分かるようでしたら次回ご報告させていただきます。

事務局

 「発達障害を最初に心配した年齢」で、「3歳」「4歳以上」の割合が増えているということに関してお答えします。乳幼児健診は、3歳半健診まで実施しておりますが、保護者より心配がありましたら都度相談に乗らせていただいています。集団生活に入る3歳、4歳になってから、集団と個別での間で、園から伝えさせていただくということが多くなってくると思いますので、増えてきたのではないかと感じています。

委員

 今のやりとりを聞いて申し上げたいのは、前回の調査方法の資料がないからどうやって比較できるかが分からないということです。どれくらい比較できるかが分からないと、今議論しているこの資料の検討の時間が無駄になってしまうので、調査の方法は、まとめて必ず公開し、残すということをしていただいた方がいいと思います。方法が不適切ならば中身の比較はできないと私は思います。

委員

 手帳をお持ちの方にアンケートを配布しておられるので、高齢者の結果は身体障がいの方を中心に数字が出ていると思います。「発達障害を最初に心配した年齢」で、「3歳」「4歳以上」の割合が増えていることに関しては、生まれた時に障がいとわかる障がい者がいらっしゃいます。ダウン症であったり、もともと脳に障がいを持って生まれてきた方は、生まれた時点でわかるのですが、自閉症やアスペルガーになると、小さいうちではわかりません。5歳から6歳になって支援が必要ですよとなって、障がいによって見つかる時期が違うということがこのアンケート結果なのかと私は理解しています。障がいのことを理解していないと少し分かりにくい数字と思うので、障がい種別や療育手帳をお持ちの方へのアンケートや、身体障がいをお持ちの方へのアンケートといった形で分けることが必要と思います。

事務局

貴重なご意見ありがとうございます。障がい種別で対応していくことについても考えていかなければならないと感じています。

委員

 13ページの、18歳以上の方の働いていない方に「働いていない理由」を尋ねている質問で、今回調査の結果では無回答の割合が大幅に増えています。その理由は何でしょうか。

事務局

先ほど年齢構成についてご報告しましたように、70歳以上の方の回答を多くいただいており、推測にはなりますが、高齢の方が多いということもあって、理由を明確に選ぶよりは回答をされなかった方が多いのではないかと思います。

委員

本来なら、それであっても「その他」という選択肢に含まれるのではないかと思うのですが、無回答になる理由がよくわからないと思います。実態は何だろうかというのが非常に気になるところです。可能なら、高齢の方の無回答が多かったなどが分かれば、また一つの推測が可能になるかと思いますので、調べていただければと思います。

委員長

推測のお話も出ていますが、実際の支援現場では、いかがでしょうか。

副委員長

委員のおっしゃったように、何かの選択肢には含まれるかなとは思います。無回答というのはよほど意図的なものでしょうし、回答しないという意思表示をされたという方が半数近くおられたということは、その理由を想像しにくいなと思います。もし、回答の選択肢の中に当てはまらないことによる無回答ということでしたら、選択肢の内容を整理しなおすということも考えられるかと思います。「自分に合った仕事がない」という選択肢が、自分自身が仕事をしていない理由というより雇ってもらえないということが当てはまるという実態があるのなら、その雇ってもらえない理由がどこにあるのかということを想定する方がいいと思います。支援現場では、働こうと思っているのに雇ってもらえるところがないことが、働いていない理由として大きく影響すると思います。

委員

 福祉の就労継続サービスを利用されている方で、働いていないに該当する場合、どう答えればいいかわからず無回答ということがあるのではないかと思います。本来ならば「その他」になるか、選択肢にはないが「福祉サービスを利用している」などに当てはまるのではないかと思います。

委員長

 福祉的就労がどう捉えられているのかという点が大きな要素なのかとは思いますが、可能な限りお調べいただいて、次回以降にお知らせいただければと思います。

委員

確認していただきたいのは、前回の調査票と今回の調査票がどう違っているか、あるいは同じなのかという点です。経験上、無回答が多い場合、紙面上で読み飛ばしてしまうようなデザインになっていることがあり、そういった点を確認する必要があると思います。

委員

65歳以上になって障害者手帳を取得した方の割合が増えている点を見ても、高齢になって障がいをもった人が多いということだと思います。70歳を超えて手帳を持ち、年金生活になっていることを考えると、「働いていない」という問いは、「まだ働けというのか」と思わせてしまうのではないでしょうか。福祉的就労について考えるための問いではあるが、その対象ではない回答者が答えられているから、その回答者に対して無回答を選ばせてしまっているのではないかと思います。 

委員長

 確かにおっしゃるようなことがあると思います。60歳以上の方の回答が非常に多いということと、これからの施策を考えていく上で、若い層がどういう施策を望んでいるのかということとギャップが出ることがあるので、絞りながらデータを整理していただくとより今後のあり方が見えてくるかと思います。どういう人にアンケートを取り、必要な施策を実施していくのかを絞っていくには、アンケート調査の時点で、対象者が明らかになるようなものにするべきなのかと思います。

委員

私はこのアンケート調査に回答していまして、この項目に答える際、本当は「年金をもらっているから」と答えたかったんです。高齢だから働けない、ということでもなく、働かなくても生活はできているということを表す選択肢が欲しかったと感じました。

委員長

次回以降のアンケート調査でも同様の質問を設けられるのであれば、今のご意見を参考にしていただければと思います。

委員

アンケート調査結果に関しては、細かくわかりやすくまとめられていると思います。資料は事前にいただいていたので、外部の方にも目を通していただいたのですが、わかりやすいと言っていただいています。障害のある方の考えもみなさんそれぞれ違うでしょうし、いろんな問題が出てくるでしょうが、このアンケート結果を活用して、今後どういう方向に障がい者と共に進んでいくのかということが大事かと思います。

委員長

まさに今この場で議論している、今後の障がい者福祉のあり方についてご意見をいただきました。どういう方向に進んでいくかは、これから議論していくところでありますから、ご支援いただきたいと思います。他にご意見がないようでしたら、次の議題に移りたいと思います。

 

(2)計画の骨子案

委員長

計画の骨子案と、第2次障がい者計画の施策の指標評価について、事務局よりご説明願います。

事務局

―計画の骨子案についての説明-

―第2次障がい者計画の施策の指標評価についての説明- 

委員長

骨子案に関しては、現行計画の施策ごとに、アンケート調査や団体ヒアリング調査、サービス調整会議、策定委員会でのご意見をもとに課題がまとめられ、それを受けて今後いかなる取り組みを行うかという方向性を示していただいています。主にこの方向性についてのご意見を頂ければと思います。また、現行計画の施策を評価する指標についてもご説明いただきましたが、この指標を次期計画でも踏襲していくのか、また変更していくのかについて議論いただきたいと思います。まず、方向性についてご意見をいただきます。 

委員

障がいのあるお子さんたちの放課後等デイサービスについてお聞きしたいのですが、サービスを利用されている保護者の中で、なぜか「放課後等デイサービスは比較的障がいの重い人が利用する所で、日中一時支援は比較的軽い人が利用する所だ」という認識を持っている方がいらっしゃいます。私自身はそういった認識を持っていないのですが、そういった棲み分けがあるのでしょうか。

事務局

放課後等デイサービスと日中一時支援は似ていますが、障がいの種別や重さによって利用制限を設けるということはしておりません。どなたでもご利用できるのですが、手帳を持っておられたり、診断を取られていたりなど療育が必要な方が受けていただくのが放課後等デイサービスになります。日中一時支援は親御さんの就労保障も兼ねているサービスになりますので、そういう意味でのご利用の使い分けはさせていただいています。

委員

今のお話は私の認識と同じなのですが、施策3にインクルーシブ教育が謳われていますように、誤解のないような周知を図っていただければと思います。インクルーシブ教育は当事者だけでなく、すべての人が共生するという理念であり、私の事業所でも日中一時支援を学童と一緒にやり、インクルーシブ教育の実現に寄与していると思っています。ただ、そういった認識をもった方々がいらっしゃるので、そうお願いしたいと思います。

委員

施策7「相談と情報提供の充実」に関わることで、近年大人の発達障がいの相談が増えています。地域に関係なく、おそらく湖南市でも増えてきていると思います。施策7で計画相談についての記述はありますが、大人で発達障がいを疑っている人は、おそらく一般相談として相談してこられると思います。発達障がいの相談ができる機関の一覧表が、「県内市町発達支援室・センター等一覧」として県のホームページに挙げられています。湖南市の欄では、発達支援室で「乳幼児期~成人期」まで相談できるという記載がありますが、市民の方が安心して発達支援室で一般相談ができる体制が整っているのか。サービス調整会議の資料では、現在の体制での大人の相談に関して、9ページに就労についてご意見をまとめていただいているが、その就労のもとになっている発達障がいの特性があるために会社で困っているという話だと思います。施策1「発達支援システムの充実」で発達支援室については触れていただいているが、施策1が含まれている目標に「子どもが」とあるように、子どもに限定されてしまっていて、読み進めていくと「義務教育終了後も」と触れていただいてはいるが、やはり大人の発達支援の充実をできれば施策7のところに加えていただけないかと思います。

 

委員

2点あります。施策11「保健・医療の確保」において、アルコール、ギャンブル、薬物依存への対応の難しさが課題として挙げられていますが、最近の精神医療の動向としては、これまで精神医療の領域で対応してきたのは重症の方が多かったのですが、アルコールや薬物の問題で、激しい行動をしないが一定依存がある、今医療の対象となっていない軽症の方にいかに早く対処するかが大きな課題となっています。アルコール依存症がどんなものかを知り、今はそんなに大変な状況ではないが、注意しないといけないと促し、早い段階で対応する、つまり保健予防をしていくという潮流がありますので、そういった点を意識したものにしていただければというのがひとつです。また、施策5「社会参加の促進」に関して、私の実感として、学校を卒業されて福祉事業所にいた方は、その後の生活においても事業所がサポートしてくださったりするが、就労した方に関しては、就労した先が余暇のことまで対応してくれるかというとそんなことはなく、生活の幅が狭くなってしまう。それが課題になっていて、結局家族が抱え込んでしまう。社交的な友人がいればいいが、障がいのあるなしに関わらず参加できる余暇活動があるのか、また余暇活動の充実をお願いしたいと思います。

委員長

社会参加に関しては、湖南市ではスポーツ協会で、県内でも早くから障がい者スポーツに取り組んでおられます。その他、生涯学習の分野などでも活動はありますか。

事務局

湖南市スポーツ協会の活動についてご紹介いただければと思います。

委員

湖南市スポーツ協会に、障がい者スポーツ部を設けました。主なものとして、風船バレーボールやボッチャに取り組んでおりますが、どちらもコロナの影響で大会が中止になりました。そんな中でも練習会だけは行っています。幸いボッチャは、甲賀市が滋賀スポーツ大会の主催市ですので、さらに甲賀領域で協力していかなければと思っています。一部、協会独自のスポーツ大会は継続しており、グランドゴルフ協会の会員が集まって進めるなど、そういった形はできていると聞いています。障がい者の感染には大変心配はありますが、しっかりとした対策を取りながら、個別協会という形で進めるのは、ひとつの選択肢かと思います。スポーツそのものの楽しさに加え、スポーツを通して人とふれあうことが大切だと考えています。課題としては、参加者が固定化してきて新しい人が入ってこないことです。広報が足りないのが原因かと思っていますが、ホームページや、一番目にしてもらえる湖南市の広報かと思うので、そちらに掲載していただくなどしたい。誰もが参加でき、地域と溶け合うという形で障がい者スポーツはあるべきだとっています。

委員 

こういう取り組みがあるよと情報があっても、行けない、または一人では行けないという人もいます。つながってしまえば行けるのだがという、軽度の人には、社会参加へと繋げてくれる人が必要なのかという気がします。

委員

 今まさに困っておられる事柄と、今後予想されていくだろう事柄というのは、方向性においても分けていくべきで、前者についてはより踏み込んだ方向性を打ち出す必要があるのではないかと思います。例えば就労に関して、就労移行や、就労のための作業所がないなどの課題が多く挙がっていますが、今まさに困っておられる方がいるなら、もっと踏み込んだ施策が必要ではないでしょうか。事業所が増えないなら、増えない理由があるのだろうし、それに対して方策なりを検討して出すべきではないかと思います。

委員

地域アドボケーターをしております。15ページの「人権文化の醸成と権利の擁護」ですが、アンケート調査結果にもあったように、なかなか市民の理解が深まるのは難しく、私もそういった仕事をさせてもらってはいるが、なかなか積極的に意識を変えてもらう取り組みができていないので恥ずかしい話ではあるのですが、現行計画の施策にも挙げられているが、湖南市には「障がい者の人権を守るための連携協議会」を設定していただいているようで、そういうものを活用して、もう少し具体的な方向を検討いただけないかと思います。17ページの「災害への備え」について、この施策の指標として避難行動要支援者名簿の登録率が挙げられていましたが、民生委員をやっていた時の経験からして、この数字には高齢者の方も含まれていると思います。障がい者に特化した要支援者名簿を作る作業が必要かもしれません。また、福祉避難所の問題について、福祉避難所となっている施設についても、実際そうなったときどうすればいいかというのはわかっていないのではないかと思います。周知も勿論大事なのですが、それ以前に福祉避難所たるべきところがどう避難所を運営するか、災害に備えてどういう準備をするか、手を打つことが必要でそれを示した方向性が打ち出せないかと思います。また、方向性に、「地域での日常生活から『顔のみえる関係』を築き、見守り支えあう地域づくりを進めていくことで、災害時にも地域に暮らすすべての人が支え合いつながりあえる地域の仕組みの構築を支援する」とあるが、それはその通りで、しかし一方でアンケート調査の結果では、近所付き合いが希薄になっているという結果が示されています。そういう意味では、「顔の見える関係」を作るということではあるが、なかなか最近の社会状況では顔が見えづらくなっていると思うので、地域の自治防災組織を通じて、ある程度組織で物事を捕まえていかなければ難しいのではないかと思います。市の地域防災計画の中で、障がいのある方の避難等についてそう組み立てがなされているのか、そういった連携もあった方がいいのかと思います。

 

委員長

 サービス調整会議で、要支援者名簿、災害時の個別支援計画を作ろうとしているが、障がいの分野では全く進んでいないのが現状です。避難行動要支援者名簿の登録率には、高齢者が含まれているのだろうと私も思っています。障がいのある方への災害時の支援のあり方については今後もっと考えないといけない状況で、サービス調整会議でも、個別支援計画を作ろう、では誰が作るのかということも含めて、協議しているところであり、より具体的な取り組みの内容を今回の計画にも盛り込みながら進めていければと思っています。

委員

アンケート調査結果の前回との比較の資料で、18ページに市の障がい者福祉施策や取り組みへの評価がグラフにされているが、無回答を除けば前回とほとんど満足度が変わっていない、つまり全然浸透していないということかと思います。今、骨子案の15ページ、目標4に対する施策で様々なことに取り組んでいるが、全部が個別で動いているような気がしてならず、できているところ、できていないところで落差が激しいのではないかと思います。現行計画の79ページの図のようにサービスがきっちりできれば、アンケートにもいい結果が出るのではないでしょうか。ひとつの案として、各要素をつなぐためのひとつの組織を作り、情報交換や連携を強化するような体制を作れば、うまく進むように思います。

委員長

ところどころに重層的体制整備という言葉が出てきていると思うのですが、79ページの図はそのひとつになるのかなと思います。湖南市としての重層的体制整備をどういうものにしていかれるかというのが、この計画の方向性として出てくると思います。今のご意見も含めて、取り組んでいただければと思います。

委員

施策10「住まいの確保」で、「今後3年以内に地域で生活したいと思うかという問いに、「今のまま生活したい」との回答が69.4%と高い割合を示した」とあるが、「地域で生活したい」と「今のまま生活したい」はイコールなのかということです。今後の方向性として、「グループホームの機能拡充や資源確保」とあるが、自宅でずっと生活を続けたいというのであれば、その方向性は対応としては違うと思うし、「地域で生活したい」が、湖南市なら湖南市で生活したいということにつながるのであれば、グループホームの整備が取り組みの方向としては間違っていないということになります。今の自宅でそのままの生活をしたいのであれば、取り組みの内容は在宅福祉サービスということになるので、レスパイト事業の充実、介護事業所やヘルパーの増員にアプローチしていく必要があります。そこをしっかりとらえないと取り組みの方向性が異なってきます。また、重度知的障がい、強度行動障がい、重症心身障がいの方について、グループホームに対して、地域課題の解決役として、新たな資源を通ることも含めて、緊急時の短期入所、生活訓練、虐待防止対策へのシェルター等の機能を拡充すると書いてあります。こういう方々に短期入所で利用していただこうとすると、例えば行動障がいのある方については聴覚管理と構造化を図るなど、いろいろ配慮された建物が必要で、今ある併設型施設の短期入所では到底受け入れることが難しくなってくると考えます。新たにそういう方々を受け入れられるような独立した短期入所の機能を持つ場所の確保もこの取り組みの方向性の中には含まれているのか、以上2点が気になりました。

委員長

アンケート調査の問39「あなたは今後3年以内に地域で生活したいと思いますか」では、「今のまま生活したい」「グループホームなどを利用したい」「家族と一緒に生活したい」「一般の住宅で一人暮らしをしたい」という選択肢がありました。「今のまま生活したい」は確かに69.4%と多いのですが、「グループホームなどを利用したい」というのは、今は違うところにいるが将来的に移りたいという希望を表しているとも読めるように思います。

事務局

69.4%という数字は、18歳以上のアンケート結果の数字になりますので、どちらかというと、高齢の身体障がい者の方の回答かというふうに読んでしまっています。障がい者別にきちっと確認していかなければ、アンケート結果の中身で判断するのは難しく、その辺りに課題があるのかと思います。新しい資源に関しては、地域生活支援拠点という、今現在それぞれの役割を果たしていただいている事業所さんを、点を線で結ぶという面的整備を進めております。緊急時の、インフォーマルなサービスを使っていただいて、地域で暮らしやすい体制作りを目指しています。サービス調整会議でも話が出ているかと思いますけれど、いろんな社会資源を活用しながら短期入所以外の体験利用の場所を確保していきながら、評価制度も交えて、その人に合う生活スタイルを親亡き後も続けられるような体制づくりを目指す必要があると思っています。

委員

重度知的障がい、強度行動障がい、重症心身障がいの方が短期入所を利用しようと思うと既存の併設型の短期入所事業所では難しい点がいくつもあり、ここに挙げられた課題について、この取り組みの内容では、解決は厳しいのではと思います。どちらかというと今ある体制の中で、求める中身や機能をもう少しグレードアップする形で対応してほしいと言われているように感じます。

事務局

強度行動障がいの方が暮らしていけるような日中活動の場と暮らしの場という施設は足りていないとは考えております。要望の声も大きくございますので、そういった施設が整備できるようにと考えております。

委員

3年ほど前に日中支援型のグループホームを一カ所、整備させていただき、そこでは短期入所、ショートステイを受け入れているのですが、それは併設型の施設になっていまして、そういったグループホームは近畿でも数が少ないと聞いています。そのあたりは市のご援助をいただきながら増やしていかないと、なかなか実現は難しいのではないかと思います。

副委員長

サービス調整会議の中で、地域生活支援拠点の面的整備は非常に関心の高いところで、新たな資源を作るという表現では、一から資源を立ち上げることへの期待感が非常に高まってしまうと思います。面的整備の中で、対応できることはごくごく限られた部分になってしまうという懸念があるのは、精神障がいや知的障がいを持たない発達特性をもつ方の支援をさせてもらってる中で、そういう方々のシェルター機能であったりとか、少し家族と離れられるような、レスパイトも兼ねたような短期入所を考えた時に、なかなか使えるものがないという現状があるからです。これは既存の障害福祉サービスの枠の中で何とかしようと思っても、なかなか対応しきれないところがあって、非常に様々な環境整備や、個別の配慮をできるようなものが必要になってくるかと思います。それについては新たな資源づくりを期待したいところですが、既存の障害福祉サービスの領域以外のところのものを活用することも一つです。例えば実際の事例では、ウィークリーマンションの一室を借りることによって、一時避難、緊急時の生活ができるようにするなど、空き家の活用もひとつの案として考えられますし、広い範囲の中での体制づくりや仕組みづくりが出来上がるのを期待したいところです。

委員

既存の福祉の施策の枠組みではないところで、空き家やウィークリーマンションの活用という話が出ましたが、そういった話はつばさプランに書いていいんですよね。柔軟に計画に反映させればいいと思うのですが。例えば空き家を何件活用するとか、目標設定して、施策を推進していけばいいと思うのですが。

委員

古いアパートを使い新しい事業を立ち上げるにあたり、消防法のクリアがとても大変でした。簡単に計画に載せていくというわけにはいかないと思います。どの建物でもできるわけではなく、かなりの資金を必要としますし、そう簡単に載せるというわけにはいかない現状があります。湖南市と甲賀市がサービス調整会議を立ち上げてくださって、緊急の場合でもきちんとその場で話し合って、個々の事例に合わせた対応をしてくださっているので、なんとか湖南市と甲賀市の福祉が成り立っているという現状があります。そこを拠点に頑張っていただいている状態なので、本当に厳しい面があります。

委員

消防が壁になるということであれば、消防の縛りが大変だから市に検討してもらうと書いたらいいと思います。検討すると書けば、せざるを得ないので、書けばいいと思います。個人でできないからこそ、行政に頼めばいいと思います

委員

市にはできないことです。県の都市計画は、この市はどういう形で市の運用をしていこうかというもので、建物の基準なども決まっているので、市だけではどうにもならないということが多くあります。

委員

ではそれを県や国に言いましょう。我々は主権者ですから。そういう事情だからこそ、そういうふうに書けばいいと思います。

委員長

障がい福祉計画・障がい児福祉計画は3年計画で、障がい者計画は6年計画です。そのどちらかの中で方向性を落とし込んでいくという面があると思います。3年後に実現できること、しなければならないことは3年計画のところで盛り込んでいけばいいと思いますが、今のお話はどちらに当てはまるのかということもあるし、住まいの問題は多様です。すぐにそれぞれの特性に応じた住まいができるとはなかなか思いませんので、そういう場合は6年計画に、特性に合わせたものを設置していきましょうと載せ、サービス調整会議の中で検討していくなどのやり方が計画としていいかと思います。

委員

後に実現することでも、今から載せていけばいいと思います。

委員

私が懸念していることは、アンケート結果の前回比較の中で、21ページにボランティアに参加している人の割合が載っていますが、半減しています。これはすごく怖いことだと思います。湖南市では、社会福祉協議会がボランティア祭りを開催します。多くのボランティアが集まり、こんなにいらっしゃるのか、ありがたいと感じます。しかし、10年前の状況と今を比べると社会的変化が起こっていると感じます。10年前にボランティアになった方が、高齢化でやめていき、新しい人がボランティアになってくれるかというと、なってくれない。働く環境が変わったからです。昔は60歳で定年した後、ボランティアでもやるかという気持ちがありましたが、今は60歳から70歳まで働いている人もいます。現実も踏まえて、ボランティアを養成する必要があります。まちづくり協議会も高齢化しており、新しい人が入ってくれません。湖南市の100歳大学を利用しながらボランティアの養成を行い、高齢でもボランティアできるかなという気持ちを醸成していただけたらと思います。社会福祉協議会でもボランティア養成講座があるがなかなか集まりません。

委員

障がい者の話ではなくて申し訳ないが、私自身も湖南市でボランティアになろうとしたのですが、ボランティア団体に不公平な人間関係や権力構造があって、新しい人を受け入れないことがあるので、ボランティア組織を直していくことが大事だと思います。

委員長

ご意見ありがとうございました。予定の時間を超えてしまいまして、ここまでとさせていただきたいと思いますが、施策の指標と今後の方向性をどうリンクさせていくかという議論まで至りませんでした。これについては素案にも反映されるのですが、現行計画の策定時も、指標が適切かという議論をいたしました。今ある指標につきまして本当に施策のテーマにふさわしいのかどうか、今回はこういう指標を使ってはどうかといったご意見をいただければと思います。

5.その他

委員長

 それでは、その他のところで何かご意見等ございますか。

事務局

事務の方からは、指標の内容を盛り込んで素案を確定していく必要がございますので、10月中にご意見を頂ければと思います。よろしくお願いいたします。次回、第4回策定委員会は、11月25日、午後1時半から、場所はサンライフ甲西になります。

副委員長

長時間どうもありがとうございました。回が進むごとに皆さんのご意見ご質問も含め、議論が活発化していくというのがうれしい限りです。これだけの委員の方々に集まっていただいて、1時間半から2時間という枠の中で、なかなか十分なご意見を頂けず、ご意見シートという形になってしまっているわけですが、大事なポイントは議論によってたくさん積みあがっていくものであろうと思いますので、またたくさんのご意見を頂けますようにお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

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