平成28年度第2回総合教育会議 会議録
平成28年度 第2回 総合教育会議 要点筆記
開催日時
平成28年8月22日(月曜日) 午後3時30分 開議
開催場所
湖南市役所西庁舎 3階大会議室
会議次第
- 議長あいさつ
- 議題
- 湖南市家庭学習支援システムについて
- 学校事務業務改善について
- その他
会議に出席した委員
6人
会議に出席したオブザーバー
1人
会議に出席した事務局職員
6人
会議を傍聴した人
6人
会議内容
議長あいさつ
今年度になりまして第2回目の総合教育会議です。よろしくお願いします。今日は県教委の方から青木教育長さんにお越しをいただいております。またこの後、活発な意見交換ができればと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。国の方でもいろいろと来年度に向けての教育改革の進展もあろうかと思っておりますけれども、やはり一番大事なのは子ども一人ひとりの育ちをどのように保障していくのかということだろうと思っております。こういった場をつくりながら市長部局と教育部局、とりわけ福祉と教育の連携ではなくて融合というかたちで、子どもたちを包み込んでいくということが非常に大事だろうと思っておりますので、教育委員の皆さまの忌憚のないご意見をお聞かせいただければと思っているところであります。限られた時間ではありますけれども、実りのある会議となりますことをお願いいたしまして開会にあたってのごあいさつとさせていただきます。どうかよろしくお願い申し上げます。
事務局
ありがとうございました。次に本日はゲストオブザーバーとして、滋賀県教育長様と各関係課の皆様が同席されていますのでよろしくお願いいたします。
それではこれより議題に入りたいと思います。先ほど議長の方からもありましたように、忌憚のないご意見を頂戴できますようにお願いいたします。議題(1)湖南市家庭学習支援システムについて、湖南市教育長より説明をお願いいたします。
教育長
<湖南市家庭学習支援システムについて>説明
事務局
ありがとうございます。今、教育長より説明のあった湖南市家庭学習支援システムについて、何かご意見があればお願いします。
議長
これは教育委員会の中では議論されているんですよね。まだそんなにしていないんですか。
教育長
委員会の中では第1回総合教育会議に出たのが初めてだったと、ですからこの件だけで教育委員会の中で議論したことはないと思います。
委員
システム対象児童・生徒を氏名で把握しているということですが、対象児童・生徒の決め方はこういう子どもさんは対象に入りますよなど範囲を決めるんですよね。その基準はだいたい決まっているんですか。
教育長
それは、ちゃんと決まっておりますが、発達支援システムにかかっている子どもは除きます。発達支援システムにかかっていない子どもで、なおかつ宿題をしてこないことが多く学力が低位であるなどを学級担任が判断し、その名前を挙げてもらうということになります。
委員
おうちの方にも、子どもさんが対象になるのでこのように支援していきますということをお伝えするということになりますか。
教育長
そこが市長がおっしゃるシステムじゃないというところなんです。
議長
この件について議論する中で、システムとして組み立てるのであれば、対象者を特定して、対象者の状況が改善していくような形に様々な施策を統合しながら、最終的な目標を置いて出口を考えながら組み立てていく必要があると思います。ただ、この場合だとそれぞれの事業のメニューが並んでいるだけで、どれをどういうかたちで子どもに対して最適に充てていくのか、その際の個別の子どもの情報をどのように伝達していくのかというところを作り込まなければいけないと思っています。まだそのあたりは教育長と十分に議論を詰められていませんので、いろいろなご意見をいただきながらシステムを作り上げていければなと思っております。
教育長
28年度はモデルケースとしてどこかの学校区でしようと思っていますが、市の発達支援システムはデータの共有も保護者もやっていますし、システムに乗っかっているということも承知なんです。ただ、家庭学習支援システムにおいては、うちの子どもは大変なのでシステムに乗せてくれということの了解というのは想定してないんです。ですから、こちらにはこの子がこういう子でシステムに乗っているということは共有していますが、本人は知りませんし、保護者も知りません。ですから、自主活動学級や学習支援の教室に来るのは一本釣りではなく広く呼びます。
委員
今日提案された中で、全体的に読んでみると家庭学習を支援するだけではなくて、学力の二極化というのが大きな問題としてあって、これは教育委員会で何度も話題に上がっていますが、各学校の現場で担当している先生方も大きな問題でありどう解決するかということも問題となっています。特に下の山にいる子どもたちの状況がどのようなものかを調べたうえで、この子たちに基礎的な学力を身につけるようにして、自分が将来を選択できるぐらいになるように育てようということが大きな目標ですね。平均より下の山にいる子どもたちの状況を分析してみると、学力も十分身についていないし勉強の意欲を失いかけている子が増加しているということですよね。そういう子どもたちが勉強ができるような状況を作っていこうというのがこのシステムの狙いです。
教育長
宿題を出してもなかなか家では宿題ができない状況にあるっていう子どもがおり、学校では宿題を出すのにいろんな工夫をしていますが、それだけでは救えない子どももいるわけです。そこへ何とか手を打ちたいということです。
委員
私は、この家庭学習支援システムは非常によくできてると思います。このとおりやれば素晴らしいんですが具体的ではない。低学力・いじめ・不登校・暴力行為等の問題、家庭環境、これで読解力とか判断力、表現力が身についていない子はたくさんいると思うんですが、これも直接的に読解力や判断力をつけるにはどうしたらよいかなどという学習は具体的にはないと思います。私の経験では作文力、詩とか作文を倍にして何でもいいから書かしていくと、だんだん表現力が身についてきますが、それよりも大きな成果は読解力、表現することでいろんなことに関心を持つようになって、読解力が身についてくるという経験をたくさんしてきました。また、私が子どもの頃、戦後間もなくですが、学級演劇を各学級が発表し合ってました。この学級演劇の素晴らしいところは勉強ができない子が主人公になり得るんです。するとそういう子が生き生きして、クラスでは声が小さかった子も演劇になると大きな声になり、それが勝手に身についてくるということもありますので、そのような面からも学校全体の行事として演劇を持ってくることも必要かと思います。そういうような活動が「面白いな」という感性を生んでくると思います。
委員
システム対象児童・生徒に考えておられる生徒は、両親が経済的に困っていて朝ごはんも十分に食べられない状態で学校に出てきて、その時点で学習意欲がすでに弱まっていて、教師がいろいろな機会を与えてもそれを受け入れることができない。ですからシステム対象児童が、そういう状況から多少でも勉強の面白さの方に心が向かうようなシステムを市として作ろうではないかということなんですね。それができたら、先ほどおっしゃったような表現教育が実際に可能になり、その前の段階の環境づくりがこのシステムの目的ですね。既存の支援事業というかたちである程度予算を取ってこれまで努力されてきましたが、今後は更に進んでどういうふうなシステムが可能かということを考えています。私も話題にさせていただきましたが、教育学部系の大学生が何週間かの教育実習だけでなく、実際にボランティアとして教育活動に出たことを単位とできるような制度が大学にあれば、学生の参画も期待でき教育現場も喜びますし、学生としても将来教育現場に出た際にスムーズに入ることができ両方にメリットもあるので考える必要もあると思います。その時は学生は授業ということで無償で働きますが、予算として現場までの学生の交通費だけは確保していただきたいと、そのあたりも含めて検討していただければと思います。
教育長
県内の大学からもそういう時は交通費を出してほしいという意見があります。
委員
大学の先生も現場に学生を出したいと思っておられて、そういうシステムができたらいいなと思っておられます。
委員
特別支援学級なんかは一人ひとりの子どもを見なければいけないので、現場の先生だけで全体を見るのは大変ですから、臨床心理など子どもたちのケアを学んでいる学部もあるわけですから、そういう学生を招くと学生にとっても勉強になるし、現場の先生方は自分がしたいことを分担してもらいやり方も教えてあげるといったふうに、相互にメリットがあると思います。
委員
教職課程を取っている学生が対象ということですね。
議長
実際にサマースクールなど障がい児を夏休みにお預かりするといった時に大学生のボランティアに入ってもらったりとかはしていますけれど、こういったものを拡張していくということですね。システム化をしてそれに予算が付くまでになればいいかなと、第1回の総合教育会議でもご提案いただきましたので、検討できればいいなと思っています。
委員
これは大学のシステムとして国自体が作ってくれるといいんですけどね。教員養成のなかで、実際にいろんなところに出ていって実践的な経験を積んでいるということを教員免許を取る際の一つの条件にできるといいと思います。
議長
いろんな資格には実務経験が必要なものもあり、実務として学校現場で何十、何百時間という実務経験を付けても構わないと思いますし、それを法律ないし政令上で付けられればと、それが国への提言になるかと思います。また、一方で交通費をどのように捻出していくかということも課題であると思います。
委員
ひとつの例で、学芸員資格はいろんな大学が出してますが、そのなかで博物館実習というものがあって、ある程度作品を触らなければなりません。博物館実習は大学で行われますが、大学に適した先生がいない場合は博物館や美術館に実際に行ってそこの学芸員に習って単位をもらう。更に今は、国公立の美術はインターン制度を設けていて、1~2年生と大学院生は学芸員と同じように仕事をして経験を積んでいく、インターンなので処理能力は無いんですが、学芸員の試験を受けるときには非常に有利です。そういうことが芸術の世界でも行われているので、教育の世界でも可能ですよね。
教育長
資料にも学習支援員などのボランティアは地域住民や大学生、高校生を充てるとしてあります。京滋の大学に依頼とありますので構想は持っておりましたが、ここから具体化していただいたらと思いますので、早速そういう方向で取り組もうと思います。大学と提携する方向に持って行った方がいいんじゃないですかね。
議長
まずはそうですね。個別具体的に一つ二つ大学を選定して、そこと協定を結ぶといいと思います。そして実績が広がると、国でもそういうことをしていく必要があるかということにつながっていくわけで、何もないなかで国に言ってもダメだと思います。
委員
この辺だと京都教育大とか滋賀大などがいいのではないですか。
教育長
ありがとうございます
委員
心理関係なら京都女子大とかもありますね。
委員
子どもたちの特別学習を学校でということですが、地域のコミュニティセンターやお寺などで友達同士が集まって勉強会をして教え合うのもいいですね。学校によっても地域の特徴を生かしたいろんなやり方があると思います。
委員
すでにコミュニティスクールになった学校は実践に向けて歩み出しておられますかね。岩根であるとか石部であるとか。
教育長
ここで、高校訪問の資料が来ましたので説明します。
<高校訪問について>説明
司会
今、教育長の方から高校連携についての話がありましたけれども、県教委の方から何かご意見等ありましたらお願いできませんでしょうか。
議長
先日も他県から発達支援の視察に来られましたが、そこで言われているのも「義務教育から高校に上がったところが全くつながっていないのでどうしたらいいか」ということでした。湖南市の場合はこういうかたちで市の側から出向いて行って、県立高校や私立高校にアクセスしていることを話すと、一様に驚かれていました。やはり一番キャパの大きい県立高校とのつなぎというのは非常に大事でありますし、発達障がい者支援法ができて、発達段階に応じた支援というものは、特に湖南市がやってきたような市役所が関与できる段階だけではなくて、当然県なり国なり民間事業者なりに対してもできる限りの努力を義務付けられているので、そういった取り組みも必要だろうというお話もしていたんです。ただ、やはり一番大きいのは義務教育から高校の間のつなぎということで、そこがつながっていないがために教育長がおっしゃっていた高校での中退というものも非常に多いということでありますし、また特に一つの中学校の一つの学年で一人分ぐらいの対人関係に難があるということを原因としてリタイヤをする子どももいるということでありますので、そういったところにつなぎというものは非常に大事なのではないかと思っております。何代かにわたって県の教育長さんにはお願いをしていたんですが、県立高校においてもやはり同じように中学校とシステム的に連携をしていただかないと、先生も学力向上もいろいろと忙しいので、中学校までと高校との教育のシステムが変わっていますので、そこをつないでいってあげないと、せっかく高校に入っても卒業できないということは、国全体にとっても損失だと思いますので、そのことをまた県教委の方でもお考えをいただけたらありがたいと思います。
県教育長
いま市長さんや教育長さんからお話があったように、義務教育と高校というのはやはり設置者が違うというか法的に一つ離れてしまうので、そこに一つの段差ができているであろうと。でも子どもは一人ですから保育園・幼稚園から小学校、中学校、高校と進んで大学に行く子や就職する子もありますが、これは一人なので、制度上ぶつっと一旦切れているみたいですが、やっぱり大事なのは一人の児童・生徒としてどうやって見てあげるかということだと思います。特に市長さんの方から話がありましたが、特別支援の方は支援計画なんかできちっと段階を追って一人ひとりにあったカリキュラムを行っています。ただ、残念ながらいわゆるそれ以外の点についてはシステム化もされていないし、湖南市さんはシステムではないですが努力されています。これは全県的、全国的にも極めて珍しい取り組みだと思います。一人の児童・生徒をしっかりと社会へ出していくあるいは自立をさせてあげるということになると、いわゆるシステムで切れている部分をいかにつなぐかということは大事です。一方で別の法的な見方もありますので、そこは検討していかなければならない部分もあるのかなと思います。どういう方法ができるのかどういうかたちをとるのか、一人の児童・生徒にとっていいのかということは、私どもも検討させていただきたいと思います。今すぐは難しいかも知れませんが、併せて一緒になって勉強させていただきたいと思います。
議長
いま、県教育長さんから全国的にまれな取り組みをしているということを言われているんですが、まさにこの高校訪問も市教育長の言う家庭学習支援システムの中に組み込んで、システム化をしていきたいということなんですけどもどうでしょうか、実際動いてはいるんですが。
委員
具体的に湖南市出身の中退者や転学者の数がありますが、この中退27人、転学26人というのは結構多いと思います。これを市の教育としてこういう子どもさんたちの状況調べを行うのはわかるんですが、この子どもたちをどういった形で支援するということになるんでしょうか。
教育長
これは一人ひとり違いますから、個別になってくるし家庭支援については資料に構造図を載せています。発達支援室は発達支援システムの中で動いていますので、家庭学習支援システムはここに乗っからないことも思っています。少年センターあすくるも各会館・センターも市内の中学校も共通しているのが自立支援と家庭支援です。その子への支援と家庭への支援、この両方が必要になってきて、それはその家庭や子どもごとに様々で、ここを徹底しようとするとこれだけの仕組みではだめで、民生児童委員さんに入っていただいたりということも構想していかないとだめだと。ただそこまで一気にできませんから、まずは高校支援・訪問のところから切り込んでいきたいということです。
委員
これは、高校の方にしても、全く手をこまねいているわけではないということですね。つまり高等学校にもそういう生徒たちを見るシステムはある程度あり、精神的な問題の相談に乗るような支援者もおられるでしょうし、両方でやっていかなければならないものなんですか。
教育長
特にそれで中退してしまった子どもへの接し方を高等学校の先生もするけれど、中学校の担任もしたり、少年センターはそういう子どもを抱えてやりますから、そこもやっているということをバラバラじゃなくて連絡会議でいろいろ調整もかけながらやってきたとこういう構想です。
委員
高校のこの訪問システムはもしかすると小学校の早い段階で支援が必要かなと思ったお子さんをずっと支援し続けるということになる可能性があります。そのときに、ご家庭には支援が必要なことを連絡しないというお話しだったんですが、家庭との連携は結構必要な場面が出てくるかと思うんですが。
教育長
発達支援システムは就学前からずっと関わりをして、高校から就労までいきますね。その支援にかからない子を今ここで救っていければと思っているので、もちろん家庭支援も視野に入れてますから、保護者と話をする必要は当然いっぱいあると思います。ただ、全部の子どもについてこのシステムに乗っける、乗っけないの了解を取ってからこのシステムを動かすんじゃなくて、まずこのシステムで動かすことが必要だと思った子どもについてはこのシステムに乗っけるような、本人も知りませんから、何とか学習会に行かなければいけないとかいうことは思ってませんので、行きたくなければ来ませんから、来ないかというような声掛けもしながらの話ですね。発達支援システムは検査を受けたりして保護者も子どももシステムに乗っかるとわかっていますから、家庭学習支援システムがシステム的でないのがそこなんです。
委員
高校に行くのが嫌な子に是非とも行きなさいということは、就職支援にも同じような表現がありますよね。
議長
別の子の選択肢を与えるということですね。
教育長
中退したときにどうするか、就労へということで、それはあります。
委員
この子はどう考えても高校進学は難しいと、そういう子は積極的に先生が就労支援になると、それでいいと思いますがね。
委員
そうなるとオルタナティブな支援ですね。選択可能な、むしろ選択肢を広げるという、生きる力の根っこというのはこういうことですね。なるべく選択肢を広く育てるという。
議長
高校訪問で高校の側から発達支援室などに情報が返ってきて、中退しそうな子が卒業できたというケースが何件もあると聞いてますので、やはり大事なことではないかと思っています。
教育長
発達支援システムに乗っかる子どもは発達支援室に、乗っからない子どもは人権教育啓発室にと窓口が一本化できます。かなり個人情報になるので、ここでデータ管理をきっちりとしなければいけません。
議長
データ管理をするのにシステム化はしておかないとどうなのかなということにもなります。
司会
それでは時間の関係もありますので、二つ目の議題の学校事務の業務改善に移らさせていただきます。教育長から説明をお願いします。
教育長
<学校事務業務改善について>説明
議長
今の学校訪問の派遣申請については、聞いていても前近代的というか明治時代の発想でしかなくて、県教委も現場を訪問しないと仕事ができないのにもかかわらず、現場から派遣申請を出してこないと動かないぞとやってることは全く明治時代でありまして、この辺は十分に対応いただけることではないかなと思います。公印もつかずに、公印省略とした知事の文書を出している時代に、わざわざ派遣申請を県教委が必要があって行くのに現場の方から出してこいというような定型的なことはなくしていっていいという気はします。他にいかがでしょうか。学校現場からこういった声があっての業務改善ですが。
教育長
欠席レポートの提出ですが、これについては多分昇進試験などの兼ね合いで実施したという文科省との関係もあると思うんですね。ただ、現場で欠席する場合に、緊急事態に対する対応とかもあるんですが、そういう場合に代替レポートなどになると大変なんですね。そういう場合に学校長などの証明で対応できたらそれでいいとか、急に病気になったなどの場合は医者の診断書などにより代替レポートが免除されるなど軽減される方法などもあるんじゃないかと個人的には思っているところです。
県教育長
いま、いろいろな意見をいただきまして、教育長さんからもお話がありましたように、なくすものはなくしたらよい、なくして必要ならまた作ればよいといつも言っています。「いままで続いてきたから」ということでやめるという行為はしなかったんですね。もっと暇にしろというのではなく、子どもたちと向き合う時間を確保するというそこが一番大事なんで、そのためにやめるべきことは思い切ってやめていこうという発想で今年度から取り組ませていただいております。県教委にはこの4月から来た職員もおり、現場のことを良く知っていますので聞きながら現場を含めてやってるのですが、とりあえず会議とか事務的なところからさせていただいております。現場の先生一人ひとりにはなかなか効果は及ばないだろうなと思っていますので、次のやり方として現場からいろいろと意見をいただかなければと思っています。そういう意味で今日の資料は、まさにお土産として持って帰らせていただこうと思っていますし、いろいろ検討させていただき、これ以外にもご意見があればいただきたいと思っています。また、総合的に考えていかないといけないのは部活動が目立っていますが、部活動も学校生活の一部であり、それだけにスポットを当てると他の授業などとの絡みもありますしそういった見方も必要なのかなと思います。一つひとつ取り出すと判断を誤ってしまうこともありますので、いろんなご意見を聞かせていただければと思います。
委員
現場の教員が教育に専念できる環境が作れればいいということですね。これを消してこれを簡素化するというのは、現場で一番困っている先生方が痛感しておられることですから、出していただいてそれに則ってこちらで考えていくことが一番いいんじゃないですかね。
教育長
私は「意気に感ず」だと思ってましたね。県や市も子どもと向き合うためにこういうことを思ってくれてるんだと形になってわかると頑張ろうかという気にもなりますね。
委員
実際長時間になっても本当にやらなければいけないと思う先生は、勤務時間を超過してもやるわけです。それができる環境が大事だと思います。
議長
総合的に考えなければいけないのはその通りでして、スポーツ少年団も縮小傾向にあるわけです。入る子どもの数も団の数も少なくなってきています。その一方で市外のクラブチームにわざわざ入れて車で送っていくという親も多くなっていて、学校だけで子どもたちを抱えなきゃならないのかということはひとつ考える部分もあるでしょうし、前半であった非常に厳しい子どもたちに対応するということとそうでない子どもたちも実はいるんだということと、両方をにらんでおかないと、部活動の指導が大変だといっても実はそれが本当に必要とされているのかということもこれからは言われてくるのではないかと思います。そういったところの仕分けというのは全体を見ながらやっていく必要があると思います。
委員
部活に対する反省が出てきたことはある意味進歩ですね。昔は部活に必ず入れだったが、子どもを擁護するためにはそんな部活イデオロギーを壊さなければならないといろいろ学校に言ったりしたんですが、全体が部活イデオロギーでした。そういう意味ではいい傾向だと思います。
委員
プロ野球を目指すとかさらに上を目指すというのでクラブチームに入ってそういう方針で育てていくのは素晴らしいことだと思いますが、そこまではできないが競技をしたいという子どもを救うのが部活だと思います。オリンピックまでは行けないが、母校を背負った代表として頑張るぞというのが一つの部活の醍醐味でもあると思います。だから部活がダメダメと言われるのもどうかなと思いますし、やりたい子はやりたいと思います。文科系の部活もありますし、やりたいという子どもを救うというのも支援のかたちになってくるのではないかと思います。
教育長
それこそ選択肢ですよね。
委員
強制するのはダメだと思いますが、やりたい子にはやらせてあげたいなと。指導者がいないからこの部活は今年でやめますとかそういうの多いですよね。それでせっかくこの部活に入ろうと思っていたのにと涙をのむ子もいるんです。
議長
それがスポ少のチーム数が減っているのと同じことで、結局減って統合チームになったりします。学校の部活動も同じで指導者の先生がいないと回っていかない。だから民間の指導者を掘り起こしていくということもひとつあるんですけれども、ただ、その際に資格を持たせるかどうかということはちょっと問題があるかと思います。資格を持たせるということになると今度はその資格を誰が管理するかということになりますし、またその資格を管理する組織を作らなければならず、そこにまた利権が生じることにもつながります。
委員
例えば○○サポーター募集などの記事を校区別・競技別に広報なんかに載せてもらったら、意外に注目されてるのでいいかと思います。一気に変えることはできなくてもできることから少しずつやっていくのもいいかなと思います。
司会
ありがとうございます。時間も迫っておりますので他に何かありましたらお受けしますがいかがでしょうか。無いようでしたら大変意義深い総合教育会議ができたと思っております。本当に皆様の忌憚のないご意見等頂戴いたしました。これをもちまして今日のこの会議を閉会させていただきます。本当にありがとうございました。
更新日:2019年07月01日