平成28年度第5回総合教育会議 会議録

更新日:2019年07月01日

平成28年度 第5回 総合教育会議 要点筆記

開催日時

平成29年2月20日(月曜日) 午後1時30分 開議

開催場所

湖南市役所西庁舎 3階大会議室

会議次第

  1. 議長あいさつ
  2. 議題
    1. 発達支援システムとインクルーシブ教育について
    2. 外国籍児童の支援について
    3. 教員の資質向上について
    4. その他

会議に出席した委員

6人

会議に出席した事務局職員

7人

会議を傍聴した人

4人

会議内容

事務局

 みなさんこんにちは。本日は本年度第5回の総合教育会議になります。本日はご臨席をたまわりありがとうございます。定刻になりましたのでただいまから始めさせていただきたいと思います。まず、開会にあたりまして議長の方から挨拶を申し上げます。

議長あいさつ

 みなさんこんにちは。先ほどもお話がありましたように今年度第5回目となります年度最後の総合教育会議となります。教育委員の皆様には平素から湖南市の教育行政に対しましてそれぞれのお立場でお力を尽くしていただいておりますことに厚く御礼を申し上げたいと思います。国におきましても来年度の予算の方向性が固まってまいりまして、市におきましても今朝議会の方に議案をお届けさせていただきました。先ほどお配りいたしましたのが来年度の施策方針の素案でございます。その中で、「人づくりの観点から来年度の文部科学省予算では通級による指導の充実や外国人児童生徒指導の充実、チーム学校の推進や教育相談体制の充実などは本市のエビデンスを認めていただいて全国で体制が強化されるものですし、切れ目ない支援体制構築に向けた特別支援教育の充実については、本市の取り組みそのものを全国に横展開しようというものであり、まさに『障がいのある人が地域でいきいきと生活できるための自立支援に関する湖南市条例』第3条第4項の規定に基づき、長年にわたり国に対して制度化等による財政上の安定化が実現するよう働きかけてきたことによる成果であると申せます」と書かせていただきました。産前産後から保育を経まして、「教育は教育長の教育方針に詳細を譲りますけれども、引き続いて甲西中学校の耐震改築、石部小学校のグラウンドの芝生化、小学校の空調機器の整備」というような形で市長部局で対応すべき課題について触れさせていただいております。こういった形で人づくりの部分につきましても教育委員会と十分に連携を取りながら、今後においても進めてまいりたいと思っております。今年度最後の総合教育会議になりますけれども、議題につきましてはいま国の方でもようやく取り上げていただきました「発達支援教育とインクルーシブ教育について」、「外国籍児童の支援について」、そして「教員の資質向上について」という非常にホットな話題がありますので、今一度市内での取り組みを見直してみて、課題があればそれについての意見交換をさせていただきたいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

事務局

 ありがとうございました。それでは議題(1)発達支援システムとインクルーシブ教育について、学校教育課細田指導主事より説明をお願いいたします。

指導主事

<発達支援システムとインクルーシブ教育について>説明

議長

 ありがとうございます。いま、学校教育課より特別支援教育を中心に湖南市の発達支援について現状の報告を受けました。来年度の当初予算において例えば障がい者の就労とか就労のための合同説明会など用意しておりますが、内閣府関係ではそれは農業施策ではないかとか地方創生ではないといった受け取り方をされていたり、それぞれの受け取り方は全国的にも濃淡があると思います。 先週は細田先生も一緒でしたが、国の特別支援教育、インクルーシブを進めるための説明会も覗かせていただきましたが、湖南市の取り組みをそのまま横展開していただけるような補助金でした。非常にありがたいなと思います。

委員

 全体的にとても素晴らしいことであり、具体的に楽しくて力のつく湖南市教育があって授業が楽しくなり、一人ひとり勉強が面白いことが分かっていくんですが、実際問題としてそこから先に進まない子どもにとってマイナスのことはあるんですかね。

指導主事

 あるといえばあるんですが、そういう時は将来につながる力は何かということを考えて、本来は決められたカリキュラムのすべてをこなしていかなければならないところを、本人が頑張れる部分にポイントを絞って前向きに取り組んでもらうようにできればと思います。

委員

 先生の力量も大きいと思います。全員ができればいいのですが、どうしてもそれについていけない子どもさんも多くいらっしゃると思いますので。

議長

 合理的配慮推進員はどこに所属しているんですか。

指導主事

 学校教育課にいて、要請があれば市内どこの学校にも出かけております。

議長

 学校教育課に社会福祉士を配置したり障がい者就労情報センターが就労推進を行うことにより学校現場の負担軽減を図っていますが、逆に各学校現場がそこにおんぶにだっこになっていないか、自分たちの手から離れたなどと思っていないかということを心配しますので、教育長からも各学校現場に対するアナウンスはお願いしたいと思います。

教育長

 知り合いの市内在住の作業療法士の方と話をしている中で、例えばことばの教室には言語聴覚士をずっと入れているのですが、そこに発達に何らかの課題がある子をどんどん入れていこうとすると、例えば立ち歩きなどは作業療法士の面から見ると違ったアプローチがあるよという発想が得られるかなと考えていました。また、石部教室は県費の通級加配がついていないので市費の方がかけもちで頑張っていただいています。県には加配を要求していますが、県教委の立場からすると他の市町よりも湖南市は手厚いとされています。でも石部教室を開設したので通級者は増えてますよね。

指導主事

 石部教室だと52人です。

議長

 通級者は平成22年から27年までは横ばいですが、平成28年になると石部教室を開設したため跳ね上がっています。昨年の予算の内容で文部科学省が加配教員の定数をバサッと切ろうとしていたのを何とか止めましたから、文部科学省からの県への配分は、ぜひ湖南市に持ってくるようにしてもらわないと困ります。県が途中で他所に配分するのはおかしな話です。

教育長

 平成28年でぐっと上がるので、しっかりと県に伝えます。

議長

 ふれあい教育相談室の状況はどうですか。

指導主事

 小学生と中学生が7名ずつ14名います。しかし、ふれあい教育相談室にすら行けない子もいるのが事実で、訪問指導などで対応しています。

委員

 湖南市の支援はすごく充実したかたちで実践しておられると思います。そういう意味では先進的な教育体制が整って進めていただいていると思います。今日のお話しで2つほど質問があって、一つはITネットワークに対する支援が必要な方のアクセス数はどうなっていますか。

指導主事

 基本的に個人のフォルダがあるのは、ことばの教室に通級したことがある方の分です。その中で現在の担当のもの、それから支援の専門的なチームの中に入っているものだけにアクセスすることができ、去年と今年で担当が変わる場合は管理者の付け替えも行っていますし、外からはもちろん見れないようになっています。

委員

 それは個人情報保護の上で大事なことなんでしょうね。

指導主事

 そこには客観的な個人情報の保護ということで取り扱っています。

委員

 今、家庭で困っておられることなど学校にも相談できない場合にアクセスできる方法はないんですか。

指導主事

 ITではないんですが、ふれあい教育相談室を電話相談窓口として位置づけています。

委員

 わかりました。もう一つの質問ですが、巡回相談の場所や方法などどんなシステムで動いていますか。

指導主事

 今のITネットワークの中に申込書のデータが入っていまして、各校園が必要な時にその申込書を担当のことばの教室に提出するという形になっています。その申込書に応じて教室が日時を相談して決めるというシステムになっています。

委員

 しばしばこの場でも話題に上がっていますが、それを支援する側の教員が少ないことがネックになっていると思いますね。人件費が出ない中でそれをどのように改善していくかについてどのような議論がなされているんでしょうか。

指導主事

 集団へのアプローチをしていくことがその解決策になるかと思われ、個別に支援をするということよりも、教室の集団の中で担任が支援することでうまく適応できれば、そういうところに出ていく必要がなくなるということで、クラスの環境や担任の先生が普段の様子をどのようにキャッチしていけるかというところの力をつけていただくために、巡回相談で担任へのフォローを図っていくことで個別の対応もしていけないかというところです。あと、専門性を維持するというところで、仕事をしながら研修を受けていただくこともなかなか難しいんですけれども、特別支援学級の担任の先生の中で将来的に「頑張りたい」という方については巡回相談で支えていきたいと思っています。

委員

 学校やことばの教室の現場を見せていただく機会にお話しをさせていただくと、やはり特別支援の場合は1対1で対応しなければいけない場合が多く、そういう時に一人の先生が何人も受け持つことは負担が大きいことから、例えば発達支援を研究する大学院生あたりにボランティアで来てもらって、かたや大学はそれを単位として出すなどのことができれば、学生にとってもキャリアの前提になり、学校側としてもそういうサポートが今後の若い力につながっていくので、実現できればよいのではないかと思います。

議長

 元々そういった子どもは教室の中で一人の先生が見ていたものを取り出して専門の先生に見てもらっていますが、それでもマンパワーが足りない状況になっています。そういうところは考えていかなければいけないと思います。

委員

 最終的に目標は就労なので、企業さんなどができるだけ理解をもってそういう作業のできる場が増えていけばありがたいです。そのためにそれまでの過程で子どもたちの長所を伸ばしてあげることができればいいと思っています。

議長

 就労情報センターで福祉的就労を拡大するということとハローワークを通じての一般就労につないでいくという湖南市では両面で進めています。そしてそれにプラスして就農ということで農福連携も進めておりますし市長部局と教育委員会部局が連携しながらやっていってほしいと思います。

委員

 就労の準備のために支援を行った方がいいのではないかと思います。

議長

 数年前に就労準備のためのレストランを作ったんです。ただ長続きしなかったんですが、しばらくの間そこで接客だとかお金の数え方だとかいろんなことを学びながら就労につないでいくという取り組みも過去にやったことはあります。

委員

 今も中学生に職場体験をしてもらうとかありますね。

議長

 よろしいでしょうか、先ほどからのお話しで作業療法士というキーワードが出てきましたが、それは今後順次財政と詰められるところがあったらと思いますし、大学との連携というのはこの場で何回も出てきていますのでお話がありましたらお願いしたいと思います。細田指導主事、ありがとうございました。

事務局

 ありがとうございます。それでは次に議題(2)外国籍児童の支援について、湖南市日本語初期指導教室、望月室長より説明をお願いします。

室長

<外国籍児童の支援について>説明

議長

 ありがとうございます。来年度からことばの教室が水戸小へ移りますけれどもいかがですか。

委員

 つい先日水戸小学校の学校評議委員会があり、校長先生をはじめとして先生方がおっしゃるのは来年度も本当にたくさんの外国籍の子どもさんが入って来られるとのことです。入学式や卒業式、運動会などに出させていただいて感じるのは、本当に先生方が苦労されています。言葉の壁もありますし子ども同士のトラブルもあります。できればさくら教室を水戸で行っていただければとも思いますね。

室長

 確かに外国籍児童が多く在籍する水戸で行うことによって送迎などもなくなり気軽に来やすいというメリットもありますが、反面石部方面の子どもたちが来にくくなるといったデメリットもあります。

委員

 国際協会のボランティアというのはどういうスタッフなんですか。

室長

 湖南市国際協会は中央まちづくりセンターの1階にあり職員が3人おられます。ボランティアさんも市内にたくさんおられ、連携して活動をされています。

委員

 平成29年度から水戸小がコミュニティスクールになります。その理事の候補について国際協会の方にお声掛けをして外国人の親御さんに入っていただこうということになっています。

教育長

 前回の総合教育会議の資料にもありましたが、校長会でも外国籍の親の参加を各校長に伝えてあります。

委員

 十分なニーズということで、水戸の近くですると行きやすいが、逆に他の子どもが行きにくくなると思います。ニーズっていうのはありますか。

議長

 水戸学区が外国籍児童の比率がずば抜けて多いわけです。ですから水戸学区にさくら教室が行くことが、一番ニーズが捕まえやすい。ただ、石部にも集住がありますので、地図上で言いますと対角線上に移動しますから、その部分で苦労があるということです。

委員

 そのあたりで外国籍児童の親御さんが子どもたちをそこに通わせたいというニーズは多いんですかね。それが知りたいところでした。

室長

 ニーズは多いです。さくら教室は最大人数が20名なのでオーバーした場合どうしたらいいのかと思っております。教育委員会と協議し抽選にするかどうするのか決めなければなりませんが、おそらく新年度は20名は超えるであろうと思っております。

議長

 ありがとうございます。それでは最後に議題(3)「教員の資質向上について」教育長より説明をお願いいたします。

教育長

<教員の資質向上について>説明

議長

 授業の湖南市スタイルを進めていくと、例えばめあての自覚、課題に対する考えを子どもが先にまとめて来るというようなことになると、佐賀県武雄市がやっていた反転授業に近づいていくんじゃないかなと思います。自宅学習でめあてと理解と考えをまとめてきて、学校に来て議論をして答え合わせを始めるということになりますね。これは1時限の中でスタート時にやっていることで課題を捕まえて議論をして答え合わせをするということですね。

教育長

 しかもそのめあての示し方は、今の段階はまだ教師が示していますが、進んでくると子ども自ら示してくるようになる。そしてもっと進むと前の日から自宅で勉強して考えを持ってくるということになります。そこまでの発展形が考えられるところです。

議長

 先生たちも力とやる気を引き出していただけることはいいことだと思います。長時間ありがとうございました

事務局

 本日は大変ありがとうございました。第5回ということで本年度最後の総合教育会議となりました。29年度も充実した会議になるよう事務局の方で準備させていただきたいと思っております。引き続き皆さんのご意見を頂戴したいと思っております。本日は本当にありがとうございました。

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