令和3年度総合教育会議(第2回)会議録

更新日:2021年05月11日

令和3年度 第2回湖南市総合教育会議要点筆記

 

開催日時 令和3年9月27日(月曜日)午後3時30分~午後4時30分

 

開催場所 湖南市役所西庁舎 3階大会議室

 

会議に出席した委員

7人(市長、教育長、教育委員)

会議に出席した事務局職員   

12人

会議を傍聴した人

なし 

 

【会議内容】

事務局:それでは定刻になりましたので、始めさせていただきます。本日は、令和3年度第2回目の湖南市総合教育会議定例会にお集まりいただき、ありがとうございます。市長から挨拶をいただきます。

 

市長:皆さま、本日はご出席いただきありがとうございます。湖南市のワクチン接種については順調に進んでおり、おかげさまで多くの方に接種を終えていただきました。しかしながら、若者の接種率はまだまだ進んでおらず、ご協力いただけたらと思っています。そして、このコロナの対応についても少し冷静になって、すべき時期に来てると思います。ワクチン接種を3回して、それから内服治療薬も出て参りますので、第2類から第5類に移っていくということも一応、頭の中に入れながら対応していきたいと思います。油断することなくやって参りますが、皆さん方のご理解をいただきながら進めて参りたいというふうに思います。

今日は総合教育会議は2回目でございます。ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 

事務局:それでは早速でございますが会議に入りたいと思います。会議運営規則第3条第1項に会議の議長は市長が行う、とございますので、市長、進行をよろしくお願いします。

 

市長:はい。それでは第2回の湖南市総合教育会議を開きたいと思います。本日は一つ目としまして、GIGAスクール構想の進捗について、二つ目は、湖南市「読書の魅力」種まきプランの進捗についての2つの議題について議論いただきたいと思います。そしてその他、アドバンス研修IN湖南市の報告となっております。

それでは一つ目のGIGAスクール構想の進捗について担当より説明をお願いいたします。

 

担当:では、タブレット端末を活用した実践の紹介ということで、活用方法と活用状況、そして、家庭への持ち帰り、この三つについてご説明させていただきます。資料の方は、1枚目にありますタブレット端末を活用した実践紹介。こちらは、教育研究所の方が発行している湖南市教育だよりを使わせていただいております。その他、アンケート資料として、持ち帰りの資料となっております。

では最初に、実践紹介ということで、資料を見ながら説明をさせていただきます。主にこの活用のところですけれども、三つ。カメラ機能として、インターネットの活用、そして、オクリンクというソフト、アプリケーションを使っての活用をしております。

一つ目のカメラ機能を使ってということで、三雲小学校の体育で活用されてる状況の動画ありますので、こちらをご覧ください。(動画視聴)

これは3年生の体育の授業なんですけれども、従来より、自分の動きを高めるために、友達の動きをよく観察をして、自分の動きをより良くしていこうというのは、体育の授業でよく行っていました。その中で、このタブレットを活用し、動画を作成します。そしてこの動画が、写真にもありますように、このアプリで動かすことができることによって、より自分の動き、また友達の動きを見比べやすくなったっていうことで、体育の授業で使っております。

続いて、二つ目のインターネットを使っての授業です。これは水戸小学校での保健の授業です。生活習慣病を予防するために、自分ができることは何かということで、インターネットで調べたことをまとめていくということで、端末を活用してまとめを行いました。グループで、端末を寄せ合って調べたことを交流し合って、みんなで活用していくということをしております。また、右側の資料でGoogle翻訳の方では、外国籍児童がたくさんおりますので、外国籍児童が日本語翻訳したり、また教員が、日本語でキーワードを指し示して、これについて調べたりしてこの翻訳機能を生かして学習に取り組んでいます。

もう一つ、インターネットを使って、動画サイトYouTubeの有効活用の例です。これも動画がありますのでご覧ください。(動画視聴)これは国語の授業の鳥のくちばしというお話の中の、導入部分になります。この後、子どもたちは、鳥のくちばし図鑑というのを作るんですけれども、先生の方で、まずその、コンドルを指し示すこと。そしてこれを、YouTubeの中にあります、動画を使うことで、子どもたちの興味を盛り上げて、次の図鑑作りに入っていきました。そして図鑑づくりの中でも、このタブレットを活用して、先生の方で、事前に鳥の図鑑の用意をしておいて、その鳥の図鑑を子どもたちが指でタップすることによって、その鳥の名前や、写真が大きく映るという仕組みを作ってくださっています。1年生ですので、端末に検索のキーワードの言葉を打ち込むっていうと、どうしても難しいことがありますので、これでしたら、検索がスムーズに出来ますので、子どもの学びを止めずに、自分が調べたいものにたどりつくということに活用をしております。

では続いて三つ目のオクリンクというソフトを使っての端末活用です。オクリンクといいますのは、自分の考えを打ち込んで、それを先生の端末に送る。すると、先生の端末の方で、みんなの考えが一覧に並びます。ちょうど、資料右のこの子がしているような画面になります。 そして、それを子どもたちが友達の考え、自分の考えをひと目で見ることができるというアプリになっております。このアプリを使って、道徳の授業、今回は街中にごみ箱を設置する方が良いかどうかということを話し合う授業でした。まず、自分の考えを記入し、それを先生に提出することで交流をします。資料の真ん中の子は、ゴミ箱を設置するとゴミの処理費用がかかるから反対だっていうふうに書いています。この時に、画面の背景を赤とか青にすることで、反対、賛成の意見というのが、右側の画面のように、すぐわかるということの工夫をしております。自分と同じ考え、または近い考えや、異なる考えをひと目で確認でき、詳しく見るということを行っております。これについても、それを確認しているところがありますので、また資料をご覧ください。赤と青との間の水色というものもあり反対賛成まではいかないけれどもっていうような意見もありました。このように、友達の意見をタブレットでまず確認することで確認をした後、みんなで発表し合って、全体の意見として、ごみ箱を設置する方がいいのか、しない方が良いのか、それぞれのメリットデメリットについて、子どもたちは、意見を交流し合っていました。

もう一つ、オクリンクというソフトがあって、今度は中学校3年生の数学の授業で、今日の問題をプリントで、自分たちで解いた後、自分のプリントを撮影して、同じように先生に提出する。その後、資料の真ん中の画面のように、友達の回答方法が、確認することができます。3年生の数学ですので、同じ答えがあっても、その間の途中の式や解き方が違う事が多々あります。そのときに、自分の解き方とは違う、また自分と考え方が違うっていうことを、たくさんの友達の回答プリントで確認をして、わからない時には、話し合って、よりよい回答の仕方というものを、みんなで考えていく授業でした。学習の最後には、今日学習してわかったこと学んだことを、同じオクリンクを通して学習のまとめを先生に提出していました。またこの提出したものも、先ほどと同じように、みんなが確認できますので、自分のまとめだけでなく、こういったまとめ方があるんだ、こういうことにも気づいたんだなっていうことを確認し合っていました。最後に授業が終わった後に、黒板を撮影して、これを残して、復習に使用する生徒もおりました。

このような形で、今現在、各小中学校で活用をいただいております。

では、どれぐらい使われてるかっていう活用の状況ですけれども、アンケートの資料、2枚目3枚目のアンケートの方をご覧ください。これは5月30日現在のものですけれども、小中学校の教員に、どれぐらい活用しているかということを聞いたものですが、小学校については42%が、週1回~2回の活用している。また、中学校では、1週間のうち、授業の持ち時間で2~3割程度は活用できているということでした。

ちょうど昨年度から、端末を購入していただき、各校へ配置し、4月にようやく学校の方に、すべての教室に、設置することができました。この中から、担当の方も、活用方法を学んで活用をしております。この後も、教師誰もが授業で使える、様々な方法を考えるべく、各校に、ICTのワーキンググループに所属している教師がおりますので、その先生方を中心に、各校で事業公開を行い、すべての先生が使える方法ということを、これからも模索をしていきたい。

最後に、家庭への持ち帰りについてです。現在、学校教育課の方でも、学級閉鎖またコロナによる自宅待機の子どもたちを対象に、タブレット端末の家庭への持ち帰りの準備を進めております。持ち帰ることによって、テレビ会議で教師とやりとりを行ったり、動画を見て、例えばNHKスクールなどの動画を見て、復習をしたり、あとは、導入校だけでありますけれども、端末の中に、ドリル教材がありますので、そのドリル教材を進めるといったことが、持ち帰りによって、できるようになります。ただ、今お話したものは、ほとんどインターネットの接続が必要になってきますので、家庭でのWi-Fi環境というところがやはり必須の条件になってきます。Wi-Fi環境の整っていない家庭につきましては、教育委員会の方から、ルーターの貸し出しを行っております。ただ、月2,000円程度費用がかかってくるということが課題として考えております。また、持ち帰りにおける学習以外に使わない等である正しい使い方の指導、特に情報モラルの教育については、当然していかなければならないと考えております。こういった状況の中ですが、学校での活用として家庭での持ち帰りについても、今後推進をしていければと考えております。以上で説明を終わります。

 

市長:ありがとうございます。質問にうつらせていただいてよろしいでしょうか。では質問ございましたら。

 

委員:活用状況は今まだ、2~3割ですかね。

 

担当:そうです。5月31日のアンケートですので、今はこれよりは上がっていると思います。

 

委員:これは子どもたちというよりもむしろ先生方が、使い方を慣れていただかないと。先生方が大変苦労されると思います。そのあたり、先生方がどの辺まで使いこなせて活用できるかにかかっていると思います。あと資料の2ページ3ページの小学校、中学校の使い方のところですが、割と使われているのが総合的な学習の時間ですよね。これ中学校でも小学校でも高い割合であるが、これはどういうことなのですか。

 

担当:インターネットを使った学習で、例えば、総合的な授業で修学旅行の行き先のことを調べたり、特に、京都自習研修とか中学校でも行かれますので、そのことについて調べたりというようなことに使っていることが多い。

 

委員:これは主に先生方の資料ですか。そんなこといちいちタブレットで調べたといって統計に出してるんですか?

 

担当:例えば、甲西中学校の方では、コロナで実際には行けなかったんですけれども、京都に自分たちのグループで、名所をたどるとした場合に、その名所をどこにするか・・・ということをタブレットを使って検索して生徒が調べる等して活用しています。

 

委員:子どもたちが自分たちで行きたいなというところを調べて活用したということですか。わかりました。あと、タブレットは家に持って帰り子どもたちが自由に使えると、いろんな利用が出来て、一番役にたつんじゃないかと思っているのが、不登校で学校にこれない子が、タブレットを使えると、家で学べる機会ができるので不登校という概念がなくなってくると思うのです。その辺の積極的な使い方ができると、このGIGAスクール構想は非常にいい面がいっぱい出てくるんじゃないかと期待している。その辺はどれくらい議論されているのでしょうか。それともう一つ、これはまだまだなのかなと思ったのは、このようにタブレットを使って学習するいいところは、この中だけで教育が回るのではなくて、学校の外のいろんな情報に頼ることで、先生の負担も減ると思われるし、学校で教えられないようなことが学べるチャンスが広がっていくのではないか。例えば、今後使われていくだろうと思うし、使われなければならないと思うのが外国語です。これなんか小学校は0%、中学校でもまだまだ使用されていない。この辺がちょっと気になるんですが・・・・

 

担当:まず、不登校の子の持ち帰りにつきましては、学級閉鎖等、自宅待機や長期で休むことを前提として、タブレットの持ち帰りを認めるという形で進めています。そこには、不登校の子も入れておりますので、各校の中で、やはりこの子には学校との繋がりというところで持たせたいっていうところを言いますと考えていただいているところです。なかなか電話だけではなく、このテレビ会議っていうところで、顔を合わせて話ができるというところは、特に不登校の子どもたちには有効だと考えておりますし、当然、授業に出られないというところで、どうしたらこの学校の授業の形を子どもたち、家庭でできるかということも、今模索をしているところでございます。

それから、学校の外のいろんな情報っていうところについては、まだまだできていないのが現状ですので、ぜひ外と繋がっていけたらと、今話を聞かせていただき思いました。特に外国語活動につきましては、小学校におきましては、各学校にパイオニアの教員が、それぞれの学校の外国語の活動を回っております。そのパイオニアの教員たちが、夏休みにタブレットを使って何かできないかっていう研修を行っておりますので、今後、このタブレットを各校で活用していくということは可能なのかなと思っています。

 

委員:先の委員の質問にも繋がることになるかもしれませんが、授業そのものの様子を動画配信するということはないのか。例えば朝とかなかなか起きられない子が自分の見たい時に見られるとか、そこまでできたらすごくよくなると思うのですが・・・・今、見させていただいたのは授業においてのタブレットの使い方がメインで取り上げられているようなのですが、家庭での学習の機会の保証ということにも活かしていければいいなと感じています。あと先生によって技術に差があるということになると、小学校では全教科1人で先生がすることになるのですが、中学校では長けている先生、そうでない先生とではクラスによって教えている内容が違うということも起こってくるんでしょうか。

 

担当:今お伝えしたのは、授業で積極的にタブレットを使っていこうというケースが多いです。特に先生方の授業を校内で参観をさせていただく中で「この使い方やったら、使えるかな・・・」というふうになって、全ての教員が使えるようにしていこうというのを考えていますが、現状はご指摘いただいているように差があるものと感じています。ですので、そこの教師の技術力の差を縮めていくことが、この2学期3学期に必要なのかと思っています。

 

委員:こういったことをすぐにできる先生とできない先生とにわかれると思うのですが、生徒にとって、みんなが同じ授業を受けられるといいと思いました。

もう一点ですが、東京の町田で、全部同じパスワードにしてたから、のっとりができる状況であったことから、いじめで自殺をされた事件がありましたが、湖南市では現状パスワードはどのような管理をなされているのでしょうか。

 

担当:現状パスワードについては、初期設定のままで、皆同じものになっております。ですので、今、パスワードの変更をするようにと各校の方で準備をしているところであります。

 

教育長:ICTの環境で言いますと、これまで湖南市では、教育現場においていろいろ人を配置していくというところの要望が小学校、中学校ともに多かったんですが、やはり様々な小学校の低学年の子どもは、いろんなところに飛び出していったりとかする中で、その子たちをいかに学校の方に引っ張るかということがあって、ICTよりも人というところで今まで来てました。ですがこのコロナで一気に、本当にもうこれ手前味噌ですが、教育総務課を中心に昨年度に配置というところに漕ぎつけてくれました。だから、今丁寧にやっていかないと、それこそ町田市のようなことも決して他人ごとではないと思っています。で、このICTを使ったら、使っている先生の授業がよい授業かと言ったら決してそうではないと思います。赤色青色の区別なんかは、それだけなら手をあげてもらえばわかることだと思います。この1人1台タブレット端末だからこそできることなんだという授業をしないと、なんか端末を使っているから僕はよい授業ができてるんだと思われては困ります。そこは指導主事の腕の見せどころかと思っています。それとオンラインの事業は、チョーク&トークだけの授業であればもう垂れ流しっていう感じに思える。先生が一方的にしゃべってるだけ。しかし湖南市が目指してる授業はそうではないです。やっぱり対話をするっていうところを重点的にやっていきたいと思いますので、流す授業については、本当に研究していかないといけないと感じており、ハードルが高いのではと思います。

 

委員:さっき外部とのつながりが大事であると言うことで、これは僕の個人的な意見なのですが、授業内容自体が教科書にたくさんのQRコードがついてあるんですね。そことリンクすることで学校で学べないことを学べるようなそういうシステムにもなっていますよね。その点でも、積極的にうまく活用していくことも大事ではないか。そういう時代になってきたのではと感じている。

 

委員:先ほどチャット機能が搭載されているということでしたが、子どもたちもチャット機能が使えるんですか。授業中だけしか使えないものなのか、ラインみたいに家に持って帰っても使えるのか・・・

 

担当:チームスというアプリケーションがあるのですが、それでいわゆるテレビ会議ができます。その中で、対面で話すだけではなく、ラインのようにチャットができます。チャットの使い方は制限もできますので、そこをどうするのかということは学校の方で検討していただいて、こちらで一括制限したり、または、学校ごとで学年等に分けて制限したりするようにしてはと考えております。

 

市長:ごめんなさい。パスワードの問題は、予想されたことではないでしょうか。予想されたことですよね。こういうことが起こり得るっていうのは。今さら何を準備されているのかと思いまして・・・・。子どもたちが設定するパスワードも皆それぞれ一人一人が違うようにというのは難しいかもしれないので・・・・同じですよね。それも想像できたことです。それと持ち帰った後のWi-Fiの環境のことも、そこまで想像ができていなかったのか・・・個人差が出てきますよね。Wi-Fiの環境が整っていない家庭においては、それなりに公の費用を使用してやるんだという議論が起こってくるということもわかっていたと思うんです。突然国からGIGAスクール構想の話が出て来てね、ちゃんとした仕組みが整備されて始まったものではありませんので、そのしわ寄せが来ているものと思います。その中で、可能性があったことに対して、課題が浮き彫りになってきたものだと思います。

それと、もう一つ言わせていただくと、朝起きられない子のことを想定した対応っていうのもしていかなければならないのですか。

 

委員:これは、寝坊とかということではないですよ。ないですけれども、義務教育なんだからこれはやってあげたほうがいいと思います。

 

市長:いろんな事情があって起きられないということがあってのことでなら、わかりますけども・・・

 

委員:はい。そういう子どもたちのことです。

 

市長:わかりました。

 

委員:Wi-Fiで利用料を支払われないご家庭があるとのことですが。ちょっとその仕組みを教えてください。

 

担当:学校の方で事業者に「今月保護者からこれだけ依頼があったので、この端末を繋げてください。」という連絡をします。

 

委員:「利用料の支払いが間に合わない時は、事前に【事業者】に連絡して翌々月払いなどに変更してください。」と資料にありますが、これは学校に連絡するのではなく、保護者が直接事業者に連絡するということなんでしょうか。

 

担当:保護者は学校に現金を持ってきてもらって、学校から事業者に利用料を支払うという形です。

 

教育長:タブレットを持ち帰りませんという方も出てくるかもしれません。みんながみんな持ち帰りを希望するとも限らないと思います。お金を払ってまではやりたくないと思われるご家庭もあると思います。

 

委員:ご家庭でWi-Fi環境を整えるのはしんどいけれども、市役所とか図書館とかに集まれば利用できるというふうにしてみればどうでしょうか。

 

教育長:今のご意見のようにいろんな質問が学校からも出てきていますので、ICT推進委員会というものがありますので、そこで一つずつ丁寧に検討していこうと思っています。

 

市長:他ありますか。それでは、次の議事にいきます。湖南市読書の魅力種まきプランの進捗について担当より説明をお願いします。

 

生涯学習課長:資料は13ページをお願いします。湖南市子ども読書活動推進計画の指標の推移についてということで数値を報告させていただいております。

子ども読書活動推進については、平成13年に国の方で、「子ども読書活動は子どもが言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に着けていく上で欠くことのできないものであることを鑑み、すべての子どもがあらゆる機会とあらゆる場所において、自主的に読書活動を行うことができるよう、積極的にそのための環境の整備が推進されなければならない」というふうに法律で規定されています。

国の方では、平成30年の4月に、第4次基本計画まで策定されておりますけれども、それに倣って、湖南市の方では、平成20年3月に、第1次計画を策定して、平成27年3月に第2次の計画。それで、令和2年3月に、第3次の策定を行いまして、それで2年度の初めての1年目の実績を、本日表に上げておるというところでございます。

指標につきましては、小中学校における朝読書の実施状況というのが、100%がずっと続いております。そして2番の学校図書館における1校当たりの年間新規購入冊数等小学校は、令和6年度の目標が330冊でございますけれども、30年度からいきますと294、259、262と、若干減となっておりますけれども総数では、407というふうに公費では達成できませんでしたが総数では達成をしております。

中学校については令和6年度の目標は370冊。343冊、310冊、307冊と公費では横ばいですけれども、総数では371と達成できております。

小中学校における5月の不読者の割合というのが、目標0%なんですけれども、令和2年度、小学校中学校等に、若干から出始めて、小学校については0.4%、中学校については2.4%というふうに、不読者が増えております。

学校図書館の年間貸出し冊数については、目標冊数実績が、30.5、32.6、38.6冊というふうにここは上がってきております。その分については学校にも学校司書を配置していただいて、本の方も入れ替えをしていただいてるという、魅力のあるものになっておるのが、増えている原因だというふうに考えております。

中学校については令和6年度の目標が6冊のところが、5.1冊、4.9冊、5.2冊と横ばいで目標まで、達成をしておりません。

学校図書館を活用した授業実績でございます。小学校については、通常が級数×8回が目標となっていますが、801回、806回、2年度大きく伸びて目標848回に対して857となりました。中学校については、通常学級数×5回が目標で、187回、そして266回、279回ここでも大きく数値を上回っております。児童生徒の市立図書館の12歳以下の子ども1人当たり年間貸出冊数は、16.1冊の目標が11.7、15.5冊となりましたけれども、令和2年度は、コロナの影響もありまして13.1冊というふうに低下しております。

添付書類の次のところの資料に令和2年度の各課からの報告をあげておりますけれども、新型コロナウイルスの関係で、当初感を休館した部分はありますけれども、ブックリストというふうな、乳幼児健診のところで本を渡してる部分については、読み聞かせはできないんですけれども、本のお渡しだけは、継続しております。で、図書館のおはなし会についても、10月から甲西図書館で、人数限定して、職員によるおはなし会なんかも実施はしております。

何よりも小学校に対して大きいのは、移動図書館車を前の計画では、小学校も低くなっていたんですが、今回はまた見直しをして、移動図書館を復活させ、また地域も増やしていこうというふうなことで、今巡回場所が、令和2年3月で15ヶ所だったものが、令和3年3月には20ヶ所に増えております。それで、また読書の、特に小学生ですけれども、本を読んでいただける方が増えていくというふうに思っております。保育園、幼稚園につきましては、今民間への移行もありまして、そこの経営法人の考えもありまして、今までは市で、市内全部一括した対応をしていただいていただいておりましたけれども、若干今検討中というところもございますけれども、統一的に、まだ目標達成のところまでなかなかちょっとご理解をいただけていないというのが現状かなというふうに思っております。以上でございます。

 

市長:質問あればお願いします。

 

委員:これはちょっと、現場で、実際に見て来られた図書館長から考えを聞きたいんですけど。

 

図書館長:今、委員からご指摘いただいたことでお答えをいたします。先ほどのデジタルの話題と違ってアナログな話で恐縮なんですが、私、30年あまり図書館で勤務をさせていただいているのですが、その時と比べると子どもたちが忙しくなったと思います。図書館にもう少し来られる余裕があった。それは外に遊びに行って、そのまま、図書館に気軽に遊びに来て、バタバタしている間に本を読んでいる姿がたくさんあったと覚えています。

もう一つは、私甲西町での採用であったんですが、今と旧甲西町との比較になってしまうのですが、人口の年齢構成が非常に変わってしまった。甲西の図書館ができた頃、平成元年の頃は非常に若い町だったという言い方は失礼かもしれないのですけれども、高齢化率も12.5%とかっていう状況ですが今は25%を超えているような状況になっておりますので、小さな子どもさんを連れた家族連れで図書館に来て、みんなで本を借りてみんなで本を読もうよという生活スタイルがあったんですが、今はそこがそういう年齢層の家族が減ってきていますし、土日も仕事がありずっと忙しいご家庭が増えてきた中で、どのように図書館を利用してもらえるかということが非常に課題となってきていると思います。その中で先ほど生涯学習課長からの説明にもありましたように、ブックスタートというのは非常に大きくて、チャンスであったと思っております。これはいつも申し上げてることではあるんですが、検診の受診率が96%とか97%と言う状況でありますので、本来はなかなか図書館に来て本を読もうと思っていただけない方についても、親が本を読んでいるとか、あるいはそういう環境にいたか、読み聞かせをしてもらえたかといようなことによって国語、読解力、問題を読むという力に非常に大きな影響を及ぼしているんですが、そういうのがクリアできる。それが今回の新型コロナ感染症の影響によってブックスタートが限定的な形でしかできなくなってしまって、結局今回図書館の方で引き受けているんですけれども、やはり健診と同日に開催することができないので、来ていただける割合が減っております。なので、96%97%という方にご利用はいただけていないのですが、その代わりと言えるのかわかりませんが、保育園と幼稚園への対応です。今まで公立保育園、幼稚園しかいっていませんでしたが民営化になってどうなるかという課題を持っていたのですが、民営化になった法人からはすべて来てほしいという意向を聞かせていただいております。そこに加えて純粋な民間園も2園を残してきてほしいという意向です。23園まで増えてきました。そこで何千冊という本が出ている状況です。その辺りのことを大事にしながら、子どもの読書と言うことで4歳児、5歳児という1年ないし2年のことではありますが、移動図書館車を通じて自分で本を読む、本を家に持って帰って親御さんがどうされるかはわかりませんが、家にいったん持って帰ってもらって、本を見ていただいて、次に本を返し、そしてまた本を選ぶということを1年あるいは2年で十数回経験していただけることが、ほとんどの園児が経験できるということは非常に大きいことだと思いますので、残り2園もなんとか移動図書館車を寄せていただくという趣旨をご理解いただいて、5歳児の就園率も95%という数字でありますので、その辺りのことを進めて行きながら、本が届きにくい家庭に、本が届きにくい子どもたちにどのように働きかけていくかということが大事なことではないかなという気持ちで続けさせていただいております。今は、待っていても来てもらえない。また今はコロナ禍で図書館に来ないでくださいと言わなければならないという矛盾の中で仕事をさせていただいておりますので、そういうところもなんとかしながら図書館サービスを実施という状況でございます。ちょっと若干、長くなりましたが、以上でございます。

 

委員:なんかヒントがたくさんありましたよね。やっぱり、その対象年齢の子どもさんが、本に触れるということは、すごいいいことで、それを抑えてやっていただいているんでよいと感じました。これ前の教育委員会でもあったんですが、これ宿題もそうで、親も宿題の議論の中に入るような宿題を出すっていうのも考えられるということが話題にあったと思うんですが、それと同じように、小さいお子さんが本を持って帰ると、親はどうしても覗きに来るんで、つながりで、ちょっと読んであげるという可能性があるんじゃないかなと・・・ですからその点は、このような機会を与えていただいているということは大事なことだと思います。

 

市長:よろしいでしょうか。時代がデジタルやICT等に流れていく方向と、本を読もう!という方向はどのようになっていくのでしょうか。本は読まなくてもよいという流れになっていきそうな可能性もあるのでしょうか。

 

図書館長:絶対ないとは言い切れないんですけど。実際のところ、実は、本を読んでるかっていう数字なんですけれども、外国の数字は、電子図書やパソコンを使っての読書の数字も入ってるんです。しかし日本は入ってない。そこの差が、どういうふうに読書を考えるかというのが、他の国、ある意味では欧米で読書というのをどう考えるか、日本では読書というのをどう考えるかの考え方の差がある現状です。そういうところにあると思います。なので読書というのは、紙の本やなかったらあかんということは私には申し上げられない。ただ、紙じゃないと伝わりにくいものは残っていくということは確かかなと私は思っています。読書という行為は、今は紙ベースなのかと思いますが、情報をとるというレベル、或いは情報を蓄えるということであれば、今は、紙よりもデータベースの方が優位なところが多いと思います。ですのでそこのところについては、置き換わっていく可能性が高いと思いますが、純粋に読書という行為については、繰り返しになりますが、紙の優位性というのは、まだまだしばらくは残っていくと思います。

 

委員:これさっきあの定例教育委員会で話題になってたんですが、つまり、インターネットの利用をどんどん、徹底的にやれば、単なる受動的なものではなく、いろいろなことを積極的に、いろんな形で才能の発揮であったりの能力の開発が出来たりして、それまでとは違った考え方となるのは、それはそれでいいと思う。あとそれぞれ特徴があるとの説明があったんですが、紙媒体と言えば、漫画もあるんです。漫画が悪いかと言えばそうでもなく、学ばなければならないことがいっぱいあって、だから、これ全部公平に考えながら、しかもそれぞれのメディアの持ってる積極的なものの上に子どもたちが、手厚いチームの方に向かえるような、教育のやり方を大人の方で考える必要があるというのが一つのやり方、考え方ではないかなと思います。

 

市長:なんか仕事場にパソコンを使いこなせる人がいると優秀に見えてくるんですよ。その先にある非常にユニークな発想とか、今までとは違うような思考形態で取り組む人が1番優秀であるとは思うのですが、パソコンがよく使いこなせる人が、職場においては優秀なように見えてしまうんですね。今は。でもそれはできなくても自分はみんなとは違う発想で何かできたり、おもしろいと思われることをやるっていう人も大事にしたい。机の上を見たらパソコンとかで動いてる部分が仕事にはたくさんある。これを使って短時間にやれる人が優秀なように見えますね、仕事では。私のようにそれができない人間、時代についていけない人間としては、そういうことだけではないんじゃないかなという思い、苦し紛れの発言です。ちょっと余計な意見でしたが・・・・。パソコン作業が増えていく今後は、面白いのかな・・・・

 

委員:それは、面白いでしょ、これ。

 

市長:委員も面白いと思われますか。でも私も私の生き方も面白いですよ。(笑)まだ紙ベースでやっておりますが、面白くやっております。

 

委員:もちろん。もちろん。それぞれ面白いと思います。どっちかがどっちかを否定するっていうのはちょっと違うと思いますので・・・。

 

教育部部長:面白いって思ってる人もいると思いますが、大部分の人は、単純な入力作業に、没頭させられてるっていうところがあると思います。特に市役所の業務とかは、入力作業、単純な入力作業も多いので、そういったところをやっぱり、音声を自動でそのままで翻訳するとか、そういったところで、人間を、単純な入力作業からは、解放するようなソフトを、市役所の方にも、導入していかなあかんというそういう時代になってきました。

 

市長:私はもうこの歳でこういう人間ですので、ようついていかれない。ただ、自分がついていけなかったとしても、そこそこは後ろから見ております。その時代の動きを見てるんですけれども、あぁこれは私にはもう無理やと。でも、これは絶対に着いていかなあかんというところまで追い込まれたら覚えるかもしれませんね。でも付いていかなくてもいいわと、私が自分自身開き直ってますので、委員のみなさんが付いていかれているのはすごいと感じております。

 

委員:いや、いや。素人ですので。今でも教育部長さんがおっしゃったことは確かかもしれないけれども、でも昔はそれを手でやってたんで、そういうことを考えると、今まだマシになっていると思います。しかも今はデータとして保存できるでしょう。紙で保存していたら倉庫がなんぼあっても足らんような状況です。しんどい思いをしておられると思うけれども、昔手でやっていた頃を考えると、労働は、かなり軽減されていると思います。

 

市長:今の時代のその先、これからのことなんですね・・・・時代は。

よろしいでしょうか。それでは最後、その他で「アドバンス研修IN湖南市」の報告をお願いします。

 

学校教育課長:資料の方は、21ページからとなります。アドバンス研修につきましては、湖南市内の若手中堅教職員の総合的な資質向上に向けて、意欲や向上心のある教員に幅広い視野を身に付ける機会を提供し、実践力を高めることで、今後の教育活動の充実を図ることを目的とし東京での研修の機会を与えていただきながら実施しています。残念ながら昨年度今年度とコロナウイルス感染症の影響で東京に出向いての研修を実施することはできませんでした。今年度は、講師として国立教育政策研究所所長 浅田和信氏を湖南市にお迎えしての計画に変更しましたが、滋賀県にまん延防止等重点措置が発令される中、湖南市にお越しいただくことも難しい状況となりオンラインでご講演いただき、参加者が各校で受講するウェブでの開催となりました。資料20ページの方に、当初の日程を上の段に、オンラインの研修となったスケジュールを下の段に記しております。研修会の前段部分では、松浦教育長から、湖南市教育の強みや弱みについて、お考えをお聞かせいただき、受講者も今後の湖南市教育が目ざすべき方向について考えました。教育長のお話を聞いた後、受講者それぞれの考えた湖南市の教育の強み弱みについては、資料の21ページに記している通りです。

後半部分で、国立教育政策研究所、浅田所長から、ご講和をいただきました。浅田先生からは、今後の教育の大きな流れ、その中での教育上の不易と流行といったことについてお話をいただきました。先生のお話からは、何よりも教育は子どもたちの幸せのためにあること。幸せに生きるための力として、基礎学力、基本的な生活習慣、学習習慣、道徳性、体力や社会性などがあり、これらのことを自分でやる練習を積ませるのが、学校の役割であるということを、再認識させていただきました。そうした力を子どもたちに付けさせていくために教員1人1人が自分自身の力量を磨いていくことはもちろんのこと、学校組織として大きな力を発揮できる組織づくりを進めて行くことが大切であり、ミドルリーダーや管理職が、覚悟を持ってこの役割を果たしていただかなければならないと再確認することができました。浅田先生の講話を伺った受講者の感想については23ページ、24ページにまとめてあります。研修のやり方は例年とは違ったんですが、非常に中身の濃い研修を行うことができました。以上です。

 

市長:会議を通じて全般、何かございましたら、ご意見等をお願いします。はい、どうもありがとうございました。

 

事務局:それでは、これをもちまして、令和3年度第2回総合教育会議を閉会させていただきます。ありがとうございました。

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