令和2年10月6日定例記者会見

更新日:2020年11月07日

このページは、市長定例記者会見の内容を秘書広報課でまとめたものです。

【市長会見事項および資料提供】

(1)地域まちづくりフォーラムの開催について

【発表内容】

司会:これから令和2年10月度の定例記者会見を始めさせていただきます。それでは市長よろしくお願いします。

 

市長:週末にかけて台風14号が接近しており警戒していましたが、現在の予報では、本州南岸を東に進むようです。今月4日には南海トラフ巨大地震に伴い庁舎が倒壊、市内全域に甚大な被害が生じたという想定で仮設災害対策本部の設置運営訓練や感染症脅威下での指定避難所開設運営訓練を行いましたが、災害に対する備えはいついかなる時でも怠るわけにはまいらないところです。明日は大塚製薬株式会社様と防災・減災も含めた健康増進等に関する包括連携協定を締結する予定です。そうこうしているうちに、本日で湖南市長の任期も残すところあと1か月となりました。

いよいよ日曜日には市長選挙と市議会議員補欠選挙が告示されることとなりました。告示直前に立候補予定者の顔写真入りチラシを新聞折り込みするという行為が選挙違反になるかどうかは当局の判断となるでしょうが、職務権限の塊である首長は24時間365日が李下に冠を正さずの姿勢を求められるということには十分な注意が求められます。また、9月2日に庁舎整備計画の「白紙撤回」を公約しながら、状況を見ながら「見合わせ」とたちまち公約を撤回してしまうという手法は市民に対するあからさまな背信行為であり、今後の市政に臨む政治姿勢として思いやられます。そうしたことも含めて、誰がそれをしているのか、させているのかということも含めて、市民のみなさんは政治に対する関心を高めていただきたいと思います。

さて、新型コロナウイルス感染症の国内第2波は収まりつつあるようですが、これから反転攻勢で市内経済を活性化させていく必要があります。これまでも湖南市は地域みらい投資促進法に基づく基本計画を県内で初めて策定したり、設備投資に係る固定資産税全額免除を全国で初めて宣言したり、『湖南市産業振興ビジョン』を策定したりして、市内企業の活性化を図ってまいりましたが、さらに企業活動が円滑化するように、工場立地法に基づく地域準則条例を策定するべく、12月市議会定例会への提案に向けて準備を進めています。工場立地法では、地域の実情に併せて、市町村が独自に緑地および環境施設の割合(工場敷地に占める緑地および環境施設の面積割合)を定めることができるとされておりますので、市が独自の緑地および環境施設の面積割合を設定するために地域準則条例と呼ばれる条例を制定することとします。

 

司会:続きまして、本日提供させていただく資料について、担当より説明させていただきます。地域まちづくりフォーラムの開催について、地域創生推進課よろしくお願いします。

 

地域創生推進課課長補佐:「地域まちづくりフォーラム」について説明

 

司会:その他お手元に広報こなん10月号を配布させていただいております。それでは記者のみなさんからのご質問をお受けいたします。

 

記者:まちづくりフォーラムについて、高校生6人というのはどういう基準でどう選ばれたんでしょうか。

 

地域創生推進課課長補佐:市内にあります県立甲西高校と石部高校の校長先生の方にお願いをしまして、特にどなたというようなことは指定をせずに各高校3名ずつ、地域の課題であるとか地域に通っている中で、気づいた点であるとかそういったことをお話いただきたいということでお願いをしております。

 

記者:このフォーラムは初めて開催されるんでしょうか。

 

地域創生推進課課長補佐:今年度2回目になります。前回もこの米山先生にお願いをして開催させていただいてるんですが、今回につきましては若い世代の意見を聞いて地域に反映していきたいという思いでさせていただいております。高校生が参加するのは初めてです。

 

記者:冒頭挨拶の中でありました工場立地法に基づく地域準則条例なんですけれども、企業活動が円滑化するようにとなってるんですが、どういうような条例を想定してて、その結果どんなふうに企業活動が円滑化するかというのを教えてください。

 

市長:準工業地域とか工業地域、また工業専用地域などをそれぞれ土地の利用については規制がかかっておりますけれども、その中で緑地また環境施設と申しますがグラウンドなど、工場の中にある工場施設以外の部分について一定の面積を確保するよう法律で求められております。ただそれについては地域の中で条例を定めることによって、法律上の下限までそれを引き下げることが可能となるということですので、工場の建て替えですとかまた新しい事業者に引き継いだ時にそれを建て直すといったときには、新たに使用ができる土地が増えるということになりますので、そういった意味で生産性が高まるというきっかけになるのではないかと期待をしております。

 

記者:県内ではもうこういう条例を制定してる市町はあるんですか。

 

市長:現在は大津市、守山市、野洲市、甲賀市、東近江市さんで制定をされております。そういったところを参考にさせていただきながら、制定していきたいと考えています。

 

司会:他、いかがでしょうか。

 

記者:市長にお伺いします。冒頭の発言にも庁舎整備計画の白紙撤回についてのご意見がありましたけれども、それに関連して不出馬を表明した日の取材では、市政の投げ出しではないと言っておられましたけれども、市として防災拠点が必要などと説明し進めてきた庁舎建て替え計画に対して、このように見直しをかける候補が出馬を表明しているのに、市長としては出馬されず不戦勝にするっていうのは本当に市政の投げ出しではないんでしょうか。これに対するご意見をお願いします。

 

市長:投げ出しではございません。いま表明している候補だけではなくて、市議会においてもこの庁舎整備については、これまで長い間検討が重ねられて責任ある決定が積み重ねられてきたところであります。ただそれがこれまで十分に機能してきたかということを考えたときに、それは市民の監視という中でしっかりとできてきていないのではないかという観点から、私は一度身を退いた方が良いのではないかということで身を退かせていただいたというのが実態であります。今後10年間の財政計画並びに事業計画については、すでに市役所庁舎内で十分に議論をさせていただきながら、特に大過なければそのまま運営ができるような形にしてとさせていただいておりますので、投げ出したというご批判には当たらないと、当時の菅官房長官の言葉を借りるとそういうことかなと思っております。

 

記者:もう1点なんですけれども、市長が広報こなん10月号のまちづくり最前線レポートや市のホームページで不出馬に至った理由を説明されておられますが、市民に取材してると、やっぱり「なぜ出ない」、「出馬されないのか意味不明だ」という声を聞きますし、フェイスブックで出馬を表明しておられる方の批判を続けておられますが、「批判するくらいなら出馬して戦えばいいのに」や「不満があるならなぜ選挙で戦わないのか」というような意見も市民から聞くんですけれども、これに対してはどのようにお考えでしょうか。

 

市長:おっしゃられる通りであります。そういったことを市民の皆さんに考えていただきたいということで私が今回出馬を見合わせさせていただいたということです。ここで戦うのは簡単ですけれども、それでは市民の皆さんに湖南市の政治の現実が伝わらないということに気が付いたところでありまして、そういった意味でこの今の湖南市の政治の現状を縷々市民の皆さんにお伝えするためには、私がこのままこの職にいて次の4年間を担うために関係各方面に配慮しながら進めてしまうとそれも難しくなってしまうのではないかと、やはりそこはしっかりと市民の皆さんに現状をお伝えをしていくということが大事だと考えているところであります。なぜ出馬しないのかの意味が不明だということにつきましては追い追い気が付いていただけるだろうと思っておりますし、この次の4年間で皆さんにそれに気付いていただければありがたいと考えているところでもございます。選挙に出るということにつきましては、市民の皆さんの被選挙権のある方々すべてにチャンスがあるわけでありますので、やはり今一度健全な自治や民主主義というものについてそれぞれ一人一人の市民の皆さんに考えていただきたいと思ってるところでもございます。

 

記者:市長が出馬していろいろ訴えることでは政治の現実っていうのは伝わらないんでしょうか。市長が選挙に出ることによって政治の現実は伝わらないってお考えなんでしょうか。

 

市長:先ほど申しましたように、政治の現状というのは非常に複雑でありまして、選挙だけで決まるわけでは決してありません。よく選挙がすべてだというような政治家がいますけれども、それは大きな間違いでありまして、数多い違う意見を持っている方々の意見を持ち寄ってその最大公約数をどこに落とし込んでいくかという熟議をしていく、これが政治の真髄だというふうに思っています。ある日ある時選挙だけで1票差ですべて決めてしまうということが政治ではなくて、やはりそれぞれがしっかりと物を考えていただいて意見を言っていただいて、意見を言えない人の分も代弁していただいて、そしてその中で全体としてどこに落とし込んでいくのが一番良いのかというそのぎりぎりのところの調整をしていくというのが政治だと思っています。そういった意味では、選挙だけですべてが伝わるわけではありませんし、選挙の際に選挙後の政治状況というものも十分に頭に入れながらやらなければならないということを考えますと、選挙だけですべて伝わっていくとは思えないと思っておりまして、そういった意味で今回の決断に至ったということでございます。

 

司会:他に質問はありますでしょうか。

 

記者:民主主義社会において、直接民主制ではなくて間接民主制なわけですが、一般の有権者が政治意思を表明するのに選挙というのは極めて貴重な機会なのでありまして、このまま無投票になるとその機会が有権者から失われてしまうわけなんですがその件についてはどう思われますでしょうか。

 

市長:単に候補者をどのように選ぶかということだけではなくて、政治土壌としてどのようにそういった人たちが育っていくのかということもあると思っています。ですから1回の選挙だけですべてが決まるとは思っておりません。やはりこの未来に向けてどのようにこの地域を作っていくのかという観点から申しますと、1回この風を入れて土壌をもう一度つくり直す必要があると考えたところであります。ですから私個人に対して選択肢ということにお話をいただいてるわけでありますけれども、やはりそれは五万五千市民すべてが考えていくお話だろうと思っておりますし、私がいることによってこの街の政治状況がゆがんでしまうのであれば、そこを一旦退いて、そしてその中で新たなその体制を組んでいくということも必要なことではないかと考えております。また特に投票行為については短期間でありますので、十分にそこまで浸透をできるかどうかというのは非常に難しいところもあるわけでありますけれども、やはりそこに至るまでの状況を市民の皆さんがしっかり見ていただく中で、判断をいただきたいというふうに考えているところでございます。

 

記者:先ほどの他社さんの質問の答えを解釈いたしますと、誰かに出て欲しいというそういうご趣旨でしょうか。

 

市長:誰かに出て欲しいということではなくて、今の現状を市民の皆さんがどのように考えていただけるかということだと認識をしています。ですから今立候補を表明されてる方に対して私の筆致が厳しいというのは、非常にやっておられることの言行が不一致ではないかということを指摘させていただいてるということでありまして、これも市民の皆さんに対する情報の提供の一環だと思っております。やはり健全な自治民主主義を構成するためには、マスコミュニケーションというものは重要な役割を持っていただいておりますけれども、そういった機微にさわるような情報というのは今の日本のマスコミニケーションを通じて有権者のところには届かないということがありますので、それとは別にこの今新しい情報伝達手段であるSNSを通じて発信をさせていただきながら、市民の皆さんに本当に必要な情報の一環として届けさせていただいてると考えております。

 

記者:次の市長にはどういう人物が望ましいとお考えでしょうか。

 

市長:先ほど申しましたように、やはり李下に冠を正さずということを第一にしていただきたいと思っています。これまで私はそういったことを主眼にして市政運営をしてまいりましたので、やはり市民に対して正直であり、利権を排除していただき、そして未来をしっかりと見据えて街を築き上げていただけるそういった方になっていただきたいと考えております。

 

司会:他にご質問はありませんか。なければこれで令和2年10月度市長定例記者会見を終わります。

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