令和5年8月1日生田市長のよいとこ!湖南

更新日:2023年08月01日

皆さんこんにちは。お元気ですか。

今回は私と下田焼の話をしたいと思います。

私は伊賀の出身ですので、小さいころから伊賀焼や信楽焼に親しんで過ごしてきました。自分なりの解釈にはなりますが、焼物はその時の土の具合、石の混じり具合、焼く時にくべる薪の油の量、わらに含まれる農薬の量などによって出来上がりが違います。窯の温度が1250度なのか1300度なのか、炎の中の酸素の含まれ方によっても仕上がりが全く違います。季節や天気、窯の周りの空気の流れ、窯のどこに作品を置くのか、陶芸家はいろんなことを計算しつくして作陶しますが、考えたことが必ずしもできないところが良いのです。その偶然性が人と人との出会いのようで非常に趣深いと思っています。

私の下田焼との出会いは、湖南市(旧甲西町)へ来る前に立ち寄ったレストランで出された食器でした。素朴であたたかみがある形状と藍色に輝く色合いにひかれ、この器はどこの焼物ですかと尋ねたことを思い出します。

下田焼は江戸時代中期に、下田地域に住む村人が近隣の山で陶芸に適した土を発見したことから始まったとされています。明治初期までは作陶が盛んに行われていたようですが、徐々に廃窯が相次ぎ、私が下田焼と出会ったのは最後の1軒となっていたころでした。最後の陶工、山中保蔵さんのもとに現在の陶工小迫一さんが修行に来られていたのを覚えています。山中さんが亡くなられたあと、弟子の小迫さんは東寺にて作陶活動をし、下田焼が再興。再び藍色をした呉須の色合いを復活され現在に至ります。

皆さんも湖南市の伝統工芸品の一つである下田焼をぜひ一度手に取ってみてください。

 

さて、7月16日から市内4か所で行っている「湖南市版小規模多機能自治の推進について」のタウンミーティングもあと2回となりました。会場に来られない人に湖南市YouTube公式チャンネルで資料を紹介し、市ホームページで意見も募集しています。皆さんのご意見をお寄せください。

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