令和5年度 湖南市地域福祉推進協議会会議録

更新日:2024年03月11日

令和5年度 湖南市地域福祉推進協議会会議録

開催日時

令和5年(2023年)12月5日(火曜日) 午後2時30分から午後4時15分

開催場所

みくも地域人権福祉市民交流センター 機能回復訓練室

出席者

委員 14人(欠席者0人)

事務局 8人(湖南市5人、社会福祉協議会3人)

議事

(1) 湖南市第四次地域福祉計画・地域福祉活動計画の令和4年度進捗状況について

会議録

令和5年度湖南市地域福祉推進協議会会議録

議長

さっそく、議事の湖南市第四次地域福祉計画・地域福祉活動計画の令和4年度進捗状況について、進めていきたいと思います。

事務局から説明をお願いします。

事務局

(市・社協)

・資料は令和8年度の目標に対し、令和4年度にどのくらい達成できたかを担当課で評価しています。

・本日の会議は、基本目標1・2と説明させていただいた後、委員のみなさまから意見をいただき、その後基本目標3・4を説明させていただき、委員のみなさまから意見をいただきます。

- 基本目標1・2について、市と社協が資料に基づき説明 -

議長

基本目標1 地域活動を支える人と基本目標2 地域で支え合う力を高めるつながりづくりについての進捗状況を、ピックアップした形で報告いただきました。事前に提出いただいた質問に対しての回答に対し、さらにこの場で質問という形でも結構ですし、改めてこの基本目標に対するご意見、ご質問でも構いませんので、何かございましたらどうぞ。

委員

資料3ページのインクルーシブ教育について、私が事前に質問させていただいたのは、令和3年度にこの計画ができた後に、国連からインクルーシブ教育について勧告があったと思いますが、評価を学校教育課のみが行い評価がAとなっています。これで達成できたという認識でいいのでしょうか。

議長

確かに、もう少し広い視野から今後見ていく必要があるのではないかと思います。事務局いかがでしょうか。

事務局(市)

評価のAというのは、広い意味での評価ではないと思っています。あくまで、インクルーシブ教育を推進していくために学校教職員への研修を実施しているかという点において評価し、評価をAとしていると思っています。なお、地域福祉計画ではこの評価ですが、地域福祉計画の下位計画に障がい福祉の計画があり、その計画ではもう少し深く踏み込んでいるとは思います。

議長

今後のインクルーシブ教育というのは、学校教育はもちろんですが、広義の意味で人権などが含まれていて、湖南市は地域福祉計画を策定させていただいている中で非常に人権教育を積極的に行われている市という印象がありました。ですので、権利擁護など、そのようなところには丁寧に地域福祉計画で取り上げ、5年間で何かを進めていく必要があると感じています。そのため、インクルーシブ教育について庁内でもう少し広義にとらえ、多角的に今後評価していくという視点を、この会議の意見として庁内に持ち帰っていただけたらと思います。

委員

資料1ページの地域サロンの拡充について、介護保険申請をされる前に地域のサロンなどに参加されることは大切なことだと思います。普段からそのような場所の存在を割と意識しているつもりでしたが、最近は増えておらず縮小気味と感じており、参加される人はもとより、担い手が少なくなっているということもあるかと思います。市全体として開催箇所は増えているのでしょうか。また、成果として安心応援ハウス事業の周知を挙げられていますが、課題として担い手不足があげられるのではと思っています。

議長

安心応援ハウス実施箇所数が令和4年度実績26箇所で、令和5年度目標が28箇所、令和8年度目標が34箇所となっています。ですので、結果として増えているというわけではないですね。実体験として増えているという印象がないとのことですが、現状も含めて事務局から説明をお願いします。

※会議中事務局より補足:

安心応援ハウス実施箇所数…令和3年度22箇所、令和4年度26箇所

そのため、令和3年度から令和4年度にかけては実施箇所数が増えているという評価をしています。

事務局(市)

安心応援ハウス事業ではありませんが、現在、高齢福祉課で介護予防の観点から生活支援体制整備事業を実施しており、社協が第1層、各まちづくり協議会が第2層という形で地域支えあい推進員がいます。地域にもよりますが、居場所としてまちづくりセンターや、各自治会でカフェを立ち上げられており、今年度新たに立ち上げられた地域もありますので、地域の居場所については増えているかなと感じています。しかし、コロナ禍前からの既存の居場所では、コロナ禍により担い手が確保できず、一旦休止にしたり縮小したりしているところもあるのではないかと思います。

事務局(社協)

社協が第1層地域支えあい推進員をしています。地域を訪問していると、安心応援ハウスを活用したサロンではありませんが、各まちづくり協議会が中心となって開催している地域のカフェが今増えています。カフェですので、対象者をサロンのように高齢者に絞っているのではなく、世代関係なく、障がいのある人にも来てほしいということで、誰もが来れる居場所が今増えている現状があり、今までとは違った形で居場所が増えています。

委員

安心応援ハウス事業と社協が言っておられる地域のカフェは全く別の物だとは思うのですが、中学校区単位の地域包括支援センターができる前にあった、高齢者支援センターに私は関わっており、その中で地域の安心応援ハウス事業のフォローも行っていました。その業務を辞めてから5年経つのですが、その頃は地域での担い手がいないと聞いていましたので、安心応援ハウス事業と地域のカフェについては、別々のものではありますが、リンクしているところもあると思いますので、この場ではなくても構いませんので、実際どうであるかということをお聞きできればと思います。

議長

評価指数としては、安心応援ハウスと地域のカフェはあくまで別のものとして枠組みを設けないと混乱するかもしれませんね。今後は分けて明記いただくということでよろしくお願いします。

委員

進捗管理シートは第3次地域福祉計画ではなかったので、市と社協とが方針をしっかり立てればこのような管理ができるといういい事例ができたと思い、嬉しかったですし大いに勉強させていただきました。

資料7ページのコミュニティプランについて、まちづくり協議会は、湖南市と一緒になってコミュニティプランを策定しています。令和4年4月に第3次コミュニティプランがスタートしたのですが、策定時には、地域福祉計画に多世代にわたる項目が網羅されているので、第3次地域福祉計画を参考にし、重点項目としていくつか選択しコミュニティプランに挙げました。今後コミュニティプランの見直しを実施する際に、この第4次地域福祉計画が連動する形になりますので、各地域に応じてこの進捗管理シートのデータの落とし込みをしたいと思います。

今回市の計画と社協の計画が初めて一体になりました。また、指標や資料5ページ・9ページ・20ページにある生活支援体制整備事業の地域支えあい推進員について、市が基を担い、社協が第1層コーディネーターを担い、まちづくり協議会が第2層コーディネーターを務めるとされ、その中で各まちづくり協議会に地域支えあい推進員を設置しました。まちづくり協議会は地域資源を上手に活かして、地域の団体などと一緒になって第3層を作り、次のステップに繋げていくことになります。そのためには、地域資源をどう掘り起こすか、どのように形を作っていくかというところに繋がれば、この第4次地域福祉計画がさらに価値あるものになると思います。

しかし、次の地域支えあい推進員の発掘がなかなか難しいです。

議長

まさに今おっしゃっていただいたように、行政と民間である社協が計画を一緒に進めたということは、非常に大きな意義があると考えております。

委員

第5次計画からは、SDGsに関わることが次のステップとして入ってくるのかなと思っています。地産地消はありますが、それを加工して、デザインして、さらに加工して、2次産業・3次産業、さらに6次産業に繋がるという、そういう掘り起こしができればと思います。

議長

まさに、地域活性のためには経済も動いていくというのがとても大切で、「福祉」と「経済」は離れているようで、実はそこが充実していかないと人々の幸せというのは生まれてこないというところがありますので、ぜひ現場で活躍いただいている人から声を上げていただいて、プロジェクトではなくても小さなところから生まれてくればと思いますし、それが地域福祉に関わらせていただいている醍醐味でもあります。

議長

それでは、基本目標3・4について事務局から説明をお願いします。

事務局

(市・社協)

- 基本目標3・4について、市と社協が資料に基づき説明 -

議長

基本目標3 安全安心に暮らせる地域づくりと、基本目標4 適切な支援を届けるための体制づくりについて事務局から説明がありました。ご質問等ありましたらどうぞ。

委員

長年災害ボランティアと、それに関わる様々な研修や実践を社協がされ、地域の団体も参画しています。今年の災害研修会では、どのような形なら持続可能な運営隊を作っていけるか、また、災害時にどのような救援体制がとれるのか、その基礎知識や実践を身につけるための内容でした。今後もぜひ続けていただきたいですし、経験者をたくさん作ることにより5年後10年後の人材の蓄積が生まれ、次のリーダーが出てきます。大事な事業ですので、まちづくり協議会も一緒に参加させていただき、知見を身につけたいと思います。

また、このような地道な活動が社協の大きな役割であり、地域の人の信頼と期待が大きいと思います。

議長

災害ボランティアセンターのニーズ班活動訓練について、社協の成果としては令和4年度は検討段階で終わったとして、今年度はニーズ調査訓練件数10件と目標に掲げておられますが、現在の進捗はどのような状況でしょうか。

事務局(社協)

今年度の災害ボランティア養成講座では、ニーズを把握するには傾聴が必要とのことで傾聴の先生に来ていただき演習を行いました。また、災害ボランティアセンター設置運営訓練のニーズ調査訓練では、実際に相手を想定し、ニーズの聞き取りを4件ほど隊員のみなさんと一緒に行いました。

議長

期待が大きいとの意見もありましたので、引き続きお願いしたいと思います。

委員

資料15ページの就労準備支援事業について、達成できていないが、拡充・強化が必要であるとしている項目であることが気になります。

利用者宅に訪問したときに、子どもが自宅にいるが就労されていないというケースがあります。「次年度に向けての提案」欄にアウトリーチによる支援の実施とありますが、実際アウトリーチというのは、支援が必要であるにも関わらず届いていない人に対して、行政や支援機関が積極的に働きかけるプロセスだと思うのですが、アウトリーチによる支援というのは、具体的にはどのような形を検討されているのでしょうか。

事務局(市)

具体的にどのような形でということはまだ決まってはいないのですが、重層的支援体制整備事業という事業がこれから始まります。この事業は、地域福祉の分野だけではなく、障がいや高齢者、ひきこもりなど様々な分野も含めて就労支援を行うものです。現在、その準備を行っているところですが、当事者へのアウトリーチも必要ですし、繋がった後の受け入れ先も必要とのことで、来年度はその開拓を重点的に行いたいと考えております。また、様々な情報が寄せられるごとにアウトリーチを行い、他の様々な支援が入り安定して支援を繋げていくというところを現在模索している状況です。

議長

現在評価がDということですので、現場で就労のサポートをされている専門の人々などと連携しながら道筋を作っていく段階なのかなとは思いますが、ひきこもりや生活困窮の人本人に就労に関心を持っていただきたいですし、何もしない現状を続けていくのではなく、現状を少しでも良くするためのアウトリーチが必ず必要なことだと思います。そのような意味では、ぜひ今事務局が言われたように、福祉担当課だけではなく他課や専門の施設などと連携して、次年度は少しでもより良い方向へ進んでいただき、5年計画なので3年目で形が少しできてなど、スパンでとらえていただけたらと思います。

5年計画なので、以前から取り組んでいる項目については評価しやすいのですが、今までチャレンジできていなかった部分も、道筋を今作らないといけない時期であり、今まさに走りだそうとしてる部分だと理解していただくのが正しいのかなと思います。

委員

資料22ページの中学校区における地域包括支援センターの設置について、行政の再編の中で中学校区ごとに地域包括支援センターが4箇所設置され、評価が「A」で方向性が「4 拡充・強化」となっていますが、この先、どのような内容にしていくかということが大きなポイントです。

また、地域包括ケア会議として地域団体と地域支えあい推進員とで定例会をしているのですが、この会議でも地域包括支援センターの役割が今後大きな立場になるのではと想定しています。

しかし、地域包括支援センターとして人は作った、組織は作った、では何を具体的にするところなのかということが、認知症など断片的には承知していますが、全体像が見えないため、市民にどのようなことをしていて、地域と一緒に活動していくところというのが見えるようになればいいなという思いをずっと抱えていますし行政も今後力を入れていくからこそ、方向性を「4 拡充・強化」とされているのだと思います。

また、地域運営組織の見直しが同時進行で始まっています。今まで小学校区中心のまちづくりがまちづくり協議会中心で行われていましたが、中学校区を中心とした中規模の地域運営組織がキックオフしたところです。これをどう立ち上げるか、その柱は「地域福祉」と「地域防災」です。本日は地域福祉のキーマンのみなさんが集まっていただいています。この5か年計画との連動性をどのように形作っていくか、中間見直しのときにどのような形で落とし込みをしていくかが大きな課題だと思いますし、よろしくお願いしたいです。

事務局(市)

まず、地域包括支援センターのA評価というのは、やはり4箇所設置しているというところです。しかし現在4箇所設置していますが1箇所は直営のため、まず4箇所とも民間で運営したいということがあります。また、今小規模多機能自治基本構想が動きかけていますが、民間事業所が運営している地域包括支援センターもありますので、今ここでただちに連動するとは回答できませんが、小規模多機能や、先ほどの重層的支援体制整備事業に地域包括支援センターがどう関わるのかという点は整理が必要なところだと思っています。

ただし、今後ご意見やご要望は常に聞いていくべきことでもありますので、本日この場では回答できませんが、今後の方向性については、次年度以降の進捗状況の中で地域包括支援センターの設置の事だけではなく、どのように進んでいるのかということも報告させていただければと思います。

委員

地域包括支援センターについて、確かに4箇所設置いただいたのですが、回覧で回されても、地域の人に聞くと「これってどこや」「どうしたらいいの」っておっしゃっているのが現状です。

私は水戸学区に住んでいますが、昨年度から水戸まちづくり協議会がサンヒルズ甲西でカフェを開いています。そのカフェでは今までお会いしたことも話したこともない人と話をするということがあり、その中で気になることや困りごとなどを聞いたり、地域の顔繫ぎができているということがあります。また、カフェには最近月1回地域包括支援センターの人に来ていただくようになりましたので、気になることなどをカフェで相談いただいています。それが定着していくと、4箇所の地域包括支援センターに行かなくても、もっと身近なところで「うちのおばあちゃんもこうだったよ」など様々な話をしながらできるのではないかと思いますし、水戸まちづくり協議会ではその方向で進めております。

資料19ページの認知症サポーターと認知症キャラバンメイトの養成についてですが、どちらもC評価なのはとても残念に思います。私は認知症サポーターも認知症キャラバンメイトもさせていただいているのですが、認知症サポーターは小さな単位だったり、学校だったりと様々なところから依頼いただくようになり、認知症サポーターの数が増えてきていて、市全体でも良くなっていると感じているのですが、認知症キャラバンメイトの養成は、平成30年度が最終で66人の養成実績がありますが、新たに活動できる認知症キャラバンメイトの養成が必要とされていますが、実際、66人の認知症キャラバンメイトが順番に活動しているのではなく、実質は5人~8人くらいの人が活動しているという状況です。そのため、もう少し増やしていけるのか、その中で地域のカフェなどでみんなで見守りをしていくというのもできるかと思います。

本日午前中に中学校に行かせていただいたのですが、外国籍の生徒には先生が1対1で対応されていて、この授業でこの内容を教えるというよりは、まずここで生活するために必要なことを分かるようにしてあげたいという先生の思いを感じました。

この会議の資料は、全てに共通していると感じ、勉強していきたいと感じました。

議長

認知症キャラバンメイトや認知症サポーターに関しては、市が方向性で「2 見直し・変更」と挙げていますので、その仕組みや登録しているが活躍されている人が少ない点についての見直しをいうことでこのような評価にされたのではないかと推察します。

また、今おっしゃっていただいたことはまさに重層的であり、分野や世代を問わず、様々な人たちが重層的に重なり合いながらこの地域全体の福祉をよくしていく、それが外国籍の人も含めてというのが、この地域福祉計画の欲張りなようで、しかし実際とても大切な視点だと思います。委員のみなさんには、資料を見て実際このような活動もしているのか、また市はこのような方向性に向いているのかということなどをお互い声を掛け合えるような関係性を築いていただき、地域福祉計画はプロセスが大事な計画とも言われていますので、より良い第4次地域福祉計画、そして第5次地域福祉計画策定に向けて委員どうしで声掛けをしていくというところをお願いできたらと思います。

委員

1つの指標におとすということではないのですが、計画策定のときに人づくりというところで、外国人が増えてきているということで、以前の計画では外国人の支援という形でしたが、この計画では外国人が活躍するという視点も入っています。例えば、防災訓練は地域の有力なキーパーソンもおられますので、そのようなことも意識しながら、今度は外国籍の人が支えるという視点をそれぞれの担当が意識していただければありがたいです。

この計画には含まれない事象ですが、中学校を卒業した、あるいは中学3年生の子どもから高校をどうしたらいいかという相談がたくさんあります。地域福祉計画には記載はありませんが、現実には頭を抱えている状況です。湖南市は外国人比率が非常に高いですので、湖南市の様々な計画の策定時に意識していただければありがたいです。

議長

まさに湖南市ならではの視点だと思います。

今回、委員のみなさんと一緒に資料を確認したからこそ出てくるご意見等もあるかと思います。そのようなご意見は、ぜひ後日事務局に届けていただければと思います。

それでは、議事を終了させていただきます。

資料

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健康福祉部 福祉政策課 福祉総務係

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