「統計」ってなんだろう
1.利用範囲の広い統計
統計は、さまざまな分野で、さまざまな目的に利用されています。国や地方自治体の場合、たとえば、これからの社会福祉や育児支援、労働環境等の在り方といった行政施策の策定、中・長期的な計画の立案、各府省が出している白書における現状の分析や将来の予測などの基礎資料として利用されています。また、各種法令で統計調査の結果を使用するよう定められている場合もあります。さらに、統計が政策の達成すべき目標や政策の効果を検証する指標として利用されている事例もあります。そのほか、統計は、研究活動、企業における意思決定、教育活動などにも利用されています。
2.統計の特徴
統計は、「ある目的をもって、一定の条件(時間、空間、標識)で定められた集団を対象に、調べ、集めたデータを、集計、加工して得られた数値」です。
- 架空のものではなく、存在が明確に規定(定義)された具体的な集団を対象とする統計は、社会の具体的な現象からなる集団をすべて対象とすることができます。また、集団の大きさ、構成および特性など、広い範囲にわたる内容を対象にしています。
- 集団を構成する各個体の特定の性質(標識)を数値としてとらえ、集団的に把握する
統計は、個々にはばらばらになっていて特徴的な傾向や規則性が見えない現象でも、数値(量)で表すことにより客観性を高め、かつ集団的に把握をすることによりさまざまな傾向や規則性が浮かびあがります。
統計が“世界の共通語”といわれる理由がここにあります。
3.統計の種類
(1)統計を得る方法
- 統計調査を実施し、その結果を集計、加工する方法
- 統計の作成を第一義的目的としないで集められた業務資料を集計、加工する方法
- これらの方法のほか、各種統計を組み合わせ、加工する方法
(2)実施主体から区分する統計の種類
- 国民の実態を把握する目的で行政機関が行う政府統計調査
我が国でもっとも大規模に行われる政府統計調査は国勢調査で、我が国の人口の状況を明らかにするために行われています。政府統計調査の仕組みや種類などの概略は、総務省統計局の「日本の統計制度」で知ることができます。 - 民間の会社などが行う民間統計調査
- 研究者が研究仮説を立て、そのことを検証するために行う研究のための統計調査
4.リンクサイト
(1)統計データが入手できるサイト
- 総務省統計局
更新日:2019年07月01日