令和2年6月湖南市議会定例会招集あいさつ

更新日:2020年06月05日

令和2年6月5日

令和2年6月定例会の招集にあたりまして、一言ごあいさつを申し上げます。議員のみなさんにおかれましては、市政の運営に対してご理解とご協力をいただいておりますことをお礼申し上げます。

本6月定例会においては、条例の改正や補正予算などに関してご審議をお願いするわけですが、それに先立ちまして3月定例会開会後から本日までの行政報告をさせていただきます。

まずは、新型コロナウイルス感染症についてですが、中華大陸の武漢市で猛威を振るった新型コロナウイルスは、その後、わが国をはじめとして全世界を席巻し、パンデミックを引き起こしたところです。アメリカやブラジル、イタリアなどでは深刻な医療危機を引き起こし、感染者数もさることながら、死者の数が膨大なものとなりました。その一方で、まん延防止対策としての渡航禁止や都市ロックダウンなどにより経済活動は寸断され、世界的な経済危機はリーマン・ショックを上回るのではないかと言われております。

わが国においても、2月27日の内閣総理大臣による突然の全国一斉休校要請をはじめ、新型インフルエンザ等対策特別措置法改正と新型コロナウイルス感染症への適用、4月7日の緊急事態宣言と16日の全国への対象地域拡大、5月14日以降25日までの段階的から完全解除というように、国民生活と国民経済が振り回された四半期でもありました。この間、自粛による国民生活の抑圧と国民経済の萎縮は、今後のアフターコロナウイルス社会の構築と経済の再スタートに暗く重い影を投げかけています。

本市におきましては、幸いなことに感染者が確認されておらず、市民のみなさんのご協力の賜物であるとお礼を申し上げます。それとともに、第2波に備えながらも、これから徐々に市民生活や地域経済を旧に復していく必要がありますが、アフターコロナウイルスにおいては、それ以前の自己責任論がはびこり分断を促進したうえでお互いに足を引っ張り合わせるような社会に戻すことはできません。密を避けながら適度な距離感を保ちつつも、お互いに助け合い、支え合う社会として再構築する必要があります。

これまで、5月1日および20日に市議会臨時会を招集し、執行部からのご提案を議決いただいてまいりました。特別定額給付金や子育て世帯臨時特例給付金、国民健康保険税免除や市内事業者への臨時給付金など、スピードを求められる支援施策について迅速に取り組ませていただき、市民の生活や企業の活動再スタートへの支援を行ってまいったところでございます。1人10万円の特別定額給付金は昨日現在、金額ベースで約93%の振込が終了し、1人1万円の子育て世帯臨時特例給付金は6月9日の振込を予定しております。これからは、一定の一律支援施策に加えて、個別具体的な支援が必要となってまいります。経済悪化に伴い雇用を喪失することで市民生活が崩れることを防いでいく必要があり、困窮度合いに応じた支援の準備を進めてまいります。

しかし、先ほども申しましたとおり、新型コロナウイルスが与えた世界経済に対するダメージは極めて大きく、わが国政府も緊急経済対策をはじめ諸施策を展開してはおりますが、地方経済に対する影響もリーマン・ショックを大きく上回るのではないかと想定しております。市の財政計画については現在積算中ですが、平成20年9月15日に起きたリーマン・ショック時には、翌21年度の市税は7億1000万円の減収となり、22年度には減収幅が9億5900万円まで広がっており、不測の事態に備えて積み立てている財政調整基金を取り崩すなどしての予算編成に追い込まれてまいりました。そうしたことを顧みますと、ここ数年は厳しい財政運営を余儀なくされ、市民生活にも影響が生じると予想されることから、新型コロナウイルス感染症対策を最優先とし、昨年度末で実施設計を終えた庁舎整備事業についてはいったん立ち止まり、その着工時期については、財政状況の好転を見極めたうえで決定してまいりたいと考えます。

次に、教育関係につきましては、内閣総理大臣の要請を受けて2月28日に開催した臨時校長会で全校一斉の臨時休業の対応について協議しました。3月2日以降、家庭での監護に欠ける児童の預かりを実施しながらの臨時休業を行ったところです。3月1日には県立高等学校の卒業式が挙行され、甲西高校の卒業式に参列いたしました。14日には市内中学校の卒業式が挙行され、甲西中学校の卒業式に出席してまいりました。また、17日には市内小学校の卒業式が挙行され、菩提寺北小学校の卒業式に出席いたしました。31日には令和元年度末退職・転出教職員離任式に、4月1日には新規採用教職員辞令交付式および転入教職員就任式に出席しました。8日には市内小中学校の入学式が挙行され、下田小学校と日枝中学校の入学式に出席しました。しかし、緊急事態宣言の発出や新型コロナウイルスのまん延状況を勘案しながら11日以降は再び市内全校の臨時休業を行ったところです。5月21日には西庁舎に県内全市の教育長が一堂に会して滋賀県都市教育長会議が開催されましたので、歓迎のあいさつをいたしました。3月23日、4月7日、9日には臨時総合教育会議を、5月27日には令和2年度第1回総合教育会議を開催しております。

次に、産業振興関係につきましては、3月18日に野洲川土地改良区通常総代会が開催され、出席しました。4月24日にはこにゃん市長選挙当選発表が行われ、第10代市長に秋田犬の白水(いずみ)が就任しました。28日には長年の懸案であった市道甲西駅美松線が開通しております。5月13日には三雲駅周辺市有地活用公募型プロポーザル審査委員会を開催しました。5月(第2回)臨時会で議決いただいた市内事業者に対する臨時給付金は昨日から振込が始まり、まずは最も影響の大きかった飲食業者と旅行業者に対して振込をいたしました。

次に、地域自治につきましては、4月10日に区長会の定例会議が、区長のみなさん全員の集合が難しかったため、各学区長だけが出席するかたちで開かれました。そこで、5月20日から26日にかけまして市内全学区にお邪魔して、アフターコロナウイルスにおける地域づくりについて、区長のみなさんやまちづくり協議会の役員のみなさんと意見交換会を開催しました。また、一昨日からは市内の各種団体との意見交換会を開始し、一昨日は湖南市国際協会と湖南市PTA連絡協議会、昨日は湖南市観光協会と甲賀湖南医師会、湖南甲賀歯科医師会と、それぞれアフターコロナウイルス社会構築に向けた意見を交換しました。今月中をめどに市内の各種団体と意見交換を行っていく予定です。

次に、対外関係につきましては、4月9日に自由民主党の岸田政調会長との意見交換に全国市長会会長、各委員長とともに相談役として出席するとともに、5月19日には公明党プロジェクトチームと全国市長会社会文教委員会等との意見交換会に出席し、現場の窮状を伝えてまいりました。滋賀県市長会関係では、3月27日に文部科学省GIGAスクール構想の実現にかかる市長説明会と滋賀県市長会定例会議が開かれました。4月14日には滋賀県首長会議が栗東市役所において開催されております。また、2月26日には滋賀県国民健康保険団体連合会の通常総会が開催され、理事長として出席してまいりました。27日には滋賀県市町村職員共済組合組合会が開催され、組合会議員として出席しております。3月23日には滋賀県医療審議会が開かれ委員として、24日には公益財団法人糸賀一雄記念財団理事会が開催され監事として、それぞれ出席してまいりました。

甲賀市との広域行政につきましては、2月27日に地方独立行政法人公立甲賀病院の清水和也理事長が逝去されました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。組合管理者として3月1日、2日に執り行われた通夜式と告別式に参列してまいりました。3月6日には甲賀看護専門学校卒業式が挙行され、18日には甲賀広域行政組合と公立甲賀病院組合の正副管理者会が、26日には甲賀広域行政組合と公立甲賀病院組合の議会定例会がそれぞれ開催され、出席しました。4月7日には甲賀看護専門学校の入学式が挙行され、22日には公立甲賀病院組合の正副管理者会が開催されています。30日には甲賀広域行政組合臨時議会が、5月18日には甲賀広域行政組合と公立甲賀病院組合の正副管理者会が開催され出席しております。

以上、この3か月間の行政報告といたしますが、今議会には、条例の改正や補正予算、人事案件などをご提案してまいりますので、どうか慎重にご審議をいただきますようお願いを申し上げまして、招集にあたりましてのごあいさつといたします。