令和元年9月湖南市議会定例会閉会あいさつ

更新日:2019年10月02日

令和元年10月1日

 

令和元年9月定例会の閉会にあたり、一言ごあいさつを申し上げます。

まずは、本議会開会中の去る9月15日、木田知宏健康福祉部管理監が職務遂行中に急逝いたしました。市といたしましては痛恨の極みであり、誠に残念なことでありました。通夜式、葬儀告別式に際しましては、折から開会中の委員会日程を調整いただき、多くの議員の御参列を賜りましたことに、改めて衷心からお礼申し上げます。

さて、本日、湖南市は平成16年10月1日の誕生から15周年を迎えることとなりました。合併当初は財政的にも極めて困難な状況からスタートし、厳しい環境について、市民のみなさまにていねいな説明を重ねてご理解いただき、我慢をいただきながら身の丈に合った市政運営を進めさせていただいてきたところであります。議会におかれましても、財政フレームを十分に認識いただきながら体力の回復に向けた論理的なご議論を賜り、インフラ整備や社会保障制度の構築、次世代に向けたエネルギーや地域自治の政策展開をいただいてきたところでございます。

今月5日には市制15周年式典の開催を予定させていただいております。湖南市においては、高齢化率が急速に伸びているものの、次代を担う新しい世代を支援する施策を手厚く展開する必要もあり、財政の硬直化を避けながら将来に向けた持続可能な自治体経営を行うことが求められておりますことから、議会におかれましても、引き続き民主的な議論と合意形成を通じて、20周年、30周年に向けて建設的なご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

ところで、このところ、仕事が立て込んでろくに睡眠もとれず、体調の悪い状態が続いておりましたので、思い切って断食をしてみました。本日で断食4日目でありますが、体重も5キロ落ちて体が軽くなりましたし、むくみもなくなり、熟睡もできるようになりました。これまでどれだけストレスが溜まり、余計にものを食べたり飲んだりしてきたのか、ということを改めて感じさせていただいたところでございます。

人間の体は、太古の昔から常に食料が確保できずに飢餓が続く状態に適応して作られてきたため、エネルギーを採取しすぎると良くないことはわかっていながら、現代社会では3度3度の食事をお腹が空いていなくても義務的に食べてきたのだな、ということに気づかされたところです。国連の持続可能な成長を目指すSDGsの考え方からも、私たちの生活のあり方については見直しをしていく必要がありそうです。

また、AIやIoT、ロボティックスやビッグデータにより、まもなく特化型AIを搭載したロボットが特定の仕事に関して人間から代替していくとされております。

そして、近い将来、汎用型AIを搭載したロボットが出現すると、ほとんどの人間の仕事が人間の手を離れると予想されています。 ものづくりではなく知的生産が主となれば、限界費用がゼロに近づく中で技術的失業に伴う貧富の差は極限まで開き、逆にBIすなわちベイシックインカムで大多数の人間の生活を支えなければならなくなるとも言われています。

そうした厳しい未来を考えると、現在の『分断』の社会はその前段階の予兆であるともいえます。現代を生き、未来の湖南市の市民生活にも責任を持つ現役世代であるわれわれは、刹那的な課題に神学論争や行きがかりの議論を重ねるのではなく、本質的な政策形成を図っていかなければなりません。思い切って見直すべきものは見直す、将来に向けて後ろ向きではなく常に前向きの議論を重ねていく、そうした湖南市であってほしいと願っております。

9月4日以来、長期間にわたるご審議にお礼を申し上げ、令和元年9月定例会の閉会にあたってのごあいさつといたします。