令和2年度第1回湖南市上下水道運営審議会 会議概要

更新日:2020年08月31日

開催日時

令和2年7月21日(火曜日) 午後1時15分から午後3時まで

開催場所

サンライフ甲西(共同福祉施設)1階 大会議室

出席者

委員 15名(欠席者なし) 事務局 5名

協議事項

1.上下水道事業会計について
2.水道事業の令和2年度事業計画及び予算について
3.下水道事業の令和2年度事業計画及び予算について
4.新型コロナウイルス感染症対策について
5.その他

配布資料

開会

市長挨拶

本日は新たな委員の皆様をお迎えいたしまして、今年度第1回目の湖南市上下水道運営審議会を開催させていただきましたところ、委員の皆様方におかれましては公私何かとお忙しい中にかかわらずご出席を賜りましてありがとうございます。
また、平素は本市の上下水道事業につきまして、格別のご理解とご協力を賜っておりますことに、感謝申し上げたいと思います。
さて、既にご承知いただいておりますように上下水道は市民生活に欠くことのできない社会的なインフラであり、とりわけ、上水道につきましては、安心安全な水を安定的に供給するということを使命としております。また、下水道につきましては、市民の快適な生活環境の改善と、また河川等の公共用水域の水質保全を目的として、これまでこの両事業の適切な運営と経営の健全化に努めて参ったところでございます。
しかしながら、本市の上下水道事業につきましては、施設を拡張していくという時代から維持管理の時代へと移り変わってきております。
これまで整備してきました多くの施設に対しまして、今後、改築更新という再投資が必要であるとともに、人口の減少や、また節水機器の普及ということによりまして、料金収入の減少が見込まれてくるということもございます。
上下水道事業の経営にとっては大変厳しい状況になってきたということが言えようかと思います。
市民の皆様や使用者に上下水道を将来にわたり、安心してご利用いただくためには、大規模地震などの自然災害への備えも含めまして、計画的かつ継続的な改築工事が必要不可欠となっておりますので、今後の再投資に向けた自主財源を確保するという観点から、これまでに、水道料金、下水道使用料につきましては、必要に応じて料金改定をし経営の健全化に努めてきたところでございます。
こうした中、今年に入りまして新型コロナウイルスが蔓延してまいりました。今日も県内で、複数の感染確認があったようです。県はまだ発表しておりませんが、我々のところには報告が入っております。これから少し再拡大期に入ってきたような感じがしております。
ですから、経済全体にも、また、市民の生活全体にも大きな影響を及ぼしている新型コロナウイルス感染症の蔓延こそが、非常に大きな課題となっているわけでありまして、上下水道事業所といたしましては、新型コロナウイルス感染症の防止対策といたしまして、ウイルスに対して殺菌効果がある次亜塩素酸ナトリウム希釈液を市内の事業所に対して無償で提供させていただいたところでございます。
また、外出自粛が続く中におきまして、家庭における手洗い等による水の使用量が増加する7月請求分から10月請求分までの4ヶ月間、一般家庭の水道料金を無料にさせていただきますとともに、外出自粛等により、市民、事業者とともに、経済的な影響が生じているということから、全利用者を対象に8請求分から11月請求分の4ヶ月間、下水道使用料の基本使用料につきまして、無料化をさせていただいたところでございます。
なお、今回の緊急対応によりまして、水道事業会計及び下水道事業会計ともに、営業収益が減少いたしますけれども、両会計とも補填財源がございますので、今後の事業に影響を及ぼすものではないと考えているところでございます。しかし、先ほど申しました通り、上下水道事業の経営につきましては、大変厳しいということには変わりはございません。
委員の皆様方におかれましては、上下水道それぞれの個別事案を持っており、上下水道工事や料金徴収など、連携する業務につきましても、しっかりと説明をさせていただきたいと考えておるところでございます。
最後になりますが、今後とも上下水道事業の健全な運営と効率的かつ効果的な事業の推進に努めて参りますので、委員の皆様方のなお一層のご理解とご協力をお願い申し上げまして、開会にあたってのご挨拶とさせていただきます。どうか2年間どうぞよろしくお願いいたします。

委員紹介

湖南市上下水道運営審議会会長及び副会長の選出について

・湖南市上下水道運営審議会規程第5条第1項の規程に基づき会長を及び副会長を選出
会 長 山中 茂氏
副会長 内林 毅氏 が全委員一致で決定

協議事項

議事進行:山中会長

1.上下水道事業会計について

質疑なし

2.水道事業の令和2年度事業計画及び予算について

委員

資料P3の「ポンプ施設能力」にあります各施設の耐震または、土砂災害や浸水被害などの安全対策の確認は分かっているのですか。近年の豪雨災害により被害にあった場合とか各ポンプ施設などは地震に耐えられるのか、または土砂災害の警戒地域がハザードマップ等で示されているが、安全性の有無などについて確認ができているのかお尋ねしたい。

事務局

位置図で確認していただけますがポンプ施設については、土砂災害の影響がない箇所に建設をしております。配水系につきましては、竣工年月日を基に耐震基準を満たしているかの判断をしています。例えば菩提寺配水池については、机上では大丈夫だと判断しておりますが、念のために現地調査を計画しています。ちなみに昨年度はワンワン山の2号配水池の耐震診断をしています。順次、耐震診断を実施している状況です。

委員

給水収益ですが、今年度の予算としては、コロナ対策で料金が4か月間無料になるということですがどうですか。

事務局

ただ今の説明は当初予算ベースとなっております。ご質問の一般家庭の水道料金を4ヶ月分間無料にするということで、約3億円程度の減収になると考えております。

委員

それほど減収になっても大丈夫なのですか。

事務局

ここ数年、黒字経営をしておりますので利益剰余金がございます。その分を今回補填にあてるという形になります。これで何とか経営に影響なく乗り切れると考えております。
企業会計につきましては、毎年毎年、利益を積み上げていくことが可能ということになっています。一般会計ではこういうことはございません。あくまでも使い切りの予算なので、1億の予算があれば1億使い切りとなります。企業会計につきましては、収入と支出の差額は利益となりますので、その利益を少しずつ貯めていくことができます。今回約3億円の減収になりますが、その分はどこかから補填しなければならないのですが、現在、利益剰余金が約3億円ありますので、それを補填に充てるということになります。今年度の事業遂行につきましては問題ないものと考えております。

委員

新型コロナウイルス対策による減収分ですが、一般会計からの繰入金と書いてあるのは、下水道使用料のことですか。

事務局

そうです。

3.下水道事業の令和2年度事業計画及び予算について

委員

最後に説明いただきました下水道事業の企業債の現在高の推移ですが、平成21年度から下がってきておりますが、それに対して水道事業の方は残高の推移が上がってきていますが、これは水道事業は施設が古く経年劣化等で更新時期がきていて、下水道の方はまだ施設が新しいので債権の方が減ってきているとみてよろしいか。

事務局

水道事業につきましては、これから施設の更新を迎えるので事業費とともに企業債残高も増加していく傾向にあります。下水道事業につきましては、施設の新設工事が減少してきていることにより発行額と償還額との関係で企業債残高が下がっていますが、今後、施設の改築更新に伴い再び増加していくことも考えられます。

委員

下水道施設の改良等について、施設等のインフラが老朽化しているのは全国的な流れですので、たくさん更新しないといけないのだと推測するのですが、一方で、ここ最近の気象状況(大雨やゲリラ豪雨など)に対する下水道施設の雨水対策については、関係があるように思うのですが、こうした計画を立てられる時に、例えば石部中学校が水浸しになったり、教習所が浸水したりした時に下水道施設の雨水対策でこれらが回避されたりすることはありますか。可能であれば、どういう計画をされていますか。

事務局

雨水対策事業につきましては、基本的には土木建設課で事業をしています。下水道としては予算枠をもっている形をとらせていただいています。湖南市においては、石部西地区の村井川の河川改修工事を7~8年前から実施しています。あの周辺の逸水の状況などは改善されているのではないかと考えています。更に以前には、湖南市水戸町や菩提寺地先など部分的に雨水の改良工事を実施しています。また、市役所正面前の市道付近も最近雨水対策工事をしまして水が浸からなくなりました。雨水対策事業につきましては比較的事業費が高くなり、効果も目で見て分かりづらいところもありますが、ある程度継続して実施することで効果が出てくるのではないかと考えています。

委員

本当に難しいと思いますが、是非そういう被害が出ないようによろしくお願いします。

委員

湖南市では9割以上の人が上下水道を使える地域に住んでいることになりますとありますが、残りの1割の方は上下水道を使えない地域に住んでおられるという解釈ですか。

事務局

下水道の整備区域の人口の割合で、湖南市で9割以上の人が「下水道」を使える地域に住んでいただいています。97%の方が下水道を使える地域に住んでいただいています。単純に3%の方については、現在工事を進めている地域にお住まいの方であると考えています。

委員

私は石部西なのですが、石部緑台の地先で従来から下水道を整備してほしいという要望をしていますが、なかなか実施してもらえないと聞いています。その辺りはどうですか。

事務局

市内でも市境の地域、石部西や三雲の東側や菩提寺の野洲市との市境については、まだ下水道の本管が布設できていない箇所もございます。これらの地域についても、投資効果をみながら工事を進めさせていただいています。ご要望いただいている件につきましては引継事項でもございますが、石部西地区につきましては、工事にあたりまして一部区間でJRとの協議や流域下水道への接続など課題がございまして、工事が進捗していない状況もあります。現在進めています管布設工事が完了しましたら、順次整備を進めさせていただきたいと考えております。(注釈:当該の石部地域については平成16年に整備済であることを確認しました)

委員

水道の場合、震度7まで耐えられる耐震管などありますが、下水道の場合も水道と同様に新設する場合は耐震化された管が埋設されていると考えてよろしいか。

事務局

以前は下水道管というとヒューム管という土管だったのですが、その管については耐震構造が十分でないと国も言っております。後発で出てきている塩ビ管は柔軟性もあり、管と管の接続部にゴムが付帯されており、ある程度の揺れにも強いという性能があります。湖南市においても、塩ビ管については耐震構造を有するということで事業を進めさせていただいています。また、約10年前から国より、塩ビ管よりも更に地震に強い管ということで、ジャバラのような形をした下水道管を入れさせていただいています。これは、液状化にも強いということです。現在、整備している管はこの耐震構造を有している管を採用し整備を進めております。

委員

水道管であれば、水道の漏れとかは各メーターとかで分かるんですが、下水道管が途中で割れて流れ出た場合などは、これを発見する手段はあるのでしょうか。

事務局

実は平成27年度ぐらいに下水道法が改正されまして、全国的に下水道施設を全て点検しなさいという状況になっています。これは、下水道管の破損が原因で道路が陥没して事故になるという事象が全国的に発生したためだと考えられます。湖南市においても、平成29年度に施設の点検計画になります「ストックマネジメント計画」を策定しまして、昨年度から全施設の点検を始めさせていただいております。これは約5年間の計画となりまして、令和5年度までに全施設を簡易点検することになっています。今年度は2年目となりますが、現時点で大きな損傷等は見つかっていません。

委員

下水道の汚水管が何Kmあると書いてあるのですが、水道にはその資料がありません。
また、上水道管の耐用年数ですが、総延長に対する耐用年数を超えている管が何%あって、その管の更新計画がどのようになっているのかお聞かせください。

事務局

水道の整備計画によると、市内全域で約383キロメートルあります。一般的に水道管の耐用年数は40年~60年で考えております。40年を経過している管もありますが、これらの更新計画を平成30年度に策定しました。それに準じて更新を実施していますが、毎年管を更新できるのが約2キロメートル程度となっております。

4.新型コロナウイルス感染症対策について

委員

水道料金の無料化については新聞等でも詳しく報じられていまして、その後の下水道の基本使用料の減免につきましては、あまり聞かれないし知られていない方は多いと思います。金額的に1,000円弱だと思いますが、その分の減収分が38,680千円となっていますが、これの根拠は?
それと、下水道事業会計は利益剰余金がない関係で一般会計からの繰入になっているのですか。あまり目立たたない下水道の基本使用料の減免が効果的にみて本当にコロナ感染症対策の恩恵を受けているのか疑問であります。

事務局

減収分につきましては、1回につき2か月分徴収していますので、基本料金×19,000件×2期分となっております。一般会計からの繰り入れということなんですけれども、下水道事業に関しましては、公共的な事業であり、市の事業である側面もございます。
単純に、水道の工事費と下水道の工事費には大きな差があります。水道1メートル工事するのに下水道はそれの3~4倍かかりますので、そう考えると同じ延長であっても工事費が全然違います。なので、下水道事業につきましては、工事費が高い割に料金収入は水道料金とあまり変わらないことなどから、下水道使用料だけでは賄えない状況にあります。そのことから、一般会計の繰り入れを受ける形になっております。また、水道事業につきましては利益剰余金が発生していますが、下水道事業については利益剰余金がほぼ出てきません。下水道事業は一般会計からの繰り入れがなければ成り立たない状況です。
ただ、水道事業につきましては毎年利益が生じていますので、これで賄えるということで今回は、そういう措置をとらせていただいたということになります。

5.その他

事務局 連絡事項

閉会

この記事に関するお問い合わせ先

上下水道事業所 上下水道課 水道庶務係

電話番号:0748-71-2351

ファックス:0748-72-2332

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