令和6年度ウツクシマツ情報局第3号
「ウツクシマツ情報局」は国の天然記念物「平松のウツクシマツ自生地」に関する情報を掲載しています。
令和6年度第3号の内容は「自生地内への薬剤ドローン散布」についてです。
〇ウツクシマツ自生地内にドローンを使って病虫害対策の薬剤散布をしました
6月17日(月曜日)に平松のウツクシマツ自生地内に病虫害対策として薬剤散布(2回目)を実施しました。
前回(5月30日)は地上から薬剤散布を実施し、薬剤の効果期間が切れる前に2回目を実施する必要があったため、ドローンを利用した空中散布により実施しました。
以前は空中散布の方法としては、ヘリコプターによる散布方法でしたが、広範囲に薬剤をまくことになり、周辺の土地や民家にも影響する可能性がありましたが、ドローンを使用した場合は、それぞれのマツに近い位置からまくことができるため、効率的に散布することができます。
ドローン散布は年々技術の向上等により、以前より安価に施工できるようになったことから、2回目の散布についてはドローンを使用して散布しました。
ドローン散布の準備として、まず測量用のドローンを飛行させ、ウツクシマツ自生地上空から自生地を空撮し、その空撮データをパソコンに取り込み、そのデータをもとに、飛行ルートを決定します。
その後散布用ドローンに薬剤を入れて飛行させ、飛行ルートに沿って薬剤を散布します。散布の際にはドローンが樹木の高低に応じて、適切な高さから散布をします。
地上散布では人力作業でまくため、均一にまくことができず、また、薬剤も多量に必要となることから作業時間も長くなりますが、ドローンによる空中散布であれば、薬剤を均一にまくことができるうえ、作業時間も比較的短時間で完了できます。
松枯れ対策をしていても、松枯れ被害をなくすことは困難であり、この空中散布が効果的かどうかについては、その効果を明確に確認することは難しいですが、今後も松枯れ被害を少なくするための取り組みを進めます。
更新日:2024年07月29日