4.質の高い教育をみんなに
すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
開発途上国の小学校就学率は91%に達した一方、依然として5,700万人の子どもが学校へ通えていない状況にあります。
解説
質の高い教育機会を得ることは、持続可能な開発を生み出すための基盤です。包摂的な教育へのアクセスは、生活の質を改善するだけでなく、世界の最も大きな課題に対する革新的な解決策を考案するために必要なツールを各地の人々に与えることにも役立ちます。
学校に通えていない子どもは現在2 億6,500 万人に上りますが、そのうち22%は小学校就学年齢の子どもたちです。また、学校に通えている子どもでも、基本的な識字・算術能力が欠けています。過去10 年間で、あらゆるレベルの教育へのアクセス改善と、特に女性と女児の就学率向上に向け、大きな前進が達成されました。基本的な読み書きの能力は大幅に向上しましたが、普遍的な教育目標を達成するためには、さらに長足の進歩が必要です。例えば、世界は初等教育で男女の平等を達成しましたが、すべての教育レベルでこのターゲットを達成した国はほとんどありません。
質の高い教育が欠けている理由としては、十分な訓練を受けた教員の不足、校舎の劣悪な状況、農村部の子どもに提供される機会に関連する公平性の問題が挙げられます。貧困家庭の子どもに質の高い教育を提供するためには、奨学金制度や教員養成ワークショップ、校舎の建設、学校への水道と電力の供給改善に投資する必要があります。
事実と数字
- 開発途上国の初等教育就学率は91%に達しましたが、まだ5,700 万人の子どもが学校に通えていません。
- 学校に通えていない子どもの半数以上は、サハラ以南アフリカで暮らしています。
- 小学校就学年齢で学校に通っていない子どものおよそ50%は、紛争地域に住んでいるものと見られます。
- 全世界で6 億1,700 万人の若者が、基本的な算術と読み書きの能力を欠いています。
【出典】国際連合広報センター
更新日:2024年01月12日