14.海の豊かさを守ろう

更新日:2024年01月12日

海洋と海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

海洋と沿岸の生物多様性に生計を依存する人々は、30億人を超えています。

14.海の豊かさを守ろう

解説

世界の海洋は、その温度、科学的性質、海流、生物を通じ、地球を人間が住める場所にしているグローバル・システムの原動力となっています。私たちの雨水、飲料水、気象、気候、海岸線、私たちの食物の多く、さらには私たちが吸い込む大気中の酸素でさえ、究極的にはすべて、海が提供、制御しています。海洋は有史以来、交易と輸送に欠かせないルートとなってきました。


この不可欠なグローバル資源を慎重に管理することは、持続可能な未来への鍵を握っています。しかし現時点では、汚染による沿岸水域の劣化が続いているほか、海洋の酸性化は、生態系と生物多様性の機能に悪い影響を与えています。これによって、小規模漁業にも悪影響が及んでいます。


海洋保護区を実効的に管理し、しっかりと資金を供給する必要があるほか、乱獲や海洋汚染、海洋の酸性化を抑えるための規制の導入も必要となっています。

事実と数字

  • 海洋は地球の表面積の4 分の3 を占め、地球の水の97%を蓄え、体積で地球上の生息空間の99%を占めています。
  • 海洋と沿岸部の生物多様性に依存して生計を立てている人々は、30 億人を超えています。
  • 世界全体で、海洋と沿岸の資源と産業の市場価値は年間3 兆ドルと、全世界のGDP の約5%に相当すると見られています。
  • 海洋には、確認できているだけでおよそ20 万の生物種が生息していますが、実際の数は数百万に上る可能性があります。
  • 海洋は、人間が作り出した二酸化炭素の約30%を吸収し、地球温暖化の影響を和らげています。
  • 海洋は世界最大のたんぱく源となっており、海洋を主たるたんぱく源としている人々は30 億人を超えています。
  • 海面漁業は直接的または間接的に、2 億人以上を雇用しています。
  • 漁業への補助金は、多くの魚種の急速な枯渇を助長するとともに、世界の漁業と関連雇用を守り、回復させようとする取り組みを妨げており、それによって海面漁業の収益は年間500 億米ドル目減りしています。
  • 外洋地点の観測によると、産業革命の開始から現在までに、酸性化の水準は26%上昇しています。
  • 沿岸水域は汚染と富栄養化によって劣化しています。協調的な取り組みを行わなければ、沿岸の富栄養化は2050 年までに、大型海洋生態系全体の20%で進むものと見られています。

【出典】国際連合広報センター

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