東寺献上ごぼう復刻プロジェクト
プロジェクトの全体像
東寺ごぼうの歴史
東寺献上ごぼうは、昭和天皇即位(昭和3年)後最初の大嘗祭が滋賀県で行われ、当時石部町東寺の特産のごぼうが献上されましたが、地域の高齢化が進み、手間暇と労力がかかるごぼうは自家用のみで市場には出荷されなくなりました。当時の献上ごぼうの碑は、私有地の一角でひっそりと佇んでいます。
プロジェクトメンバー
「よそ者を地域が温かく迎え入れてくれた恩返しをしたい!」
大阪ではプロレスラーとして活躍し、結婚を機に東寺地域に移住された窪田匡希さん(奄美出身)と市が復活のプロジェクトを立ち上げ、2019年から協力者を探しながら、一歩ずつ復活の取組を進めてきました。
「湖南市には特産品が少なく、伝統野菜を途絶えさせたくない。」
「地域の皆さんを笑顔にするため、多くの人と関わり、地域共生を目指したプロジェクトにしたい。」
プロジェクトの取組に共感された協力者・地域・事業者・専門家など多くの方と連携しています。
ビジョン
付加価値の高い農業と魅力的な商品開発、地域共生を目指した農福連携の取組として、プロジェクトメンバーで思いを共有し、新聞・テレビ・ラジオなど多くのメディアに取組が注目されました。
ロゴマーク
ロゴマークは、長壽寺とごぼうをかけて「献上御坊」のネーミングとして、長寿の象徴「六角形」を用いています。また、土から掘り起こされたごぼうを描き、歴史が掘り起こされていく様子を表現しています。土のような質感をイメージし、根を深く張るごぼうの力強さを感じさせるように「角」を強調させたものです。
そして、「HIGASHITERA」と英語表記することで現代風のアクセントとし、次世代へとつながっていく願いを込めて作成しています。
新たな特産品
新たな地域の特産品として「献上ごぼう茶」「献上ごぼうまる(クッキー)」を2020年に、2021年には、新作「献上ゴボーロ」の開発やごぼう茶の新たなパッケージでリニューアルし、プロジェクトは進化し続けています。
東寺ごぼうは、子安地蔵菩薩をご本尊とする國宝長壽寺にて、地域を訪れる人々の健康・長寿、子の安寧が祈願された東寺のごぼうを使用しており、健康に良くご利益のある商品として愛されています。
プロジェクトの経緯はこちら(2020年クラウドファンディング)
2021年新たな取組をスタート!
クラウドファンディングでの支援金を原資に、ごぼうの生産拡大のため協力農家には市場価格よりも高い金額で買取ることをプロジェクトで決定しました。
農家5軒の協力により、200kgを超えるごぼうの収穫ができました。ごぼう茶の加工・梱包は、すべてしあわせ作業所が担い、販売先については、長寿寺受付での一時的な観光客向けの販売から、市内公共施設「十二坊温泉ゆらら」と「ここぴあ」での販売も開始し、市民にも手軽にお求めやすい価格(600円)に変更しました。
また、今までは東寺の土地ではありますが、市販の種を使っていたことから、東寺ブランドとしての付加価値を高めるため、タキイ種苗株式会社ソムリエプロの岸田さんの監修のもと種栽培を開始しました。
新商品をリリース
新商品として「献上ゴボーロ」をリリースしました。
ごぼうのビターな味とチーズがマッチしたサクッとした食感の「献上ごぼうまる」に対して、「献上ゴボーロ」は甘くてほろっとしたくちあたりのあとふんわりと口どけする、子どもからお年寄りまで楽しめるお菓子です。
ザラメによるザクッとした食感の後に、口どけするボーロの甘い口あたりがくせになるお菓子もリリース予定です。
また、「献上ごぼう茶」「献上ごぼうまる」は、引き続きお土産用として箱入りの商品として売り出していくことに合わせ、市民にも手軽に購入してもらうために、パッケージや内容量を変更した袋入りの商品としてリリースしています。
毎年、プロジェクトの新たな取組として、新商品をリリースし、継続的に新たな情報発信ができるように活動を続けます。
国宝長壽寺で直売会を行いました
湖南三山紅葉めぐりの時期である11月20日と21日の2日間、国宝長壽寺の境内で、商品販売とごぼう茶の試飲会を行いました。
多くのお参り客にごぼう茶を試飲され、準備した16リットルが両日とも4時間程度でなくなるほどの好評ぶりでした。商品販売は「献上ゴボーロ」「献上ごぼうまる」は完売、「献上ごぼう茶」も多くの方に購入されました。
東寺献上ごぼうの味噌漬け
市内漬物事業者「やまじょう」とのコラボ商品となる「東寺献上ごぼう味噌漬け」がリリースされました。東寺ごぼうと芳醇な味噌がとても良くマッチしていて、白飯やお酒に合わせるとやみつきになる一品です。
ごぼうが収穫される秋頃までお待ちください。
種栽培で東寺ブランド確立
2021年11月4日、東寺ブランドの確立と生産規模拡大を目的に、東寺産の種栽培を開始しました。
タキイ種苗株式会社のソムリエプロの岸田さんの監修のもと、種子の越冬試験を開始するため、大きく育った良質なごぼうの収穫と畝づくりを行い、ごぼうの剪定をしたうえ圃場に埋め戻し作業を行いました。種子の採取には、収穫した株を土に埋め戻して約9ヵ月かかりますが、種を購入せずに地域内で採種することで、伝統野菜としての付加価値向上を目指します。種子が付くまで管理し、順調にいけば来年の8月頃に種子が採取できます。
岸田さんによる監修
種栽培の畝
東寺ブランドの種子収穫
2022年8月3日、昨年11月に種栽培を行った後、無事に東寺産のごぼうの種を収穫することに成功しました。
ごぼうの種子は、毬の中に入っており、ごぼう1株に約450の毬が実り、1毬の中に約90粒の種子が含まれています。
ごぼう1株からとれる種子の数:450毬×90粒=約40,500粒(※2反の栽培が可能)
※1反=10m×100m=1000平方メートル
10月から種子の無料配布を行うにあたって、毬の中にあるごぼうの種子を取り出す作業を行っていきます。
種子収穫を行うプロジェクトの窪田会長
種子が包まれているごぼうの毬
東寺ブランドの種子を無料配布!
■配布期間:令和4年10月3日(月曜日)より配布スタート(土・日・祝を除く午前8時30分~午後5時15分)
※なくなり次第終了
■配布場所:地域創生推進課 (東庁舎2階)
■配布対象者:湖南市内で栽培する人
■栽培方法:土壌栽培のほかにポリエチレン製の袋などを活用した袋栽培も可能(写真参照)
■備考:配布の際に、ごぼうの栽培方法に関する資料のお渡しや簡単なアンケートのご協力をお願いしています
東寺の農地で収穫されたごぼうの種子
袋栽培の様子
【第2弾】東寺ブランドの種子を無料配布!
昨年度実施した東寺ブランドの種子の無料配布を今年度も以下のとおり実施しますので、興味がある方はぜひお試しください!
前回は、19名の方に受け取っていただきました。
この機会に東寺地域のごぼうを知っていただき、一緒にごぼうを育ててみませんか。
ごぼうが多く収穫できた場合は、プロジェクトで市場価格よりも高値で買取もさせていただきます。
■配布期間:令和6年3月1日(金曜日)より配布スタート(土・日・祝を除く午前8時30分~午後5時15分)
※なくなり次第終了
■配布場所:地域創生推進課(東庁舎2階)
■配布対象者:湖南市内で栽培する人
実際に種子を受け取った方の栽培の様子1
実際に種子を受け取った方の栽培の様子2
実際に種子を受け取った方の栽培の様子3
更新日:2024年02月20日