平成19年8月10日定例記者会見
このページは、市長定例記者会見の内容を政策秘書課でまとめたものです。
市長会見事項 要旨
(1)滋賀県エルピーガス協会甲賀支部よりガス炊飯器の寄贈について
内容
滋賀県エルピーガス協会甲賀支部より災害への備えとして、ガス炊飯器2台の贈呈を受けました。
贈呈式日時
平成19年8月10日(金曜日) 午前10時から
場所
湖南市役所 市長室
(2)湖南市日本語初期指導教室「さくら教室」開室について
内容
湖南市在住の外国人児童・生徒で日本語や学校生活適応について特に支援を必要とする方に対して指導を行う「さくら教室」を開室いたします。
日時
平成19年9月3日(月曜日)
場所
湖南市梅影町3番地1 旧湖南労働衛生センター3階
(3)第13回日本シニアソフトボールファイナル滋賀・湖南大会および第12回日本ハイシニアソフトボール滋賀・湖南大会の開催について
内容
シニアソフト(60歳以上)60チーム、ハイシニアソフト(67歳以上)13チームが文部科学大臣賞を目指して熱戦を繰り広げます。
日時
- シニアソフト:平成19年8月25日(土曜日)から27日(月曜日)
- ハイシニアソフト:平成19年8月26日(日曜日)から27日(月曜日)
場所
湖南市夏見 野洲川親水公園グランド(主会場および開、閉会式会場)
他 市内4会場
資料
- 市の行事および市長等の予定
- 広報こなん8月号
発表内容
司会
これから8月の定例記者会見を始めさせていただきます。それでは市長よろしくお願いします。
市長
本日の話題提供は3件です。
まず最初に、社団法人滋賀県エルピーガス協会甲賀支部から「ガス炊飯器」の寄贈をいただいたことについてお話をいたします。
去る4月19日、災害発生時における市民の皆さんへのガスの迅速な供給支援を行っていただけるように、滋賀県エルピーガス協会と「エルピーガスに係る災害時応援協定」を締結させていただきましたが、災害時の食糧供給機能を高めるため、先ほど植田和生支部長様から、10リットル炊きのガス炊飯器を2台寄贈いただきました。
このたびの新潟県中越沖地震でも、震災直後に被災者の皆さんから聞かれた中には、夕食をどうするかというような声もありました。災害時には炊き出しによりまして市民生活を支え、力強く復旧につなげていただけるものであり、感謝申し上げたいと思います。
ちなみに社団法人滋賀県エルピーガス協会甲賀支部長の植田さんは、財団法人滋賀県消防協会甲賀広域支部副支部長であり、甲賀市消防団長でもあります。
次に、湖南市日本語初期指導教室「さくら教室」の開設についてです。
すでにご案内のとおり、湖南市の在住外国人比率は県内で最も高い5.9%で、市民生活上もさまざまな課題を生じております。特に、外国籍児童生徒の教育に関しては、日本語を解することのできない子どもたちを学校現場で抱え込むこととなっていて、非常に苦慮してきたところであります。市立水戸小学校だけでも外国籍児童は50人を超えており、市内の小中学校合わせますと160人を超えているというのが実情です。
湖南市といたしましては、昨年、市役所内に多文化共生社会推進本部を設置して横断的に議論を重ね、今年度からは県内の自治体としては唯一「外国人集住都市会議」の正式メンバーとして参加する中でさまざまな調査検討を行った結果、日本語を解さない児童生徒を対象として、日本語能力や学校生活への適応支援を適切に行うための日本語初期指導教室を設置することといたしました。
この日本語初期指導教室は、去る6月24日に設立されました湖南市国際協会の協力を得て開設するもので、わが国の国花である「さくら」を教室名に冠させていただきました。場所は湖南市国際協会の入居しております湖南市梅影町3番地1の市有施設3階で、9月3日(月曜日)から開室することといたします。
外国籍児童生徒に対しては、学校生活での決まりや日本語会話能力、日本語の表記・読み方の指導などを、その保護者に対しては日本の教育制度や生活様式・文化の周知、教育相談などを行っていくこととしており、指導職員の人件費の一部には県からも補助がされております。
なお、去る7月13日に滋賀大学と協力協定を締結いたしましたが、今月20日から24日までのうち4日間、滋賀大学の学生6名が、教育学部学校教員養成課程の科目「国際理解教育実習2.」の一環として、市立水戸小学校において「サマースクール」を開催し、そのうち2日は子どもたちと一緒に宿泊する中で、夏休みの宿題を手伝ったり、一緒に遊んだりしていただくこととなっております。
最後に、「第13回日本シニアソフトボールファイナル滋賀・湖南大会」および「第12回日本ハイシニアソフトボール滋賀・湖南大会」の開催についてのお知らせです。
急速な高齢化が進む中におきまして、生きがいと健康な生活を願い、全国の高齢者にソフトボール協議への参加を呼びかけ、交流と連帯の輪を広げることを目的とした日本シニアソフトボール大会が、日本シニアソフトボール連盟の主催のもと、今年も湖南市において開催されることとなりました。
シニアソフトボールにつきましては、60歳以上の選手で構成されるチームが参加をされておりまして、今年は60チームにより争われることとなります。昨日は近江高校が甲子園で1回戦を突破いたしましたが、平成15年から毎年湖南市(旧甲西町)で開催していただいておりまして、シニアの甲子園として定着しつつあります。
今年度からは、文部科学省の後援をいただくこととなり、文部科学大臣賞を目指して熱戦が繰り広げられます。遠くから見ておりますと高校球児と見まごう機敏なプレーが見られることと思いますが、今月24日(金曜日)に監督・主将会議と歓迎レセプションを、25日(土曜日)午前8時から市内野洲川親水公園グランドで開会式を行い、市内各会場で闘いを繰り広げたうえで、27日(月曜日)には閉会式を執り行う予定としております。
市内からも2チームが出場する予定をしています。
また、今年は、67歳以上の選手で構成されますハイシニアソフトボールの大会も同時開催されます。昨年は秋口に別に開催されておりましたが、今年は今月26日(日曜日)、27日(月曜日)の2日間に13チームが試合をすることとなっております。
昨年までは宿泊や食事の手配などを旅行会社が請け負っておりましたが、今年からは湖南市商工会が受け持ち、秋の「湖南三山」と同じように地域でおもてなしをさせていただく体制を組んでおります。
湖南市といたしましては、災害時の安心安全の確保、子どもへの対応、多文化共生社会の確立、高齢者の生きがい・健康対策など、さまざまな分野で市民の皆さまにご協力をいただきながらまちづくりを進めてまいりますので、引き続きご理解賜りますようおねがいいたします。
以上でございます。
司会
以上3件につきまして、市長より説明をさせていただきました。それでは2番目の資料提供でございますが、市の行事予定表と広報こなん8月号、そして先日8日に石部の学童保育所の竣工式をさせていただきましたのでその資料をお配りさせていただきました。それから3番目の次回の定例記者会見については日が未定でございますが、9月は議会の定例会が4日から開催される予定でございます。このような関係で次回は9月3日13時30分からこの会場で開催したいと思っています。
それでは今までのなかでご質問などがございましたら、お受けさせていただきます。
記者より質問
湖南市日本語初期指導教室「さくら教室」開室について
Q:(記者)
さくら教室についてですが、湖南市以外ではどこかでしていますか。
A:(学校教育課長)
今年4月から長浜市で「和(なごみ)教室」として開室しております。
Q:(記者)
9月3日のスケジュールはどうなっていますか。
A:(学校教育課長)
学校で言えば入学式にあたるセレモニー等を考えております。
Q:(記者)
指導職員は何人おられますか。
A:(学校教育課長)
室長、指導員、通訳の計3名、あと国際協会のボランティアの方が3名ほどおられます。
Q:(記者)
入室は定員何人とかで登録してもらうんですか、それとも随時入れるんですか。
A:(学校教育課長)
日本語が日常生活に全く支障のない子、若干しゃべれる子、それと全く理解できず学校にいても解らない子がおり、当教室は全くできない子を対象として保護者に案内を出します。強制ではありません。3か月という短期で集中的に指導を行って、在籍校においてスムーズな学習や日常生活が行えるようにすることが目的であります。
Q:(記者)
3か月は固定メンバーですか。
A:(学校教育課長)
20名の定員の範囲内で入れ替わりはあります。途中からでも入室を希望する保護者の方がおられましたらその定員の範囲内で受け入れます。
Q:(記者)
保護者へのお知らせは学校を通じてですか。
A:(学校教育課長)
そうです。また、突然日本に来られて湖南市の学校に在籍される場合でも学校教育課でパンフレットをお渡しします。
その他
Q:(記者)
甲賀市のキャンプでの痛ましい事故がありましたが、湖南市としての現状と考え方はいかがですか。
A:(教育長)
全ての小中学校行事や生涯学習関係、各会館の行事等を調査しましたが、特に危険な状況の行事はありませんでした。また各小学校で行われている保護者引率の夏休み分団水泳もお盆前には終わります。今後の行事等についても十分安全を守るようにお話をさせていただきました。甲賀市では、旧の五町の行事が続いており、湖南市でも2年ほど前までは旧石部町で「海の教室」がありましたが、合併してからは行っておりません。今回の甲賀市の事故を教訓としていきたいと思います。
Q:(記者)
特に開催を中止したり、内容を変更したものはありますか。
A:(教育長)
特にありません。
新幹線栗東新駅問題について
Q:(記者)
新幹線南びわこ駅について、10月末の期限が迫っているがどうお考えですか。
A:(市長)
これまで、計画を主導してきた滋賀県と駅設置予定地元の栗東市が、対話をしないままただ1年間をムダに過ごしてきのではないかと思います。國松栗東市長は「推進」を掲げる一方、嘉田知事は「対話」をうながすだけで、自らどうしたいのかを明らかにせず、「対話」に参加してこられませんでした。「対話」を求めるだけでは「対話」にならないわけでありまして、参加して「違い」があることをお互いに認めあって初めて「対話」が始まるということをご理解いただかなければならないんじゃないでしょうか。そうした意味で、10月末まではあまり時間がありませんので、まずは嘉田知事が「中止」を明言されたうえで、國松栗東市長の「推進」との主張との間を埋め、國松栗東市長に「共感」いただけるような努力とリーダーシップを自らが発揮していただけるのではないかと心から期待いたします。
Q:(記者)
知事は促進協の正副会長会議を議論の場にしたいとお考えのようですが会議は出来るとお考えですか。
A:(市長)
正副会長会議というのは実は決定権がないわけで、促進協議会の意思決定は総会において行うこととされておりますので、総会に向けての努力を会長にはしていただけなければならないと思うわけであります。ただお互いが対立したままのものを総会に持ち込まれても混乱を拡大するだけだと思いますので、当然、一定の解決策を会長がまとめていただいて提案いただくという責務を果たしていただかなければならないと思いますし、おそらくそういう努力をしていただけるんだろうと思っております。
その他
Q:(記者)
今回の参議院議員選挙とその後の政局についてどう思いますか。
A:(市長)
政府与党には、改革をするのは良いがしわ寄せは庶民のところばかりに来ており、官僚の天下りや政治家の政治資金など、身内に厳しい改革ができていないんじゃないかということではなかったかと理解しております。改革の中で地方自治体を締め付けるということは、我々自治体が現場で国民生活をお預かりしておりますので、ストレートに国民生活を締め付けることにつながるということになります。永田町や霞ヶ関では実感が湧かないかもしれませんが、ちょっとした「想像力」を身につけていただかなければならないと思います。一方の民主党については、「勝って兜の緒を締めよ」という謙虚さ、奥ゆかしさが求められるのではないでしょうか。日本の国民性として、判官びいきということもありますので、じっくりと腰を落ち着けて、国民生活の安定を実現する弛(たゆ)まない努力をいただきたいと思います。
新幹線新駅問題の本質とは別の問題ではありますが、一昨日の栗東市手原における嘉田知事の発言の中に、報道によりますと土地区画整理「事業に対する県の許認可は形式的」という言葉があったとされておりますが、もしこれが事実であるとすれば、これほど県内の26ある市と町の職員すべてを侮辱した発言はないと強く抗議したいと思います。滋賀県知事は「形式」で数百億円の事業を認可するのか、これまでの県協議や技術的助言はすべて形式としてとらせていただいてよいのか、その単なる「形式」に従って施策を進めてきた市町の努力は一体何だったのかと、徒労感と無力感に襲われております。おそらくこれから県職員の言葉をまじめに聞く市町職員はいなくなるんじゃないでしょうか。裏返せば、これまで全ての県職員が「形式」ではなく実質として汗をかいてきた努力をも踏みにじることになります。私は新幹線新駅中止に伴う滋賀県知事個人の責任問題よりも、滋賀県内の自治体間関係が音を立てて崩壊していく方が、将来にわたって毎日の県民生活を不安定に陥れる恐れがあると憂慮いたします。
今日は、前半のおだやかな答えだけにしておこうと思っていました。あまり突出した発言は控えておこうと決意しておりましたが、全ての市町職員の名誉のために一言申し添えずにはいられませんでした。
司会
それでは定例記者会見を終わらせていただきます。
更新日:2019年07月01日