平成20年2月21日定例記者会見

更新日:2019年07月01日

このページは、市長定例記者会見の内容を政策秘書課でまとめたものです。

市長会見事項 要旨

(1)平成20年度当初予算の概要について

予算規模

一般会計 184億4,000万円 (対前年度比 1.8%増)

特別会計 115億2,427万円 (対前年度比 12.4%減)

企業会計 26億8,250万円 (対前年度比 36.4%増)

合計 326億4,677万円 (対前年度比 1.8%減)

(2)平成20年3月議会定例会提出議案の概要について

34議案

  • 条例の制定 14件 (新規2件、改正11件、廃止1件)
  • 補正予算 5件
  • 契約 1件
  • 当初予算   11件
  • 人事 1件
  • その他 2件
  • 報告 3件

資料

  • 市の行事および市長等の予定

発表内容

司会

 これから3月の定例記者会見を始めさせていただきます。それでは市長よろしくお願いします。

市長

 本日は、本来であれば3月に入ってすぐに定例記者会見があるはずなのですが、2月29日から議会定例会が始まりますことと、本日その定例会へ提出する案件を発表いたしますことから、前倒ししての定例記者会見とさせていただきます。

議会定例会は、今月29日に招集しておりまして、会期は3月19日までの日程とされております。市長提案は34件としておりまして、議発議案が10件あるとうかがっております。市長提案事項は、条例制定が2件、条例改正が11件、条例廃止が1件、平成19年度補正予算が5件、契約案件が1件、平成20年度当初予算が11件、人事案件1件とその他2件となっております。

条例制定は、平成20年4月から後期高齢者医療制度が実施されますことに伴う湖南市の事務に関する条例整備と、現在整備を進めておりますJR甲西駅前広場の環境と安全確保に関する条例の2件です。条例改正は、後期高齢者医療保険制度の導入など国や県の制度改正に伴うもの8件をはじめ、職員の給与や旅費を見直すものが2件、その他字句訂正が1件となっております。廃止する条例は後期高齢者医療保険制度の導入に伴うものです。

ご説明が前後いたしますが、会見項目の1件目に戻っていただきまして、平成20年度当初予算を11件上程いたします。

平成20年度当初予算は、平成16年10月に合併により誕生した湖南市としての4回目の通年予算となります。特に夕張市の破綻などに端を発し、全国的に財政健全化圧力が強くなる予算でもありますが、本市といたしましても歳入面の根幹であります市税の大幅な増収が見込めないなか、地方交付税も減らされておりまして、厳しい財政状況にありますが、一方で、国が義務づけてくる市民の安心安全を確保するための事業や、合併関連事業であります新市建設事業に計画的に取り組んでいく必要があり、極めて狭い海峡を座礁することなく舵取りを迫られた予算となっております。

そうしたなか、昨年、市の行政改革大綱を策定しまして、指定管理者の公募や事業仕分けなどを行い、市民や民間の目線での事業見直しを図るとともに、市の総合計画で目指すまちの将来像の実現に向けて全力で取り組む予算としております。

一般会計予算につきましては、市税収入についてはほぼ前年並み、国庫支出金が駅周辺整備や校舎改築などに伴う国庫補助・交付金を含めて10%程度の増額を見込んでおりますが、地方交付税が9%や県支出金4.7%の減少が見込まれますことから、総額では1.8%増となります184億4000万円と、昨年度と同程度の予算といたしました。

特別会計につきましては、平成20年度で終了する土地取得事業特別会計をはじめ8つの会計がありますが、国民健康保険診療所特別会計では19.3%の減額、後期高齢者医療制度の開始に伴い老人保険事業特別会計を91.1%減額し、後期高齢者医療特別会計を新設しております。公共下水道特別会計は既発高利率債に借換債などが膨らみ26.9%増額となっておりまして、8会計の合計は12.4%減の115億2427万円といたしました。

企業会計は訪問看護ステーション事業と上水道事業の2会計ですが26億8250万円であり、合計総額は前年度比1.8%減の326億4677万円としました。

新年度の主要な事業といたしましては、遅れておりました戸籍システムの電算化や、地域の自然環境や生きがいづくりのための市民協働事業(どんどん公園整備、市民手づくりグランドゴルフ場整備、里山エリア再生)、引き続き住居表示事業を進めますとともに、市内各所の渋滞解消を目的とした道路整備を行います。道路に関しましては、合併の象徴となる三雲石部連絡道路や甲西橋架け替えに加え、次の課題となります石部小学校耐震工事のための進入道路計画も計上しております。甲西駅や三雲駅の周辺整備を引き続き進めますのに加え、現在着手しております都市計画マスタープランづくりを深める中で石部駅周辺整備計画を検討してまいります。甲西南部ほ場整備も引き続き県と協働して進めてまいります。

安心安全面では、合併事業であります防災行政無線整備が来年度完了いたしますので、全国瞬時警報システム(J-ALERT)(ジェイアラート)を整備いたしますとともに、消防団の消防車輌入れ替えや耐震性貯水槽新設、防災倉庫整備、地震防災マップの作成などを行います。また、障がい福祉計画や人権福祉計画、次世代育成支援行動計画、介護保険事業計画などを策定するほか、妊婦健康診査助成事業を拡充し、公共施設のユニバーサルデザイン化事業も継続していくこととしております。

さらには、市内各学校・園の耐震工事を進めますとともに、日本語の話すことにできない外国籍の子どもたちについて日本語初期指導教室を引き続き運営してまいります。地域自治の推進につきましては、ソフト面で昨年度まちづくり交付金制度を創出いたしましたが、現在まちづくり協議会を順次立ち上げていただいておりますことから、拠点施設としての菩提寺コミュニティセンターや市民学習交流センターの整備検討を行ってまいることとしております。

以上、本日の会見項目は2件でございます。詳細は担当よりご説明申し上げますのでよろしくお願いいたします。

司会

 以上につきまして、市長より説明をさせていただきました。各担当のほうから補足説明をよろしくお願いします。

財務課長

 予算概要についてごく簡単に説明いたします。一般会計と特別会計について概要を説明させていただきます。先ほどから市長からありましたとおり、私どもの市でも大変厳しい状況にあり、政府の経済見通しの中で設備投資については若干回復しておりますが、民間のシンクタンクでは経済成長率は落ち込むであろうとされております。内需主導の成長を見込んでおりますけれども、アメリカのサブプライムローン問題をきっかけに円高ドル安や原油価格の高騰というようなことが景気の先行きに影響し、ひいては市税の伸びを鈍化させております。地方財政につきましては三位一体改革はほぼ終了いたしましたけれども、引き続きまして歳出全般にわたる見直しということでございまして、国といたしましては交付税の減額がなされております。今年の1月に国から提示されました平成20年度の地方財政収支見通しの概要につきましては、総額で83兆4千億円という金額が出ており0.3パーセントの増ということでございますが、新たに地方再生対策費という形で4千億円の増額が見込まれておりまして、それを差し引きますと7年連続で減額ということになっております。この地方再生対策費については既に報道等でご存知かと思いますが、一定の場所に偏在している地方税を地方に再配分ということで制定されたものでございますが、私どもの市で言いますと、2千5百億円が市町村に配分される中で人口5万人程度の市で約1億3千万円が配分されるところ、幸か不幸か人口密度等の関係から6千9百万円になります。こういったことから交付税等につきましてもかなり減額をされる見込でございます。

こういった中で湖南市の新年度の予算につきましては、大幅な増収は見込めないということで一般財源としては減少、または横ばいということで、平成17年度に策定した集中改革プラン及び定員適正化計画を元に職員給与の減、人件費の削減、手当等の見直しを進めています。また本市につきましては財政硬直化ということで更に厳しくなっており、平成18年度決算では経常収支比率が96.0パーセントと合併した市では高いほうでございます。その中でますます経常経費の縮減に努めてまいります。先ほど市長の言葉にもありましたが、昨年12月15日に行財政改革の一環として事業仕分けを行い外部からの目線で事業を精査し、新年度予算に反映させていただいております。予算概要については一般会計が184億4千万円、特別会計につきましては国民健康保険会計の中に事業勘定と診療所事業がありましたが、それを分離させまして、国民健康保険診療所特別会計を新たに設けさせていただきました。また後期高齢者医療制度の創設に伴いまして後期高齢者医療特別会計を新たに創設させていただきました。総額326億4千万円余りと前年度より5億8千8百万円の減額とさせていただきました。大きな原因となるものは老人保健事業特別会計で会計閉鎖を行うまでの残を計上しますので91.1パーセントの減となります。

予算の総額については、歳入の根幹をなしております市民税につきまして住宅ローン減税が所得税で控除しきれない分を市税で控除ということで約4千万円程度の減があるということで、昨年度同額程度にローン減税の減額を見込ませていただいております。法人分につきましては若干法人税割で企業の堅調さを受け2千9百万円の増額、固定資産税につきましては企業が好調で設備投資がまだまだ続いているということから8千万程度の伸びであり、合計で0.7パーセント、6千4百万の増加でございます。次に地方交付税につきましては先ほど申しました地方再生対策費の6千9百万円の増加はあるものの、前年に比べまして9%の減であります。また国・県の支出金につきましては合併関連の事業でございますが三雲駅・甲西駅周辺整備、それから学校の耐震・改築といったものが本格的に実施されるということで、国の補助金・交付金につきましては1億2千9百万円、10パーセントの増を見込んでおります。それから県支出金につきましては、新たな財政構造改革プログラムによる減少の影響は見込んでおりませんが、全体といたしましては4千6百万円、4.7パーセントの減としております。また繰入金につきましては財政調整基金が枯渇寸前状態であります。そういった部分で出来るだけ基金を取り崩さない財政運営ということで本年度は1億1千万円にとどめました。なお19年度の3月補正で当初見込みより1億円余り取り崩しを抑えたのと減債基金に新たに5千万円積み増しさせていただいて公債費の繰上げ償還に充てさせていただきます。最後に市債ですが大きな事業が本格化するということでかなり大きな伸びになっております。高金利の公的資金や平成9年度に発行いたしましたふるさと林道の借り換えで3億2千7百万円と見かけ上起債が大きく膨らんだ格好になっております。

次に歳出でございますがコミュニティバスの運行経費やまちづくり交付金の増額がございます。それから後期高齢者の医療制度が創設されたということで広域連合への負担金や保育園運営経費の増加により民生費での増であります。衛生費について減額になっておりますが、これは老人保健医療制度がなくなったということで大きな減額となっております。妊婦検診公費負担制度については妊婦さんの定期健診について1回当たり2千5百円の10回分を公費で負担しようというものであります。また、継続事業でありますが三雲石部連絡道路関係事業、都市計画マスタープランの中で中心核交流拠点施設で三雲、甲西、石部駅周辺整備事業もございまして、土木費につきましては3億3千万円程度の増額となっております。それから消防費でございますけれども今現在整備を進めております防災行政無線につきまして、全国瞬時警報システムのJ-ALERTを中に組み込むことにより有事の際に自動的に防災行政無線を起動いたしまして避難を呼びかけます。それから臨時職員の増や継続費であります岩根、下田小学校の大規模改造がございます。性質別の説明でありますが公債費の借り換えはほぼ昨年並みか若干増加傾向であります。積立金は2億円余り増で合併特例債を活用いたしました振興基金を積ませていただいております。また後期高齢者医療制度創設に伴い繰り出し金が大幅に減となりました

これらの財源ですが、自主財源については若干減、依存財源が増えておりますが全体としては昨年とほとんど変わっていません。また起債残高ですが、19年度末で210億円でそのうち先ほど申し上げました振興基金が13億円ございますので貯金しながら借金をしているという状況でございまして、差し引きいたしますと197億円の残高であります。

また、特別会計の起債残高については国保診療所の起債が約2億5千万円程度、住宅融資資金特別会計が1千万程度、下水道事業で185億6千万円となっております。それから、土地取得事業が三雲駅裏の土地を購入する際に発行し、平成20年度で完済いたしますものが2億9千万円でございます。その他上水道が26億1千万円余り、起債残高の合計が425億円となっております。全体としてはかなり大きな金額でございますけれども今後計画的に償還していく予定です。

主要事業については特筆するものだけ申したいと思いますが、公営企業金融公庫の出資金が390万円、地域総合センター事業が885万円、県下で草津市と本市だけ未導入であります戸籍総合システム導入が7560万、これについては平成20年度でほぼ完了させる予定です。それから市民課の住居表示整備事業ですが、平成18年度から進めてまいりました。消防用備品購入は老朽化した消防車を更新するものであり、防災倉庫整備事業は各公民館に設置しており最後に石部南公民館に設置いたします。またAEDについては中学校には本年度で設置済みであり新年度では各小学校に配置いたします。以上でございます。

司会

 続きまして議会定例会の案件につきまして説明いたします。

総務課長

 議会定例会については34議案を提案させていただきます。1,2号議案は新規条例でございます。1号議案は後期高齢者医療に関する条例を制定いたします。2号議案は現在整備を進めております甲西駅前広場の駐車場や駐輪場に必要な事項を定めたものであります。3号議案は湖南市事務分掌条例の一部改正ということで、4月から始まります後期高齢者医療制度等に伴います一部改正になります。4号議案は通勤手当の金額と私傷病休暇の日数をいずれも国の基準に合わせるための改正でございます。5号は職員旅費支給条例の一部改正で旅費と通勤手当の関係を見直したものであります。6号議案は特別会計条例を一部改正するものでありまして、先ほど財務課長より説明がありましたが、法令により設置される3つの特別会計を市の条例の枠組みから外すものであります。7号議案は後期高齢者医療制度開始に伴い支援金の支給や医療分を含めた保険税率を見直す改正であります。8号議案の手数料徴収条例の一部改正は社会保障協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例に関する法律の施行他に伴う一部改正であります。9号議案につきましては福祉医療費助成条例及び老人福祉医療費助成条例の一部を改正する条例の制定であり、健康保険法等の一部改正に伴い改正するものであります。10号議案は訪問看護ステーション設置条例及び国民健康保険診療所設置等に関する条例の一部改正についてであり、これにつきましても先ほどと同様、健康保険法等の一部改正に伴い改正するものであります。11号議案は国民健康保険条例の一部改正であり、これも同じく健康保険法等の一部改正に伴い改正するものであります。12号議案は介護保険条例の一部改正であり、介護保険料の激変緩和措置を継続するものであります。13号議案は水道事業の設置等に関する条例及び水道事業給水条例の一部改正であり、現状に合わせて管理者を管理者の権限を行う市長であるとの表記にするものであります。14号議案は居宅介護支援事業所設置条例の廃止であり、居宅介護支援事業所の廃止に伴い条例自体を廃止するものであります。その後15号議案から31号議案までは補正予算と新年度の当初予算、一般会計及び特別会計等であります。あと32号議案では人権擁護委員候補者の人事案件、33号議案では総合計画基本構想の一部改定、また34号議案では国一バイパスの工事にかかる地元区との旧慣使用権の廃止でございます。以上です。

司会

 本日の資料提供ですが、市の行事および市長の予定を置かせて頂いております。その中で明日になりますが、健康こなん21策定委員会から答申が明日の14時から市長室のほうでなされます。よろしくお願いいたします。今回の定例記者会見の内容は以上でございますが記者さんのほうから質問等ございましたらお受けしたいと思います。

記者より質問

新年度予算について

Q:(記者)

 大きな事業のなかで本格的に着手するのは三雲駅周辺整備事業ですか。

A:(財務課長)

 三雲駅周辺整備事業はすでに始まっていますが、20年度は主に市道三雲駅線の用地買収や移転補償などです。本格的な工事は21年度になります。

Q:(記者)

 特に増えるのは。

A:(財務課長)

 大きく増えるのは甲西駅周辺事業です。その他に甲西橋も増えます。

Q:(記者)

 事業仕分けでなくした事業はありますか。

A:(財務課長)

 廃止や縮小に際しましては市民の方々の合意も必要ですので特に早期に着手できるものから新年度事業に組み込ませていただいております。事業仕分けに上げさせていただいた44事業のうち廃止が1、現行どおりが4、内容・規模見直しが5、などとなっており、 20年度は人間ドック助成の廃止、職員互助会補助の減額、修学旅行補助金減額と事業仕分けを反映させたのは以上3つです。その他の事業につきましても順次見直しをさせていただきます。

Q:(記者)

 新規事業とありますが、妊婦の健康診断助成は以前あったものの拡充ですか。

A:(財務課長)

 今までは2回であったものを10回にさせていただいた拡充です。

Q:(記者)

 県が削減した就学前の乳幼児医療については市としてはどのような対応をしていますか。

A:(財務課長)

 平成19年度の制度のままで行っています。個人負担500円は500円のままで組んでいます。

Q:(記者)

 甲西駅周辺整備事業の着工は今年度からですか。

A:(財務課長)

 着工は18年度から行っておりまして、市役所の前の道も含まれています。

Q:(記者)

 市民協働事業は市民参加につながると思うのですが、形として市民が整備そのものに一緒に参加するということですか。

A:(財務課長)

 市民ができない部分を市がするということです。野洲川親水公園にグラウンドゴルフ場がありますが市民の皆さんの利用が多くて拡張の要望が出ております。皆さん方のお手を借りながら進め、市民にできない部分を市が整備していくということです。

Q:(記者)

 市民はボランティアですか。

A:(財務課長)

 無償ボランティアです。

Q:(記者)

 予算に上がっているのは事業費だけということですか。

A:(財務課長)

 事業費ということで、野洲川親水公園については芝張りだけを見ています。

司会

 あとございませんでしたら、次回の定例記者会見でございますが、4月9日午前11時からこの場所で開催させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。それではこれで定例記者会見を終わらせていただきます。

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