令和3年7月6日定例記者会見

更新日:2021年12月03日

このページは、市長定例記者会見の内容を秘書広報課でまとめたものです。

【市長会見事項および資料提供】

(1)株式会社重信工務店様からナノゾーンコート(庁舎の抗菌コーティング)施行いただきました

(2)新型コロナウイルス感染防止対策として飛沫防止パーテーション等の寄贈品の贈呈式を開催します~共栄工業株式会社様から公立保育園、こども園に寄贈いただきます~

【発表内容】

司会:皆さんこんにちは。時間となりましたので、ただいまより令和3年7月度の市長定例記者会見を始めさせていただきます。それでは市長挨拶よろしくお願いします。

 

市長:ご苦労さまでございます。先週から報道機関の皆様よりご質問を受けていること、新型コロナウイルスワクチン接種の針刺し事故の件について自分なりの考えを述べさせていただきました。いろいろご迷惑かけ、ご心配をおかけしたことについて反省しておりますし、申し訳ないと思っております。ここにコメントさせていただきましたように、今回の事故については、あってはならない事故であり、使用済みの注射針をさした方に対しては、引き続き、健康状態の見守りを行っているところでございます。その後の体調につきましても、特に問題はないということの報告を受けております。今回の針刺し事故については、事故覚知後直ちにウイルス性肝炎、HIV、梅毒検査等を実施して、陰性を確認していることから、医師としての経験により今後の健康被害の発生や、被害拡大のおそれがないこと等を判断し、公表を見送るということにしました。新型コロナウイルスワクチン接種という市民の関心の高い事案であることから、同様の事故発生の未然防止医療等への注意喚起の観点から、今後同様の事案が発生した場合には、迅速に公表に努めて参りたいと考えております。重ねて申し上げます。いろいろご迷惑をおかけしまして、ご心配をかけました。今後は注意していきたいと思います。申し訳ありませんでした。

 

司会:本日提供しています資料につきましては添付させていただいてますように、株式会社重信工務店様から庁舎の抗菌コーティングを施工いただきました。これについての感謝状の贈呈式をさせていただきます。また、その後になりますが、新型コロナウイルスの感染防止対策として、飛沫防止パーテーション等を共栄工業株式会社様から寄贈いただきますので、その贈呈式を、この記者会見を終わってからさせていきますのでよろしくお願いしたいと思います。

その他としましては今まで資料提供させていただいた、7月以降の接種券の発送スケジュール、学校教育課からの資料提供をつけさせていただいております。また広報こなんの7月号もお手元に配布しておりますのでよろしくお願いしたいと思います。それではご質問をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

 

記者:針刺し事故について伺います。今回公表しなかったことについてなんですけれども湖南市においては、事務処理ミスの公表についての要綱がありまして、とても素晴らしいシステムだと思っているんですけれども。それに則っとれば、コメントにありますけど同様の事故発生の未然防止、医療機関への注意喚起の観点からすると考えなくても、公表するということに至ったと思います。しかし市長、幹部職員で公表しないことを決めたということなんですが、この辺の議論というのは一体どうなっていたんでしょうか。

 

市長:市長に就任したときに、幹部の皆さんから、事務処理のことについては、内規、訓令があることについては聞いております。その中において、いろんなミスがあった場合に基本的にはやっぱり開示するという方向であるということは承知しております。もう一つは、この内規があるかないかは別にして、やっぱり、時代的に言うと、公表していくという時代になるのかなというふうに思っております。そのことについては把握しております。今回、内部においてどうしようかということを検討しまして、いろんな考えがあったと思いますが、今回非公表としました。その最終的な責任は、これを決めた私でありますし、私の判断です。

事故発生は確か4月30日で、そのあと連休があり、行政が動き出したのが、5月6日から、書類上もいただいてます。書類の前に、この針刺し事故が起こった直後に報告を受けましたし、対処の指示を出しました。市役所にいた時に報告を受けましたので、直ちに、対応するように、連休中も、これまでの報告を受けてましたので、自分なりに注意をしておりました。そして連休後に行政としての対応が始まったということを覚えております。そのあと、協議をしました。そこで自分の経験と保健所の一つのお考え等から考えて、いろいろなことを考えて非公表としました。

自分としては、この対応について・・・行政としての対応の仕方としてでありますが、医療とか介護の現場での意見とはまた違った角度で対応していかなければならないことについては、対応しており、その後の報告を受けていましたので、もろもろのことを考え、非公表でいこうかということでした。

今回指摘を受けてから、「湖南市事務処理ミス等の公表に関する要綱」という、平成29年5月1日付の訓令をもう一回読み直しました。今は、これに合致するようにしなきゃならんということは思っております。対応の仕方については、まずさはあったと思っております。今後はいろんなことで、いろんな事案が起こった時はその都度その都度これに照らし合わせて考えていきたいというふうに思ってる。何回も言いますが、隠そうという気はありませんでした。これにつきます。

 

記者:再度聞きます。私がこの訓令「事務処理ミス等の公表に関する要綱」について、なぜ聞くかといいますと、本来だったら、これに則って見れば、普通に公表するはずであったのに、一体そこにどんな議論があって、この要綱に対してこういう結果になったのか。

なぜこの要綱があるかといえば、考えたらわかると思うんですけれども、隠して後から出た場合に、市民或いは、国民の皆さんもこういう時代ですんでネットニュースでも隠蔽だとか忖度等と言われていますが、そのように行政の信頼がなくならないようにするためなんだと思うんです。私は何人かに取材を行いました。その中で職員さんが言っていたのが、一つは「市職員じゃないから事務ミスにはならない。」というコメントですが、でも業務委託が入るでしょう。もう一つは、「事務処理じゃない。」という見解もありました。果たして本当にそうなのかと思ってですね、要綱を当時に作った人に聞いていました。前市長なんですけど、たずねましたら「そんなはずはないだろう。事務処理よりもはるかに重くって、しかもこれ公表となるとなってるはずだと。公表するのは当たり前だと。いつからその対応が変わったんだ。」いうことなんですね。

昨日ワクチン接種対策室に話を聞いて、最初は事務処理のミスではないのでという話だったんですけど、後から人事課に問い合わせました。僕はちょっともう1回再度、前市長の話も聞いた上、人事課に問い合わせたら、「いや記者の言ってる通りです。」と。公表するべき事案でしたというふうになったわけなんですが、今回だったら、この要綱に基づき処理するのに、本来は所管課に尋ねるべきだと思うんですね。そういうことを多分しなかったんだろうと思うんですけれども、一体その辺の議論はどうなっていたのかというのをちょっと教えていただきたいと思います。この要綱について評価しなかったのか。評価した上でやったのか、所管課に問い合わせをきちんとしたのか。ということについて伺います。

 

市長:これについて、協議はいたしました。この経過について、再度確認をし、それから、その後数日の経過の中でどういう状態であるかということを、確認しました。それから書類としては、市に報告のあった書類、それから保健所に上がっていく書類等の確認をしました。

それから、その後の状態、リスク管理ということについての問題、これも確認しました。最終的に今言われたように、リスク管理、介護施設、医療機関においての対応の仕方、あってはならないことだけど、あった時の場合の対応の方法、或いはそのことについての状況を把握して、アドバイスを皆さんに求めて、最終的に、公表するかどうかといこうとについては、自分の判断と皆さん方のアドバイスを聴きながらということでした。公表するかしないかということの判断については、いろんなことを考えながら今、報道機関の方が言われることも考えながら、自分で最終的な判断をしました。

 

記者:もう一度聞きます。要は、議論の中で、この要綱がどう評価されたか、そこをちょっと教えていただきたい。なんでしたらもう、事務方の方にしゃべってもらってもいいんです。

 

総合政策部部長:今記者からのご質問で、市長からもお答えをさしていただいたんですけれども、私の方からも説明をさせていただきます。今回の件につきまして、事務処理ミスの要綱に基づいて公表をすべきではないのかということが前提とするのではないかということでございますが、もともとこの事務処理ミスの公表に関する要綱につきましては、過去に、様々なこうした事故や事件等が起こった場合に、個別公表という形でそれぞれがやっておりました。

その時からも、行政のこういった問題につきましては、規定は特になかったのですが、公表をすることで行政の透明性を保っていくということを目的としておりますので、公表するということは大原則として考えております。

この要綱が出来た当時は、他市において公表されている状況もありました。それは他市で事務処理ミス等があった場合には、直ちに公表されているにもかかわらず、当市にはそれがなかったということがありましたので、この要綱を作って公表していくこととなりました。そうした中に、一括公表という方法と個別公表という方法で、公表をさせていただいておりました。一般的には今回のようなこともそのうちの一つです。そういったことの公表の基準として考える時にはこの事務処理要綱に基づいて、判断をさせていただくことになります。

今回の件につきましては「針刺し事故」ということで、この要綱に基づくということになるのですけれども、事故の特殊性とか、ワクチン接種が国や県と連携して、市町が行ってきているこの社会情勢を、いろいろ考えたときに、事故発生後に、いわゆる事務処理ミスの手続きは、本来決められたことがあるんですけど、そんな悠長なことを言ってる場合ではないということで、直接担当課の方から、幹部に報告がございました。これは重大な案件ではないかということで、市長とも協議をさせていただき、報告を受けて速やかに協議を行いました。事務処理ミスの事案であっても、いわゆる要綱に定めるような事案であっても、重大な事故であることなどについては事務処理ミスの要綱に定めているように、原則公表ということは、常に私ども頭には置いております。今回もそのことについて、市長と協議をさせていただきました。

事務処理ミスのこの要綱の中に第3条中に、公表の区分において除外規定がございますので、一般的にはこの除外規定をもって公表しないという判断もあり得るケースもございます。今回のことにつきましては、事故覚知後に、内部の報告や県への報告、保健所への報告そういったことを、担当課としては、迅速で的確に処理をしたというふうに考えております。公表か非公表の最終判断におきましては、もう報道にもありますように、保健所等のご意見を参考に、先ほど、市長も申しましたように、利用された方への対応状況、また市長の医師としての経験等を勘案して、当時の判断として、非公表にさせていただいたということでございます。

 

記者:ちょっとわかりにくかったんですけれども、要はこの要項については評価したということですね。

 

総合政策部部長:これを全く無視してるわけではございませんので。

 

記者:だとしたらこの要綱に書かれている要件から見ると、当然これ出すって話になるんですけれども、この要綱のどの部分をもって出さないというふうに決めたんでしょうか。

 

総合政策部部長:これは、報告をさせていただいたことでもございますけれども。保健所等の意見の中に最終は市の判断ということがございました。市の判断の中におきましては、針を刺された方の対応、また状況を考える中、要綱の第3条の除外規定においては、この事故を公表することで、病院や施設が特定されて、第3条1項1号に該当する可能性もあるのではないかというふうなことの懸念もありましたので、そういったことを総合的に判断して、最終的に市長と協議の上で、公表しないというふうに決定させていただいたということでございます。

 

記者:公表案件ではですね、プレスリリースを今回もらいましたけれども、医療機関については特に書いてません。別にそういうような発表の方法は可能だと思うんですね。実際そうしてますから。今回私は、場所出して書きましたけど、市長関係の医療機関であったからというような忖度があったとか、忖度になるんじゃないかとかということがあるから、この要綱があって、もう何があっても、システマチックにやっていきましょう。非常に極めて私が問題だと思っているのは、要ははっきり言いますけど、生田市長になってから、ガバナンスが効いてないんじゃないかということなんですね。一体このどこの部分をもってというふうに聞いてるわけです。今でも全然明確だと思わないんですけども、後から聞いたら、いや人事課に聞いたらこれ出す案件だというふうになっていると。一体どっちが本当なんですか。

 

総合政策部部長:今のご質問ですけれども、この公表の判断に当たりましては、公表する部分についても先ほど説明したとおりでありますし、開示することによる様々なリスクも十分検討をさしていただいたつもりです。その中で市長の病院であるということに対し、その忖度があったかないかということでございますが、そういったことは全くございません。むしろ、そういうことも含めて協議をさしていただいただきました。その中で最終的に判断として公表しないという決定しました。

 

記者:しつこいようですが、もう1回だけ、医療機関や施設等わかるだとか、個別にわかってしまうだろうというような懸念があったということですね。

市役所って市民さんを相手にしてますから、当然こういうものを発表したら、誰かわかるかもしれないということが当然あると思うんですね、どんな案件でも。それとこれと何が違うのか、説明していただきたい。

 

総合政策部部長:この案件につきまして先ほど言いました3条の1号の規定に、該当する可能性があるのではないかという懸念があったということを先ほど申し上げたわけですけれども。当時高齢者施設でのワクチン接種を医療機関がやっているということにつきましては、もう限られた中で実施しておりました。これにより、公表をすることで、そこしかやってないというふうに、結果的に市民の皆さんに、わかってしまうということも懸念して判断をさしていただいたということでございます。

 

記者:この案件についてはこれで最後にします。この案件についてはこの要綱に基づいたら出すべき事案であると。本来だったら・・・ということでいいですよね。

 

総合政策部部長:原則公表するということは、その通りでございます。今回の結果については検討をさしていただき最終的に、公表はしないというふうに判断をさせていただいたのですが、今更ではありますが、市民の皆さまの信頼を損ねるようなことに繋がりかねないような対応となったので、今後については、積極的な公表に努めていきたいと考えております。

 

記者:出すべきであった云云かんぬんじゃなくて、僕が聞いているのは、だからこの要綱に照らし合わせて出すべきじゃなかったのか出すべきだったのかという話。

 

総合政策部部長:それは先ほど市長の冒頭の挨拶の中にもございましたけれども、本来でしたら、出すべきものであったのかもということでは深く反省してるところでございます。

 

記者:これで以上です。

 

記者:ちょっと冒頭に遅れてきてしまったこともあって大事なことなんでご確認させてもらいたいんですが、今回の針刺し事故の未公表だったことについて、生田市長は現段階では、公表すべきであったというふうに考えておられるということでいいんでしょうか。

 

市長:基本的には私、公表すべきであったかなと思ってますが、今後このような針刺し事故、あるいはワクチンの2回打ちとかありますね今。同じ会場で、集団接種場で2回打ってしまった。同じ日にね。というのとは、いろいろ違うと思ってます。針刺し事故と、ワクチンを続けて2回打ったというのと、被害をこうむった人に対する、対応の仕方とかその重要性とかいうのは、違うというふうに思っています。基本は基本ですが、ケースバイケースという側面もあるんじゃないかと思っています。この間いろいろご指摘を受けた中において思ってるのが、20数件、これらのワクチンに関するいろんな形のパターン、いろんなパターンありますので、どのようにしてったらいいのかなあということを思います。それはもう、医者の端くれとしての考えから、行政としての対応の仕方というのはまた別だと思います。こういう件については基本的にはやっぱり公表すべきだったかなということは思いますが、また別の側面で言うならば、もう一つの世界で生きてる人間としては違った側面を考えるということもあります。ご指摘にもありますが、どっちの立場やねんと言われるのはよくわかってるつもりですが、基本的には公表していくということがよかったのかなということを思って反省をしてます。皆さんに怒られるかもしれませんが、針刺し事故ということは、それぞれの医療機関において或いは介護の施設においてリスク管理という形で、きちっとリスク管理をされているわけです。想定外ではなしに想定内でして、想定して対応決めとるわけですね。それは、例えば、ウイルス性の肝炎とか、エイズとかいうことに対する対応の仕方、それから皆さんがたマスコミへの対応、世間の考え方とかいうことについて、私も、あるいはそれに関わった人たちも、ある面においたら、反省する部分があったのかなと思っています。確かに、ワクチンの接種ということの重大性ということは考えるけれども、この針指し事故ということに対する考え方が違ったものがあったんだと思う。だから、私はこの湖南市の行政の責任者としての立場の発言と言う事にわきまえて言わしていただくならば、今回の件について違った対応の仕方があったんじゃないかなということは思っています。分けて考えていかなきゃならないし、皆さんがご指摘されるように、自分なりに反省するところは、反省しながら対応していこうと思っています。

 

記者:今の答えに絡んでなんですけれども、要するに話を解釈すると、要は医療者としての判断が優先されたと、行政としての判断よりも、医者としての判断が優先される。確かに自身が経営される病院でこういう話があって、その後の経過が悪くなったら話は別ですけど、そんなことはないんだと思います。行政の判断としてどうかっていうことが問われているわけです。前々から言ってますけども、もしもその行政の判断にご自身の医療者としての判断が入ってくるんであれば、さっさとですね、医療法人の理事長もやめられてですね。行政の判断に専念できるように、市長職一本でやったほうがいいと思うんですけど、どうでしょうか。

 

市長:あの、言葉尻とらえて言うつもりはないけども、医療従事者としての発想を優先して考えたという気持ちはありません。行政としての透明性とか公表性とかいうことを考えなきゃならんという事実は、よくよくわきまえてるつもりであります。しかしながら、冷静になった時に、医療従事者としての発想も加味して考えるということもあってもいいのではないかというふうにも思います。行政の判断がすべてその上にあるのかということは、時代が、いずれ考えてくれるんだろうなというふうに思います。先ほど言った理由はそこにあります。優先してということじゃないですが、医者の端くれとしての判断を加えたことは確かであります。またそれも当然あっていいというふうに思ってます。それと、医療法人の理事長の件ですが、現場には医療部門の診療部門には、私責任者ではありませんが、法人としての責任者という立場は残っております。それをさっさと退けという話は一つのご意見として承ってはおきます。

 

記者:もう一つ、今回の件で、大事だなと思ったことは、ちょっと言葉でしゃべらせていただきましたけれども、ご自身の医療機関ということであるんだったら、なおのこと出すべきだったと思うんですけれども、それが出さないと余計にネットでもたくさん上がっていますけれども、隠蔽だとかなんだとかいうふうに言われると思うんですが。そこの評価について市長自身はしなかったんですか。

 

市長:ごめんなさい。いろんな考え方がありますし、ネットとかでもいろいろ書かれていることは知っております。それは一つのご意見として承っております。そういう考え方もあるということも知っておりますし、いろんなところからいろんな角度からご意見承ったことについては、まだ、柔軟なところも残ってますので、ご批判を受けとめております。

 

記者:それではご自身のところの医療機関だから、隠そうとしたっていうような思いは全くなかったということでしょうか。

 

市長:ありません。

 

司会:他どうでしょうか。それでは今月の市長定例記者会見を閉じさせていただきます。

次回は8月3日を予定しておりますのでよろしくお願いします。

またこの後、少し、お時間いただきまして、感謝状の贈呈式を行いますのでよろしくお願いいたします。