平成21年2月4日定例記者会見

更新日:2019年07月01日

このページは、市長定例記者会見の内容を秘書広報課でまとめたものです。

市長会見事項 要旨

(1)湖南市道路整備計画の策定について

 本計画は、今後整備すべき市道の位置づけを明確にするとともに、各路線の整備優先順位を検討し、道路整備の透明性と効率性を図ることを目的とする。
 概ね10年間(平成21年度から平成30年度)の整備計画

(2)学校評議員、学校運営協議会理事、学校応援団本部役員合同研修会の実施について

 市内各小中学校の学校評議員、学校運営協議会理事、学校応援団本部役員並びに学校関係者が一堂に会し、湖南市の学校教育の特色や課題について研修し、地域に根ざした信頼される学校づくりの推進に役立てることを目的とする。
 2月10日(火曜日) 午後2時10分から4時50分
 市民学習交流センター(サンヒルズ甲西)

(3)「湖南市の小さな詩人たち ~子どもが作った詩・俳句・川柳・短歌~」事業の表彰について

 表現活動を通じて子どもたちの言語力や表現力の育成をめざした標記事業の今年度の被表彰者が決まり、2月17日に表彰式を行う。

(4)湖南市教育奨励事業表彰について

 市内幼稚園、小中学校の教職員の自主的・自発的な教育研究活動の促進を図るため、個人またはグループによる優れた研究に対して教育奨励賞を授与する取り組みを昨年度から実施しており、2月17日に「湖南市の小さな詩人たち」事業の表彰式とともに今年度の表彰式を行う。

(5)湖南市統合型経営マネジメントシステムにおける事務事業評価の結果について

 「行政評価」を導入するにあたり、今日まで取り組んできたISO9001と主要事業進捗管理、新しく取り組む事務事業評価を統合して市独自で湖南市統合型経営マネジメントシステムを構築したが、試行的に実施した事務事業評価について、その結果と今後の市の方針を決定したので報告する。

資料提供

(1)緊急経済・雇用・生活対策に伴う市営住宅入居者募集について

 非正規雇用者の解雇などにより住居の退去を余儀なくされたかたへの支援策として、市営住宅5戸を提供する。
 受付日時:2月16日(月曜日)から2月18日(水曜日)

資料提供

発表内容

司会

これから平成21年2月度の定例記者会見を始めさせていただきます。それでは市長よろしくお願いします。

市長

本日の会見事項は、次第を見ていただいて分かるとおり、教育委員会が主となっております。詳細はのちほど教育長からもお話しがあるでしょうが、本市といたしましても教育問題については非常に敏感でありまして、先だっても全国学力・学習状況調査の調査結果について、市町村ごとの調査結果が公表されるような場合になれば参加しないという旨を定例教育委員会でお決めになり、県の教育委員会にも伝えられたとのことです。

現在の学力テストについて、調査結果を公表しさえすれば現場がよくなるという単純な楽観主義がはびこる風潮がありますが、例えば本市だけを見ても、1クラスに外国籍の児童が5人も6人もいるクラスもあり、そういう児童は、日本語で書かれた統一テストに何が書かれているかも理解できないまま、白紙で提出しているのが現状です。そうすると、白紙の答案が平均点の分母に加算されますが、それが1クラスに5人も6人もいるわけで、そんな平均点がいったい何の参考になるのか、テストで計るまでもなく認知できる教育現場の実情を改善するほうが先決で、競争結果を公表するのであればその後、すなわちスタートラインを合わせてからであるべきだということを市教育委員会は指摘されたのだと思います。

義務教育の格差是正は国や都道府県の責務であり、現場の数字だけが一人歩きすることにより、学校差別、市町村差別が固定化されていく原因になることを大変危惧いたします。

本日の記者会見での話題提供は5件です。

(1)湖南市道路整備計画の策定について

まずは「湖南市道路整備計画」の策定についてですが、これまで湖南市内では通過交通が引き起こす渋滞に大変苦慮してまいりまして、道路整備が喫緊の課題でしたが、ここ数年でようやく国道1号バイパスをはじめ、主要幹線道路の暫定的な整備が進んでまいりました。

そうしたことを背景に、これからは生活重視の市道整備に切り替えていく必要もあり、また、市内での要望道路も多いなかで限られた財源を有効に透明に計画的に活用するため、地域代表や民間団体、学識経験者で構成する湖南市道路計画策定委員会を設置して、上位計画との整合性や整備効果などの客観的な議論を重ねていただき、今後整備すべき市道の位置づけと優先順位をお示しいただきました。

こうした情報を取りまとめて公表し、市民の皆さんと共有することで、協働や連携のための仕組みづくりを促進することができるとともに、道路整備の効果をまちづくりに生かしていけることとなります。

(2)学校評議員・学校運営協議会理事・学校応援団本部役員合同研修会の実施について

次からが教育委員会関係ですが、湖南市では、教育を地域に開かれたものとするために、岩根小学校を除くすべての小中学校に学校評議員がおり、地域運営学校である岩根小学校には学校運営協議会がありまして、さらに石部小学校ではそれに加えて学校応援団が設置されていますが、これらの地域で活動されている学校教育関係者と小中学校の校長などが一堂に会した合同研修会を2月10日に実施いたします。

こうした関係者全員が一堂に会する取り組みは県内では他に例がなく、昨年度に初めて開催されたものの第2弾で、今年は、現在行っている「教育事業評価」についての結果と課題報告が奥村教育長からあるのと、先ほど触れました石部小学校の学校応援団の事例報告、そして佛教大学の白石教授による「生涯教育としての学校支援」と題した講演が行われます。

(3)「湖南市の小さな詩人たち ~子どもが作った詩・俳句・川柳・短歌~」事業の表彰について

次に、詩や俳句、川柳、短歌という日本語の豊かな力を求められる作品を通じて、子どもたちの思いを文章に託す力や、文章から思いを読みとる能力を伸ばしていく目標とするべく、市内の全小中学生の作品から優秀作品を表彰する「湖南市の小さな詩人たち」事業について、10月2日の定例記者会見で2月10日とお知らせしておりました表彰式を2月17日に開催することになりました。被表彰者などにつきましては、お手元の記者会見資料に掲載しております。

(4)湖南市教育奨励事業表彰について

次に、市内の幼稚園や小中学校に勤務する教職員の自主的・自発的な教育研究活動に対して、これも優秀事例を表彰することで自主研究を促進するために、教育奨励賞を授与する表彰式を、「湖南市の小さな詩人たち」表彰式と同じ日に開催します。応募された研究課題などについてはお手元の記者会見資料に掲載しておりますが、受賞作品については現在審査中ということです。

(5)湖南市統合型経営マネジメントシステムにおける事務事業評価の結果について

最後に、事務事業評価の結果についての報告になりますが、今年から導入しました統合型経営マネジメントシステムにおいて、主要事業の進捗管理、業務手順の公開、行政評価の導入をいたしましたが、そのうち事務事業評価を試行的に導入した結果を取りまとめました。

1次評価の対象事業83事業のうち、31事業を事業仕分け・地域事業組成として外部委員に評価してもらい、2次評価を経て、最終的に拡充6、縮小2、継続51、統合・連携11、終了・完了3、休止1、外部委託・民営化4、見直し2、廃止3ということで取りまとめました。この結果については、反映できるものについては予算編成に反映するとともに、ホームページなどで市民に公表していきます。

その他、先月20日の臨時記者会見でご報告しました緊急経済・雇用・生活対策について28日の臨時議会で満場一致の賛成でお認めいただきましたが、その一つである生活対策に伴う市営住宅の入居者募集を2月16日から始めるということをお知らせいたします。

司会

それでは、引き続きまして教育長のほうから説明させていただきます。

教育長

市長から最初にお話しがございました学力テストの問題については、先だって県の教育長に要望書をお渡しさせていただいたのですが、今のところ文部科学省も県教育委員会も、そして県の知事部局も公表しないという線を堅持しておられます。しかし、鳥取県、秋田県や大阪府が情報公開条例によって公表していくということになっています。

湖南市は外国籍児童が非常に多く、一クラスに5人も6人もいます。石部南小学校、石部中学校、それから水戸小学校、下田小学校、日枝中学校にもたくさんおられます。日本語が十分にできなくて、問題の意味が分からない、何が書いてあるのか分からないということで白紙で出してくる子どもが多いという状況です。それが分母に加算されますと、当然点数が低いということは明らかでありまして、やはり基盤整備を先に進めるべきで、市町村のこんな結果を発表しても何の意味もない、競争をあおるだけだと言うお話をさせていただいたところです。これは要望書を提出したのであり、テストに参加しないということではなくて、来年は一応参加するということを決めております。

それから、学校評議員・学校運営協議会理事・学校応援団本部役員合同研修会を2月の10日に実施いたします。ここで、お手元に「湖南市教育事業評価」という冊子があると思いますが、これは今年から「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第27条で、教育に関する事務を点検して、知見者の意見を付けて議会に提出しなければならなくなりました。第1ページめにどういう事業をしたのかを示してありますが、それに予算をいくらつけてどうやってきたのかを、A、B、C、Dの4段階の評価をしました。これを今、滋賀大の先生に解析を依頼しております。そしてそのご意見を付して今度の2月23日から始まります市議会に提出させていただきます。

それから、岩根小学校は地域コミュニティスクールというものをやっておりますけれども、石部小学校には学校応援団というものができましたので、地域の教育力を学校に生かしていこうということで、いろいろ取り組みをさせていただいているところです。合同研修会では、こうしたいろんな芽を報告して、佛教大学の白石先生のほうからいろんなお話しをしていただこうと思っております。

それから、3番、4番については、前回の記者会見のときにお話しさせていただきましたが、開催日が2月10日から2月17日になりましたので変更の報告をさせていただきます。だれの何が優秀作品であったかなどについては、お手元の資料に書いてありますのでご覧いただきたいと思います。

なお、先ほども申し上げた学力テストに絡んでですが、外国籍児童・生徒が多いということに輪をかけて、今年の特徴的なことは、県立の中学校に、ここで言えば水口東中学校ですが、これにすごい数の子どもが行くことになりました。例えば日枝中学校では当初は4クラスの予定をしておりましたが、県立中学に15人、私立を含めて18人進学することになり、3クラス編成に変えなければならない状況になりました。そして、各クラスからいわゆるリーダー的な児童が県立や私立中学校に進学するという状況です。教育にいろんな面で困難をきたしているという状況です。

市長

今も教育長が言われたお話しは、それだけにとどまらないわけでありまして、例えば、障がい児で虐待をされた県内のすべての子どもが石部地先にあります県立近江学園に措置をされています。そうしますと、石部南小学校と石部中学校で受ける形となり、湖南市として去年全体の虐待された障がい児を受け入れているということになっているわけです。

そういったことに対して、県もどこまで責任を感じていただいているのかということについては、非常に疑問があるわけでありまして、この点は教育長と昨年の末、12月19日に知事と県教育長とお話しをさせていただきに行ったところです。ですから、当初選考しないと言って開設をした県立中学校が、地域の公教育を攪乱する要因になってきているということについては、ゆゆしき事態ではないかなと思います。

ですから、先ほど申しました学力テストにつきましても、外国籍児童の問題、また特別支援を要する子どもたちの問題というようなところで、システム上の欠陥と言えるような形での平均点では計れないという部分も出てくるわけでありまして、言ってみれば平均点至上主義がはびこることによって、地域の基礎的な教育環境が破壊されかねないということを危惧しているわけであります。

司会

本日は資料提供が1件ございます。先ほど市長から説明がありましたように、緊急経済・雇用・生活対策に伴う市営住宅の入居者募集について、2月16日から18日の間募集をさせていただきます。

それでは、ご質問などあればお受けしたいと思いますのでよろしくお願いします。

記者より質問

市営住宅入居者の募集について

質問:(記者)

市営住宅はどういった条件であれば申請することができるのですか。また、手続きはどういった形で行われるのですか。

回答:(住宅課長)

年末年始にかけて県営住宅なりほかの市等で募集されています施策とは少し異なります。今回、湖南市の場合は正規の申し込みをしていただきます。ただし、対象としましては、お手元の資料の3番にございますように、(1)から(4)の要件を満たすかたで、いわゆる11月1日以降に雇用先から解雇され、また寮や社宅から退去を求められているかたとします。市内在住または在勤という要件もございますが、あとの要件につきましては基本的に入居期限も設けない一般入居ということでございます。敷金は免除し、入居保証人も一定期間猶予いたします。基本的には正規の公営住宅法によりお申し込みをいただくということで考えています。

司会

ほかにございませんか。では、ほかに質問が無いようでございますので、これで記者会見を終わらせていただきます。

次回の定例記者会見は、2月23日(月曜日)午後3時からこの会場で実施させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

この記事に関するお問い合わせ先

総合政策部 秘書広報課 秘書係

電話番号:0748-71-2314

ファックス:0748-72-1467

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